リポビタンD
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リポビタンD(リポビタン・ディー/リポビタン・デー)とは、大正製薬が販売する栄養ドリンク剤であり、同社の商標である。
『ファイト!一発!』のCMコピーで知られる。世間では『リポD(リポ・ディー/リポ・デー)』と略される場合がある。
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[編集] 歴史
日本では1962年(昭和37年)3月に医薬品として販売開始され、1999年(平成11年)3月31日より医薬部外品としてコンビニエンスストア等の一般小売店でも販売可能となった。
販売初期の頃には兄弟品としてチューインガム『リポビタンガム』という物も販売されていた。
[編集] コマーシャル
リポビタンDのコマーシャルといえば、『二人の男性俳優が断崖絶壁を登ったり激流へと乗り出したりと、常にコマーシャルを見ている視聴者がハッとするような様々な困難に立ち向かう姿を見せ、その最も困難な場面において、ここぞというチカラを振り絞りながら「ファイトー!」「イッパーッツ!!」と互いに叫びあい困難を乗り越える』という印象的なものであるが、このような男性俳優二人の起用によるコマーシャル形態をとったのは1977年以降のことである。その当時からテーマは常に「努力・友情・勝利」。危険なアクションの全てを出演俳優自身が行っている。
リポビタンDのコマーシャルといえば、冒頭にもある通り「ファイト!、一発!!」のかけ声であるが、この「一発!!」は、別にファイトの数を数えているわけではない。
[編集] 歴代のCM出演者
- 1962年 - エンディー宮本
- 1963年~1971年 - 王貞治(当時:読売ジャイアンツ、現:福岡ソフトバンクホークス監督。この当時は「ファイトで行こう!!リポビタンD」というフレーズだった。2005年の限定版復刻ボトルのCMでも当時の画像が放送されている。)
- 1972年~1974年 - 宝田明
- 1975年~1976年 - 高橋英樹
- 1977年~1980年 - 勝野洋、宮内淳
- 1981年~1982年 - 勝野洋、真田広之
- 1983年~1986年 - 勝野洋、渡辺裕之
- 1987年~1989年 - 渡辺裕之、野村宏伸
- 1990年 - 渡辺裕之、倉田てつを
- 1991年~1992年 - 渡辺裕之、西村和彦
- 1993年~1998年 - 宍戸開、西村和彦
- 1999年~2001年 - 宍戸開、ケイン・コスギ
- 2002年~ - ケイン・コスギ、滝川英治
- ナレーター - 矢島正明
- 天才・たけしの元気が出るテレビ!!内の企画で、同番組のスポンサーであった大正製薬にMr.オクレのCM出演を依頼したことがある。上記のCMポリシーに全くそぐわない彼の起用に当初会社側は難色を示すが、深夜帯に1度だけ放映するとの条件で最終的に採用された。内容は、プールで溺れる人を彼と渡辺裕之が協力して救助にあたるというものであった。
[編集] 商品ラインナップ
2005年現在、リポビタンDシリーズは全18種類(うち医薬部外品11種類)がある。以下は主な商品である。
[編集] 医薬部外品
- リポビタンD
- シリーズの代表格。タウリン1000mg配合。
- リポビタンDライト
- 有効成分はリポビタンDと同じながら、低カロリー。
- リポビタンWINS
- ローヤルゼリー200mgをプラス配合。
- リポビタン8Ⅱ
- タウリン1500mg、ローヤルゼリー300mg配合。
- リポビタンW
- タウリン2000mg配合。
- リポビタンA
- シリーズで唯一タウリンが配合されず、また無水カフェインも含まない。アミノ酸混合粉末を配合。
- リポビタンDスーパー
- リポビタンG
- 塩酸ジセチアミン5mgをプラス配合。
- リポビタンVC
- リポビタンMAXIO
[編集] 医薬品
- リポビタンD II
- リポビタンDの成分に加え、ゴオウを配合。
- リポビタンJr.
- 子供向け栄養ドリンク。L-アスパラギン酸マグネシウム・グルコン酸カルシウム配合。
[編集] 主な類似商品
- リポマイD(常盤薬品、タウリン500mg配合)
- リポサロンD(常盤薬品、タウリン1200mg配合)
- リポルタミンD(販売・日興薬品工業、製造・大和合同製薬、タウリン1000mg配合)
- リポチオンC(関西薬品)
- バッカスD(東亜製薬〔韓国〕)
- ビタミンCドリンク(オールジャパンドラッグ。オロナミンCドリンクも参照のこと)
ちなみに嘉門はこの中の「リポマイD」「リポチオンC」「ビタミンC」をコレクションしているという(中京テレビ放送「ろみひー」より)。ただ現在も所有しているかは不明。