ファミコン神拳110番

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「ファミコン神拳110番」（ファミコンしんけんひゃくとおばん）は、『週刊少年ジャンプ』（集英社）に1985年から1988年ごろまで不定期で掲載されていたコンピュータゲーム紹介記事。

目次 1 概要 2 ライター陣 3 批評スタンスなど 4 関連事業 5 トリビア 6 ライター

[編集] 概要

元々は、一般のゲーム雑誌が公表を憚るような、無敵技やバグ技あるいはデバッグコマンドなどを紹介する、やや異色な裏技紹介コーナーであったが、後に新作ゲームのレビューにシフトした。

『ファミ通』（エンターブレイン）などゲーム雑誌でおなじみの、担当レビュアーによる採点記事を広めた嚆矢でもある。 複数の項目に対して、5点満点の採点を行うが、特徴として、当時の週刊少年ジャンプで連載され、人気を博していた「北斗の拳」に倣い、「あたたたた」という擬音で表現していた。ちなみに、「あ」「た」は1点、「っ」は0.5点である。

紹介される新作ゲームは、編集部の基準で選択されたタイトルであり、現在のゲーム誌でのレビュー記事のように、発売されるタイトル全てをカバーしようとするものではない。 そのため、後述するように恣意的な採点による印象操作が非常に多く、また当時は週刊少年ジャンプの発行部数の絶頂期であるため、良くも悪くも非常に影響力があった。

[編集] ライター陣

初期のライター陣は、ゆう帝(堀井 雄二)、ミヤ王(宮岡 寛)、キム公(木村 初)の3名。 後に、てつ麿(黒沢 哲哉)が加入したが、カルロス(とみさわ昭仁)と交代した。 何れのライターも、現在はゲーム関係の仕事を持つが、ゆう帝とミヤ王は、ごく初期を除いてゲーム関連の仕事(ドラゴンクエスト等)と並行して執筆していた。

[編集] 批評スタンスなど

批評のスタンスは、あくまでもライターらがユーザーの視点で採点していたという建前である。 実際のところは、少年ジャンプ関連のキャラクターゲームと、ライター陣が製作に関るゲームに関しては、非常に採点基準が甘かった。

元々、ジャンプキャラの版権モノのゲームへの評価は、明らかに贔屓しているという批判は多かったが、特に、ジャンプキャラが総出演する『ファミコンジャンプ 英雄列伝』は、指名買いするユーザーですら明らかに粗雑な創りであると評価する品質にも関らずレビューが甘く、暫く前に発売されたファイナルファンタジーⅡや、他機種であるメガドライブやPCエンジンへ露骨に渋い評価を下したこととあわせて、読者はもちろん、他誌においては、ゲーム製作の同業者からさえ批判を受ける始末だった。

この時期を境に、ファミコン神拳110番は終了し、芸魔団としてリニューアルされることになる。

[編集] 関連事業

関連事業として、ジャンプ・コミックス・セレクションとして「奥義大全書」と呼ばれるゲーム攻略本も発行された。

[編集] トリビア

• ライターが、一部の評価対象のゲームの関係者だった経緯に関しては、宮岡 寛がメタルマックス発売直前に、ゲーム雑誌に掲載されたインタビュー記事(実際は広告記事)で、「色々言われたが、自分たちが関っているものを悪く言うわけが無いじゃないか(要約)」と開き直る始末だった。一般人が、ファミコン神拳110番のライターが、実際はゲーム製作の関係者で、ある種の意図を持って評価を下していたことを知ったのは、これが初めてだったと思われる。
• 一部のライターが製作に関っていることもあってか、ドラゴンクエストの発売前の情報は非常に詳しく、少年ジャンプが独占権を持っているといわれていた。もっとも、後にエニックスが自前で出版部門を創設したためか、独占契約は4作目で終わったようである。5作目以降の扱いは、特に一般のゲーム誌と大差はない。

[編集] ライター

• 堀井雄二 - ゆう帝。ドラゴンクエストシリーズ
• 宮岡寛 - みや王。メタルマックスシリーズ
• 木村初 - キム皇。ジャングルウォーズ、ウェブミステリー
• 黒沢哲哉 - てつ麿。漫画原作者。マジック・マスター
• とみさわ昭仁 - カルロス。スクリューブレイカー 轟振どりるれろ