バトルフロンティア
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注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
バトルフロンティア(Battle Frontier)は、ゲームボーイアドバンス用ソフト『ポケットモンスター エメラルド』に登場する架空の施設である。
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[編集] 概要
ホウエン地方の南部にある孤島に存在する施設。施設とは言っても非常に大規模であり、ポケモンを治療する「ポケモンセンター」やアイテムを取り扱う「フレンドリィショップ」等、町としての機能も備えている。ゲーム本編をクリアして「殿堂入り」した主人公が、謎の男・エニシダにスカウトされて来ることになる『ポケモンバトルの最前線』である。なお、『ルビー・サファイア』においては同じ場所に「バトルタワー」のみが存在している。これはエメラルド版ではバトルフロンティアの一施設に過ぎない。
詳細は次項以降で紹介するが、7種類の対戦施設がある。それぞれ勝ち進むことでトップの存在である「フロンティアブレーン」が出現。彼らを倒して「バトルシンボル」を手に入れることが目標となっている。目的とは直接関係のないやり込み要素として、各施設における最高連勝記録は保存される。他のプレイヤーとレコードを混ぜると、相手の記録も含めたランキングが見られる。
各施設で勝ち抜くと、「バトルポイント」をもらえる。これはアイテムやぬいぐるみに引き換えたり、技を教えてもらうための料金にすることができる。その他にも、所々にある休憩所(控え室?)では技を教えてくれる人がいたり、持っているポケモンの能力値を見てくれる人がいたりする。さらに地下洞窟「アトリエの穴」に出現するドーブル、その入り口に続く道を塞ぐウソッキー等、野生のポケモンも生息している。
バトルシンボルを手に入れるまでの難易度が非常に高いことで知られる。数百時間をプレイに費やしてもコンプリートできないプレイヤーも多く、シリーズ最高難度との声も高い。
以下の解説では専門的な用語を多用するため、ポケットモンスター (ゲーム)、ポケモン一覧との併読を推奨する。
[編集] ルール
対戦施設内では、通常の戦闘とは異なるルールが適用される。
- 各施設ごとに「レベル50」「オープンレベル」の2種類がある。どちらか一方を勝ち抜けばバトルシンボルは入手可能であるが、連勝記録は別個に保存される。
- オープンレベルはレベル100まで好きなレベルで参戦可能だが、相手のレベルはこちらのポケモンの一番高いレベルに合わせてくる(ただし、レベル60より低くなることはない)。
- 施設によってはシングルバトルとダブルバトル等を選べる。ただしシングルバトル以外ではフロンティアブレーンは現れず、シンボルも手に入らない。
- ミュウツー、ミュウ、ルギア、ホウオウ、セレビィ、カイオーガ、グラードン、レックウザ、ジラーチ、デオキシスは全ての施設に参戦不可能。
- 同じポケモンを2匹以上参戦させたり、同じ道具を複数のポケモンに持たせることはできない。
- ポケモンに持たせているもの以外、道具を持ち込むことは出来ない。
- 「こころのしずく」は持たせても効果を発揮しない。
- 参加した時点で強制的にセーブされるため、リセットによるやり直しは通用しない。
- 一度施設に入ったら、規定数勝ち抜くか負けるまで外には出られない。ただし各対戦が終わるごとに一時的にレポート(セーブ)をし、電源を切ることができる。
- 上記の中断をせずに電源を切った場合、挑戦記録が無効になり、0になる。
- 一定数勝ち抜けば1周クリアと見なされ、「バトルポイント」がもらえる。これは任意の賞品と引き替えられる。
- 特定の周回数を連続でクリアすることフロンティアブレーンが現れ、初めて勝つと銀のシンボルをもらえる。さらに勝ち進むと彼らが再登場し、初めて勝つと金のシンボルをもらえる。
- コンティニュー等は一切存在しない。
- 各対戦が終わるごとに、ポケモンは完全回復し、使った道具も戻ってくる(例外有り。詳細は次項)。
[編集] 対戦施設
[編集] バトルチューブ
トレーナーの「運」が試される。
- 3体のポケモンをエントリーする。状況次第で、シングルバトル・ダブルバトル共に起こりうる。
- 3つの扉から一つを選んで進む。分岐部屋も含めて、1周当たり14部屋を突破しなければならない。
- アドバイスによってある程度予測できるが、基本的に扉の先はランダム。直接戦闘以外にも様々なイベントがある。
- 戦闘に勝利してもポケモンは回復しない。回復するには特定のイベントに遭遇するかクリアする必要がある。
- 移動中はメニュー画面を開いて回復技などを使えるが、ポケモンの順番を入れ替えたり、持ち物を動かすことはできない。
- 持たせた道具で、一度使うとなくなる道具(各種「きのみ」や「しろいハーブ」など)は対戦後に復活しない。1周クリアすれば復活する。
- フロンティアブレーンは、チューブクイーンの「アザミ」。勝利すると「ラックシンボル」がもらえる。
[編集] バトルアリーナ
トレーナーの「闘志」が試される。
- 3体のポケモンをエントリーする。バトルはシングルバトルのみ。1周当たり7人を勝ち抜けばクリアである。
- 対戦中にポケモンの入れ替えはできない。入れ替えを誘発する技も無効となる。
- 3ターンで決着がつかない場合判定になる。「こころ」(積極的に攻撃技を出していったか)「わざ」(技を的確に当てていったか)「からだ」(残りHPは多いか)で判定され、判定で勝った場合、無条件で相手を倒せる。
- フロンティアブレーンは、アリーナキャプテンの「コゴミ」。勝利すると「ガッツシンボル」がもらえる。
[編集] バトルピラミッド
トレーナーの「勇気」が試される。
- 3体のポケモンをエントリーする。状況次第で、シングルバトル・ダブルバトル共に起こりうる。
- 真っ暗なダンジョンに入り、上の段へ進む出口を探していく。7段突破でクリアとなる。
- ダンジョン内には敵のトレーナーやアイテムが配置されている。基本的に戦闘は任意である。
- 戦闘に勝利してもポケモンは回復しない。回復するには道具を使うかクリアする必要がある。
- ポケモンに道具を持たせてエントリーすることはできない。ピラミッド内で手に入れた道具をポケモンに持たせることはできる。
- 移動中であればメニュー画面は自由に開ける。順番や持ち物も自由に変更できる。
- 各段階ごとに決められた野生のポケモンが出現する。野生のポケモンとの戦闘は通常より逃げにくく設定されている。
- 野生のポケモンやトレーナーに勝つたびに、少しずつ視野が広くなっていく。
- フロンティアブレーンは、ピラミッドキングの「ジンダイ」。勝利すると「ブレイブシンボル」がもらえる。
[編集] バトルドーム
トレーナーの「戦術」が試される。
- シングルバトルかダブルバトルかが選べる。いずれも3体のポケモンをエントリーする。4人に勝ち抜けば1周クリアである。
- 16人のトーナメント戦に参加する設定。対戦前に相手のポケモンや評価を見て、その後で2匹のポケモンをエントリーする。
- フロンティアブレーンは、ドームスーパースターの「ヒース」。勝利すると「タクティクスシンボル」がもらえる。
[編集] バトルパレス
トレーナーとポケモンの「絆」が試される。
- シングルバトルかダブルバトルかが選べる。いずれも3体のポケモンをエントリーする。7人に勝ち抜けば1周クリアである。
- ポケモンに技の指示を出すことができない。入れ替えのみ任意で行える。
- ポケモンがどの技を出しやすく、どの技を出しにくいかは、そのポケモンの性格によって決まる。
- 攻撃・防御・補助の技の内、その時行動したい種類の技を覚えていない場合、行動しないことがある。
- フロンティアブレーンは、パレスガーディアンの「ウコン」。勝利すると「スピリットシンボル」がもらえる。
- この施設のみ、最高記録が正しく保存されないバグがある。直前のプレイでの記録が、(実際は記録更新していなくても)常に最高記録として保存されてしまう。
[編集] バトルファクトリー
トレーナーの「知識」が試される。
- シングルバトルかダブルバトルかが選べる。自分のポケモンはエントリーせず、あらかじめ用意されたポケモン3体を選ぶ。
- 対戦が終了するごとに、前回相手が使っていたポケモンの内の一匹と、自分の手持ちポケモン一匹を交換することができる。
- フロンティアブレーンは、ファクトリーヘッドの「ダツラ」。勝利すると「ノウレッジシンボル」がもらえる。
[編集] バトルタワー
トレーナーの「才能」が試される。
- シングル・ダブル・マルチ・通信マルチの4種類のバトルが存在。それぞれ3体・4体・2体・2体ずつのポケモンをエントリーする。
- 7人に勝ち抜けば1周クリアである。特に変則的なルールのない、最も王道的なポケモンバトルと言える。
- 他の『ルビー・サファイア・エメラルド』とレコード混ぜをすると、相手のデータが対戦相手として登場する。
- フロンティアブレーンは、タワータイクーンの「リラ」。勝利すると「アビリティシンボル」がもらえる。
[編集] 弟子
- バトルタワーのロビーには、主人公の弟子になりたいというトレーナーが出てくる。
- 一日一回何らかの質問をしてきて、どう答えるかによって弟子のトレーナーの使用ポケモン等が変わる。
- 数回回答をすると弟子は独り立ちし、シングルバトルやダブルバトルでは対戦トレーナーとして、マルチバトルではパートナー候補として現れる。さらに他の『エメラルド』とレコードを混ぜると、相手のカートリッジにも対戦トレーナー及びパートナー候補として現れる。
- 弟子が一人立ちしても、新たな弟子は何度でも現れる。
[編集] 賞品
勝ち抜いて獲得したバトルポイントと引き替えることのできる賞品。以下に一例を紹介する。(技)とは、その技を直接教えてもらえることを表す。
- マックスアップ 1BP
- たべのこし 48BP
- こだわりハチマキ 64BP
- チコリータドール 80BP
- カビゴンドール 128BP
- (技)ちきゅうなげ 24BP
- (技)こごえるかぜ 24BP
- (技)のしかかり 48BP
- (技)かみなりパンチ 48BP