メールマガジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
メールマガジンは、発信者が定期的にメールで情報を流し、読みたい人が講読するようなメールの配信の一形態。メルマガと略されることも多い。 なお『メールマガジン』自体は、和製英語(造語)である。
目次 |
[編集] 概要
双方向のメーリングリストと異なり、購読者同士の情報交換は基本的にできないプッシュメディア方式の配信システムとなっている。日本ではまぐまぐの無料サービスが成功して広く普及しており、一般的な日本人に好まれる形態であるともいわれる。
- 特にまぐまぐを初めとする配信代行サービスは日本独自のもので、欧米にはない。
英語でいう「Email Newsletter」「News Letter」「ezine」などは、特定の法人・個人が自社・自分の購読者へ配信するものだけを指す。 つまり文字通りLetter(読者への手紙)なので、日本のメルマガのような他社・他人の広告宣伝媒体的な機能は含まない。
初期は企業か一部の個人が発行しているものが大半であったが、一般化するにつれて内閣や省庁、自治体、NGO、警察等の組織などでもメールマガジンを発行するようになった。
企業が広告情報等を配信する場合は、内容以外にも一回のデータ量、配信頻度、形式(HTMLかテキストか)、配信停止の仕組みといった、受信者の好みや環境の違いに対し、顧客満足度の向上に工夫が必要となる。
現在では3万種類程のメールマガジンがある。
[編集] 講読と解約
メールマガジンの講読と解約(講読解除)の方法は2種類に分類できる
- オプトイン
- 参加の意思を示したユーザーだけにメールマガジンを送ること。一般的なメールマガジンの形態。
- オプトアウト
- 発信者が読者の意思と関係なくメールマガジンの購読者リストに登録し、講読中止を申し込んだユーザーは配送を止められる。
本人が登録したのではないメールアドレス宛に送信してくるものは、迷惑メール(スパムメール)として規制の対象となっている。
たとえ迷惑メールでないメールマガジンであっても、オプトアウトは以下の点でユーザーにとって不利なので勧められない。
- 不要な情報のために手間がかかる。
- 相手が迷惑メール業者の場合、講読中止の意思表示をすることがメールアドレスの有効性を示すことになってしまうので、一層迷惑メールが増える危険性がある。
このため、セキュリティ啓蒙を行う団体などでは、オプトイン方式であるべきだとの主張がある。
[編集] 配信代行業者
[編集] 現状の問題
メールマガジンの一般化が進んだが、その配信方法や情報管理はあまり適切でない場合があり、そういった管理化にあるメールマガジンでは
- Bccへメールアドレスを列挙する方法での配送で、誤ってCcへ記載し、メールアドレスが広報されてしまう。
- インターネット上の講読管理ページなどで購読者情報に制限がなく、あるいは制限を回避して閲覧できてしまう。
- メールの配信方法に不備があり、別の送信者から送信できたり、コンピュータウィルスが含まれたメールが配信されたりする。
といった情報漏洩事故やセキュリティ上の問題が多発し、問題となっている。
また、迷惑メールの問題が顕著になるに従い、迷惑メール対策のフィルタなどにより正規に登録したメールマガジンまで排除されるといった問題も起きている。
[編集] 著名なメールマガジン
[編集] 政府・政党・政治家・行政などによるもの
- 小泉内閣メールマガジン
- 安倍内閣メールマガジン
- 民主党メールマガジンDP-MAIL(民主党による。)
- 小沢一郎メールマガジン(小沢一郎代議士による。)
- ごまめの歯ぎしり(河野太郎代議士による)
- 江田五月メールマガジン(江田五月代議士による)
- やまのい和則の「軽老の国」から「敬老の国」へ(山井和則代議士による。)
- 宣戦布告「NET」で発信石原慎太郎(石原慎太郎東京都知事による。産経新聞に連載しているエッセイを翌日に転載して発行。)
- 農林水産省メールマガジン(農林水産省による)
- ODAメールマガジン(外務省による)
- NISC-NEWS(内閣官房情報セキュリティセンター[1]による)
[編集] 新聞社・出版社系
- Impress Watch(インプレスによる。Internet Watch、PC Watchなど。)
- Mainichi INTERACTIVE Mail(毎日新聞社による。)
- MYCOMジャーナル(毎日コミュニケーションズによる。)
- nikkeibp.jp(日経BPによる。ITpro Report、ITPro News、SAFETY JAPAN メールなど。)
- PRESIDENT NEWS(プレジデント社による。)
[編集] 芸能人・有名人による
- ほぼ日刊イトイ新聞デリバリー版(主宰はコピーライター・エッセイストの糸井重里。ほぼ日刊イトイ新聞の内容を配信。)
- Japan Mail Media(JMM)(主宰は作家の村上龍。)
[編集] その他
- 横浜中華街オフィシャルメールマガジン(横浜中華街による)
- 教育のまぐまぐ!(まぐまぐによる。)
- Weeklyミニまぐ(まぐまぐによる。)
- プレジデントビジョン
- NNA BUSINESS MAIL
- 国際派日本人養成講座
- 2パラグラフで英字新聞を読もう!
- ロシア政治経済ジャーナル
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
カテゴリ: 電子メール | インターネットサービス