マックス・ヘッドルーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マックス・ヘッドルームは、1984年にイギリス「チャンネル4」の音楽番組のバーチャル司会者として登場したCGキャラクター。俳優マット・フリューワーをモデルとしている。同年映画化された。その後1987年にアメリカの制作会社ロリマー・テレピクチャーズが権利を買収し、ABCでTVドラマとして全14話が放映された。日本ではテレビ放送に先んじてビデオソフトが発売されて人気になった。NHKは、 BS2でアメリカ版TVドラマを『マックス・ヘッドルーム』の題で14話中6話のみ放送されたのち、地上波の総合テレビで『未来テレビ局 ネットワーク23』として放送された他、CSでも放送され、またビデオソフトがRCAコロムビアから発売された。
目次 |
[編集] ストーリー
20分後の未来。そこは電源スイッチのない(=点きっ放しの)テレビが存在し、政治・経済などあらゆる物事がテレビの視聴率によって決定される世界でもある。世界には数千のテレビネットワークが存在し視聴率を競っているが、中でも「ネットワーク23」はトップクラスを誇っていた。
自分の名前を冠した調査報道番組を任されている敏腕レポーター、エディスン・カーターは、視聴者の連続変死事件を追っていたが、局上層部から取材を差し止められる。黒幕は社長のグロスバーグ。企画開発部門チーフを務める天才少年・ブライスが開発した、ザッピング阻止の為のCM圧縮技術「ブリップバート」の導入で視聴率を上げる事が出来たものの、実はこれには不活発な視聴者を爆裂死させるという恐るべき副作用が出ており、局としては明るみに出る事を抑えねばならなかったのだ。
新しいレポーターコントローラー、シオラの指示のもと、ブライスの存在に肉迫したエディスンは、ブリップバートの副作用の様子を収めた映像を目の当たりにする。だが録画には失敗し、エディスン自身も捕まってしまった。グロスバーグの命令を受けたブライスは、エディスンがどこまで知っているか割り出そうと、コンピューターでエディスンの記憶を引き出して数値化、再構成した。かくてエディスンの分身、人格を持ったコンピュータグラフィックス、マックス・ヘッドルームが誕生する。
なお、マックス・ヘッドルームとは「Max Headroom―高さ制限」の事で、地下駐車場の規制バーに頭を打ち付けて気絶するエディスンが最後に見た物であり、その記憶が真っ先に出て来た事に由来する。
[編集] イギリス版キャスト
- エディスン・カーター(マックス・ヘッドルーム):マット・フリューワー
- シオラ・ジョーンズ:アマンダ・ペイズ
- ブライス・リンチ:ポール・スパリアー
- マーリィ:ロジャー・スローマン
- ベン・シェビオット:コンスタンチン・グレゴリー
- グロスマン:ニコラス・グレース
- ブロイグル:ヒルトン・マクレー
- マーラー:ジョージ・ロッシ
- レッジ:ウィリアム・M・シェパード
- ドミニク:ヒラリー・ティンドール
[編集] アメリカ版キャスト
- エディスン・カーター(マックス・ヘッドルーム):マット・フリューワー(声・谷口節 マックスは山寺宏一)
- シオラ・ジョーンズ:アマンダ・ペイズ(声・弥永和子)
- ブライス・リンチ:クリス・ヤング(声・松野達也)
- マーリイ(ディレクター):ジェフリー・タンバー(声・坂口芳貞)
- ベン・シェビオット(ネットワーク23新社長):ジョージ・コウ(声・山内雅人)
- グロスバーグ(ネットワーク23社長・英国版のグロスマン):チャールズ・ロケット(声・仲村秀生)
- ブロイグル:ジェレ・バーンズ
- マーラー:リック・デュコモン
- レッジ:ウィリアム・M・シェパード
- ドミニク:コンセッタ・トメイ
[編集] アメリカ版スタッフ
- 製作総指揮:ピーター・ワッグ
- 製作:ブライアン・フランキシュ
[編集] サブタイトル一覧
- 二つの知能を持つ男
- 恐怖の殺人ゲーム
- 悪徳ボディ・バンク
- 恋するコンピュータ
- 視聴率ウォー・ゲーム
- 脅威のハッカー集団
- 天才少年の禁じられた遊び
- 走査線上の復活
- ライバル局への転身
- 夢 売ります
[編集] TVCM
日本では、キヤノンゼロワンショップのCMにマックスが起用されたほか、タレントの山田邦子がファイブミニという清涼飲料水のCMでマックス・ヘッドルームを模したキャラクターに扮したこともある。