公園前駅 (長野県)
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公園前駅（こうえんまええき）は長野県上田市にあった上田交通真田傍陽線の駅。1927年11月20日に開業し1972年2月19日に廃止された。
[編集] 概要
上田温泉電気軌道（上田交通の前身企業のひとつ）は上田市と小県郡東北五ヶ村（神科村・豊里村・本原村・傍陽村・長村（※いずれも現在は上田市））の要請に負けて上田市と東北五ヶ村を結ぶ路線を建設することとなった訳だが上田市内に路線を敷くにあたり鉄道省線（※のち国鉄、現JR東日本）上田駅から東回りにするか、北回りにするかで迷っていた。しかし上田市北西部の住民が北回りを主張したため北回り起点で工事を開始したのである。しかしルート上には上田城の城跡の二の丸掘りがあり工事が難航するかと思われていたがちょうどその頃上田城址公園の整備事業が執り行われていて二の丸掘りを崩して路盤に充てる工事も執り行っていたのだ。おかげで難航することなく二の丸掘りに線路が敷かれ1927年11月20日に第一期路線上田～伊勢山間が開業となったのである。その折に設置されたのがこの駅というわけだ。
公園前は開業当時上田市公会堂（入母屋作りの木造の公民館、1960年に解体され3年後の1963年に鉄筋コンクリート作りの上田市民会館が完成する。）の真下にあったので公会堂下駅（こうかいどうしたえき）と称していたが1948年に公園前駅と改称している。上田中学校→上田松尾高等学校→上田高等学校の最寄駅であったが東北地方の生徒はいわゆる当時の仲間意識から川原柳駅若しくは北上田駅で下車してそれぞれから徒歩通学していたため利用せずまた川西地方の生徒も上田駅で下車してそこから歩いて通学していたため利用しなかったため通年での利用客は少なかった。しかし高校野球の長野県予選が上田を主会場で行われたり上田城址公園の桜が見頃になると利用する客が多かったという。
駅は上田城址二の丸堀跡に掛かる二の丸橋の近くにあった。待合室付き一面ホームがある無人駅で乗車する際は車掌が乗車券を発行していた。
1972年2月19日の廃止と同時に廃駅となったが現在駅のあったところは「けやき並木遊歩道」として整備され市民の憩いの場所となっている。また真田傍陽線の遺構が残る場所として廃線ファンにも親しまれている。
