三陸はるか沖地震
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三陸はるか沖地震(さんりくはるかおきじしん)とは、三陸はるか沖を震源域とする地震の総称であるが、特に1994年(平成6年)12月28日の地震については、気象庁によって「平成6年(1994年)三陸はるか沖地震」と命名されている。奇妙な名前の理由は、震源域が「三陸はるか沖」と気象庁で呼ばれる海域の為。文字通り遥か沖で地震が発生したわけではないので注意。(名称が決定される際にも、誤解を招くのではないかと議論された)
[編集] 発生要因
北海道南方沖の千島海溝から東北太平洋側の日本海溝北部にかけての海域で、日本列島が乗る北アメリカプレートに太平洋プレートが沈み込むが、このときにプレート境界で歪みが発生する。この歪みが解消されるときに地震が発生する。発生間隔は約30~60年だが、これは千島海溝逆断層型地震にほぼ共通のようである。なお、前の周期は1968年の十勝沖地震と見られている。これは震源の位置・余震の分布がほぼ同じことから分かる。
[編集] 平成6年三陸はるか沖地震による被害
- 死者3名、負傷者784名。火災あり。
- 八戸市中心部は壊滅状態に陥った。
- 八戸市で震度6を記録。東北地方の太平洋沿岸で津波警報が、津軽海峡・日本海沿岸・北海道南東沿岸に津波注意報が発令された。津波は、宮古の55cmを最高に北海道から東北地方の太平洋沿岸で観測されたが、津波による被害はなかった。
- 本震の震央は八戸の東、十勝の広尾の南付近。