ヤマハ・GX
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ヤマハ・GX(ジーエックス)は、ヤマハ発動機が製造・販売していたオートバイの車種名。シリーズ車種として排気量別に数種類が生産されていた。
[編集] GX750
GXシリーズのトップモデルであるGX750は1976年4月に登場。3in1タイプのマフラーや120度クランクを装備した空冷4サイクルDOHC2バルブ直列3気筒エンジンを搭載。最高出力は60psを発揮していた。また駆動方式にはチェーンドライブではなくシャフトドライブを採用し、メンテナンスフリー化を図っていた。
翌年5月には新たに2本出しのマフラーを採用し、エアクリーナーボックスの容量を拡大。またエンジン本体もバルブタイミングや燃焼室の形状、点火方式の変更などにより、最高出力を67psまで向上させた。
[編集] GX400・GX250
GXシリーズのミドルクラスモデルであるGX400、またシリーズ最小排気量モデルであるGX250は1977年6月、ヤマハ初の4サイクル400cc、及び250ccモデルとして登場。角型の燃料タンクを採用するなど、当時のカフェレーサーを意識したスタイルが特徴。兄貴分の750とは違い、搭載されるエンジンは空冷SOHC2バルブ直列2気筒。最高出力は400が37ps、250が25psを発揮。それぞれの車種とも180度クランクを採用し、シャープな吹け上がりを実現していた。また駆動方式も750とは異なり、一般的なチェーンドライブとなっていた。
尚、両車種とも車体周りは共通設計(リアタイヤのサイズは400では幅3.50インチ、250では3.25インチと異なる)とされていたため、当時のオートバイ雑誌などで「400cc版の動力性能は十分であるが、250cc版はややオーバーウエイト気味であるのでは」というインプレッションを受けることも多かった。