一堂零
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一堂 零(いちどう れい)は、漫画『3年奇面組』『ハイスクール!奇面組』『フラッシュ!奇面組』の主人公。通称「まゆなしの零」。声:千葉繁。
[編集] 設定
昭和39年(1964年)生まれ(昭和38年{1963年}説もある)。奇面組リーダー。作者によれば、モデルは加藤茶。「個性の追求」をモットーに奇面組を結成。人と同じであろうとすることを嫌い、個性を何よりも重んじる。そのため、メンバーの中では一番個性が強く、2等身と6等身の使い分けが一番多い。人間以外に変身することすらある。それゆえに変態(ただし、奇人・変人という意味合いで使われ、性的な意味は薄い)とよく言われ、クラスメイトはおろか、メンバーからもよくバカにされている事が多いが、「世の中の歯車となるより、世の中を味付けする調味料になろう」と割り切っている。
一般的な評価は「アホの総元締め」(無名のクラスメイト)、「さわがしさの総元じめ」(真実一郎)、「人間生きハジ見本、脳みその逃避行、毎日日曜日男」(古田恥一郎)といったところであり、後輩にもしばしばからかわれる(一沢賀節子など)。しかし、ライバルとして登場する「組」のメンバーたちは、半ばバカにしつつも一目置いている。
学力は無く、中学校を3回落第している。高校進学後は落第こそしなかったが、勉強嫌いはさらに悪化。入学時は教科書を見てじんましんが出る程度だったのが、3年生になってから補習を命じられた時は、教科書を見ると拒絶反応のあまりチンパンジーに退化して暴れ出した。ちなみに、他のメンバーは『北斗の拳』で秘孔を衝かれた悪役のように頭が破裂してしまった(しかし、死んだわけではない)。
身体能力は高く、人間離れした柔軟さと強靱さを持ち、首を360度以上回転させることができる。面白半分でさまざまな運動部に体験入部するが、どれもそれなりにこなしている。しかし体育の成績は悪い。
昭和39年生まれなので、高1時には19歳(誕生日は不明、昭和38年説もある)。至って無邪気な性格。外見の割にデリケートで、すぐにスネる。意外と口調は丁寧で、一人称は「わたし」、語尾は「~なのだ」。口癖は「~すゆと、零ちゃんぶつじょー!」。じっとしていることが苦手で、無理に抑え付けられると身体が独りでに暴走してしまう。同級生に笑いの種を常に提供する反面、大過なく日常生活を過ごしたい、あるいは勉強したい同級生にはこの上もなく不快な存在でもある。『怪獣大百科』を宝にしている。得意技は「フンフンむちむちおどり」、「おどろきしぱた」、「やかましぶわさ」。「筋肉大移動(一度使うと体中の筋肉が不安定な動きをするのが欠点)」「やっぱり今の~~~なし!」という特殊能力も持っている。
1学年下の河川唯(最後の落第以降は同級生)に一目惚れ。相思相愛であり、周囲には公然の関係なのだが、当人たちに自覚はない。高校で2学年後輩の生井気奈子に一目惚れされたことがあるが、ましてや気づくはずもなかった。
[編集] 家族
「おもちゃの一堂」を経営する父の琢石(たくせき)、小学生(アニメ及び原作の途中からは中学生)の妹の霧(きり)との3人家族。母の直利(なおり)は零が8歳の時に脳腫瘍で他界している。琢石とはあごの輪郭以外全く顔が似ておらず、母方の祖父である清列(せいれつ)、叔父の控栄(ひかえい)・従兄弟の秀吾(しゅうご)に顔が似ている。ペットに雄雑種犬のラッシーがいる。
自宅兼店の入り口は巨大な手のオブジェとなっており、実際に動かして客や泥棒を捕まえることができる。啄石が零を攻撃する時にも使う。啄石の火の不始末で火事になったが、自室が焼けた程度で済んだ。
庭にはラッシーの犬小屋があるほか、小判が埋もれている。ラッシーが小判を見つけて家族に知らせようとしたが、全く取り合ってもらえずそのままになっている(ラッシーがまともなことを知らせようとする場合、見当外れの解釈をされるか、完全に無視されるかのどちらかである。そのため、火事を知らせようとした時は、危うく大惨事になりかけた。この時は隣家の春曲家の通報で助かっている)。