乱 (映画)
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監督 | 黒澤明 |
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製作 | セルジュ・シルベルマン 原正人 |
脚本 | 黒澤明 小國英雄 井出雅人 |
出演者 | 仲代達矢 寺尾聰 根津甚八 隆大介 原田美枝子 |
音楽 | 武満徹 |
撮影 | 斎藤孝雄 上田正治 |
配給 | 東宝 |
公開 | 1985年6月1日 |
上映時間 | 162分 |
製作国 | 日本・フランス |
言語 | 日本語 |
allcinema | |
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『乱』(らん)は、1985年に公開された黒澤明による映画作品である。日本とフランスの合作。黒澤監督の第27作目であり、ウィリアム・シェイクスピアの悲劇『リア王』を下地に、戦国時代の武将毛利元就の「三本の矢」の逸話を取り入れた、大作時代劇である。
[編集] あらすじ
戦国時代を生き抜き、3つの城を抱える領土を維持した一文字秀虎。ある日突然、秀虎は家督を3人の息子に継がせ、自身は隠遁する決意を客人たちの前で告げた。彼は3本の矢を手に取り、「1本の矢は折れるが、三本束ねると折れぬ」と言いながら、息子たちにお互い助け合いながら一文字家を繁栄させるよう説いた。しかし、三男である三郎は、70歳になる父親に対峙し、「父上は馬鹿だ。耄碌したのか」と父親の甘さを戒め、3本の矢を力ずくでへし折ってみせた。
客人たちの前で愚弄されたと感じた秀虎は、三郎とその重臣である平山丹後をその場で追放した。客人の一人である別の国の主・藤巻は三郎を気に入り、三郎を婿として迎え入れることを思案した。一方、秀虎の残る2人の息子にかける期待は、思いの外早く裏切られることとなる。
[編集] キャスト
- 一文字秀虎:仲代達矢
- 一文字太郎孝虎:寺尾聰
- 一文字次郎正虎:根津甚八
- 一文字三郎直虎:隆大介
- 楓の方:原田美枝子
- 末の方:宮崎美子
- 鶴丸:野村武司(現野村萬斎)
- 鉄修理:井川比佐志
- 狂阿弥:池畑慎之介(ピーター)
- 平出丹後:油井昌由樹
- 長山主水:伊藤敏八
- 白根左門:児玉謙次
- 生駒勘解由:加藤和夫
- 小倉主馬助:松井範雄
- 畠山小彌太:加藤武(加藤が落馬骨折し、大声でのアフレコが不可能になったため、加藤精三がその声を当てている。ノークレジット)
- 綾部政治:田崎潤
- 藤巻信弘:植木等
[編集] 受賞
衣装を担当したワダ・エミが1985年アカデミー衣裳デザイン賞を受賞した。