ヒュー・グラント
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ヒュー・グラント(Hugh Grant, 1960年9月9日 - )はイギリスの俳優。本名は Hugh John Mungo Grant。ロンドン出身。
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[編集] プロフィール
[編集] デビュー
オックスフォード大学で英文学を専攻し、大学在学中、オックスフォードの映画協会が製作した半ばキャンペーン・ムービーの色あいの濃い『オックスフォード・ラブ』に出演。これが契機となって俳優としてのキャリアをスタートさせた。卒業後は友人と劇団を設立。ヨーロッパを拠点にTVなどにも手を広げたが、1987年の『モーリス』のヒットによって世界的に知られるようになった。特に日本ではイギリス美男スターの一人として注目され、彼の低迷期も日本のファンからの声援は変わることなく盛んだったという。
[編集] 人気
清潔感あるスマートな青年像、屈折味を帯びている悩めるインテリ役を得意とし、社会問題にもなった『モーリス』の影を引きずるような活動がしばらく続く。暫くは地味な活動をしていたが1990年代に入りオスカーにノミネートされた『フォー・ウェディング』に代表されるロマンチック・コメディの主人公として欠かせない存在感を確立。世界中、全ての世代の女性から愛される男優のひとりとして親しまれる。
しかし私生活では1995年、滞在先のアメリカにおいて売春婦との疑惑が持ち上がり逮捕歴も。このニュースは当時、映画ファンに衝撃として走った。恋人エリザベス・ハーレイとの破局説も流布されたが、彼は実直にスキャンダルを正面から認め、謝罪して回った人柄と、対応の早さを評価されてか、致命的な人気の凋落には響かなかった。後年、ハーレイと映画プロダクションを設立。幸運にも、その後も仕事のオファーが後を絶たず、2000年代に入っても主演作が年1~2本というコンスタントなペースで活躍を続けている。これは絶え間ない人気の現れである。また、稲本潤一も所属したフラムのサポーターとしても知られる。
長い間女優のエリザベス・ハーレイと交際していたが2000年に破局。その後は、億万長者であったジェームズ・ゴールドスミスの娘のジェマイマ・ゴールドスミスと交際し、現在は婚約している。
[編集] 出演作品
主演代表作には『ベンガルの夜』、『泉のセイレーン』、『ウェールズの山』、『恋するための3つのルール』、『白蛇伝説』、『フォー・ウェディング』が挙げられる。TV作品では1989年『また会う日まで』で悪役に挑戦、93年の『君が眠るまえに』では同性愛とエイズという現代病と社会問題に取り組んだ。また劇場未公開(ビデオ化され日本上陸)の1990年『即興曲/愛欲の旋律』では、ポーランドが生んだロマン派の大作曲家フレデリック・ショパンに扮し、ショパンがのり移ったかのような名演を披露。イメージと重なるほどの演技は高い評価を得た。
- 1987年『モーリス』(Maurice)
- 1988年『青い夜明け』(The Dawning)
- 1988年『ベンガルの夜』(La Nuit Bengali)
- 1988年『ケン・ラッセルの白蛇伝説』(The Lair of the White Worm)
- 1988年『幻の城/バイロンとシェリー』(Rowing with the Wind)
- 1990年『スピリット/傷だらけの栄光』(The Big Man)
- 1990年『即興曲/愛欲の旋律』(IMPROMPTU)
- 1991年『君が眠るまえに』(Our Sons)
- 1992年『赤い航路』(Bitter Moon)
- 1993年『泉のセイレーン』(SIRENS)
- 1993年『日の名残り』(The Remains of the Day)
- 1994年『フォー・ウェディング』(Four Weddings and a Funeral)
- 1995年『いつか晴れた日に』(Sense and Sensibility)
- 1995年『ウェールズの山』(The Englishman Who Went Up a Hill But Came Down a Mountain)
- 1995年『9か月』(Nine Months)
- 1995年『恋の闇 愛の光』(Restoration)
- 1996年『ボディ・バンク』(Extreme Measures)
- 1999年『ノッティングヒルの恋人』(Notting Hill)
- 1999年『恋するための3つのルール』(MICKEY BLUE EYES)
- 2000年『おいしい生活』(SMALL TIME CROOKS)
- 2001年『ブリジット・ジョーンズの日記』(Bridget Jones's Diary)
- 2002年『トゥー・ウィークス・ノーティス』(Two Weeks Notice)
- 2002年『アバウト・ア・ボーイ』(About a Boy )
- 2004年『ラブ・アクチュアリー』(Love Actually)
- 2004年『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月』(Bridget Jones: The Edge of Reason)
- 2006年『アメリカン・ドリームズ』(American Dreamz)
[編集] 関連項目
- 森田順平:近年では珍しく、ほぼFix声優として吹き替えを担当している。