三菱・レグナム
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レグナムは、三菱自動車工業が1996年8月から2002年8月まで製造・販売していたステーションワゴン乗用車である。
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[編集] 概要
1996年にフルモデルチェンジしたギャランのステーションワゴン版。ルーフレールを装着する関係でギャランより30mm車高を高め、また余裕のヘッドルームと有効ラゲージスペースを確保している。
海外ではギャラン・エステートとして輸出されたが、日本国内ではカープラザでも並売する関係上、あえて「ギャラン」の名称を使わなかった。
- 1996-97年日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。
[編集] 歴史
[編集] エンジン
搭載エンジンは直列4気筒1800ccの4G93(GDI)、V型6気筒2000ccの6A12、V型6気筒2500ccの6A13と幅広い。後に前述の3種にかわって直列4気筒2000ccの4G94(GDI)と直列4気筒2400ccの4G64(GDI)となった。そのほか6A13型エンジンをツインカムヘッド&ツインターボチャージャー化した高性能型をフラッグシップモデルのVR-4に搭載する。 レグナムの4G93型エンジンは世界初のGDIとして華々しくデビュー。テクノロジーオフザイヤーを受賞している。
GDIは燃料消費-35%、パワー+10%、CO2排出量-35%を実現する革新的なエンジンとして大々的にデビューしたが、実際に燃費が良くなるのは効率の良い一定速走行時のみであり、通常走行でのゴー&ストップを繰り返す条件下では低速トルク不足及びそれをカバーするため燃料噴射量が多くなり、実用燃費は従来の同排気量エンジンとさほど変わらないものだった。1800ccでは車格に対しての排気量が小さいこともあって特にその問題点が浮彫りとなり、宣伝文句とかけ離れたガス食いぶりにユーザーからのクレームが続出した。また酸素過多で燃焼させるためNOx(窒素酸化物)の発生や、カーボンの蓄積による出力の低下と燃費の悪化などの問題点も多く抱える。他にディーゼルエンジンのような独特のアイドリング音も不満点として挙がっている。
[編集] 車名の由来
- ラテン語で王権・王位を意味するLEGNUM。
[編集] CM
[編集] CMソング
- ティモシー・B・シュミット - 「So Much in Love」
- レオン・ラッセル - 「A Song of You」
[編集] その他
フロントマスクの形状からしばしば『ガンダムルック』などと呼ばれる(これはベースとなったギャラン/アスパイアも同様)。VR-4の爆発的な加速性能やこのルックスから一部マニアには絶大な支持を得ているが、GDIエンジンも含め全車ハイオク指定エンジンである点や、フロントガラスが極端に寝ているデザインなどもあって3ナンバー車にもかかわらず室内空間に余裕がない、などの理由から中古車市場での相場はスバル・レガシィなどよりも低めに設定されている。