ルイス・ハミルトン
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ルイス・ハミルトン(Lewis Carl Hamilton, 1985年1月7日 - )は、イギリス・ハートフォードシャー州スティーブニジ出身のカーレースドライバーである。
カリブ海のトリニダード・トバゴ出身のアフリカ系イギリス人を両親に持ち、モータースポーツ界では稀な、「黒人ドライバー」として知られる。
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[編集] 経歴
[編集] カート
1993年、8歳でレーシングカートを始めた。
10歳の時に自身初のタイトルとなったイギリスカートチャンピオンを獲得したのを皮切りに、幾つかのタイトルを獲得したことでロン・デニスの目に留まり、12歳の時にF1チームのマクラーレンと長期契約を交わした。以後、同チームからの支援の下でキャリアを重ねることとなり、この時期、この年齢にして「マクラーレンの秘蔵っ子」として早期から名を知られるようになった。
2000年にヨーロッパカートチャンピオンほか、主だった国際タイトル・国際レースを総なめにし、この年をもってカートを終え、翌2001年から四輪レースにステップアップした。
[編集] ジュニア・フォーミュラ
2001年にフォーミュラ・ルノーにステップアップし、2002年からイギリス選手権であるフォーミュラ・ルノーUKシリーズへのフル参戦を開始、翌年は同選手権で独走し、最終戦まで2ラウンド(4レース)を残してチャンピオンに輝いた。
2004年、F3ユーロシリーズに参戦し、初年度は1勝、ランキング5位という結果で終えた。翌2005年は同選手権に引き続き参戦し、ポーで開催されたレースでの優勝を含む15勝を挙げてチャンピオンに輝き、各国強豪の集うF3レースのマールボロ・マスターズを制した。
F3においては、初年度はマノール・モータースポーツ、翌年はASM、と、チームこそ違ったが、両年ともにエンジンは同シリーズでは多数派でもあるメルセデス・ベンツエンジンを使用した。
[編集] GP2
2006年、前年度チャンピオンのニコ・ロズベルグと入れ替わる形でGP2にARTグランプリから参戦した。
同シリーズは、土曜日に開催された第1レースの優勝者は翌日曜日の第2レースを8番グリッドからスタートしなければならないという規則となっているにも関わらず、ニュルブルクリンク、シルバーストンでは第1レースで優勝したばかりか、8番手スタートの第2レースも制するという離れ業を演じるなどした結果、これにポール・トゥ・フィニッシュを飾ったモナコの1勝を加え、シーズンで通算5勝し、ネルシーニョ・ピケとの争いを制して、同選手権のタイトルを獲得した。
GP2閉幕後、シルバーストンで行われたマクラーレンのテストに参加し、初めてF1カーを駆った。
[編集] F1
2007年からマクラーレンメルセデスから参戦することが決定しており、出走が実現すればF1グランプリ史上初の黒人ドライバーとなる。