ハンバーガーの肉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ハンバーガーの肉(- にく)とは、某社のハンバーガーパティ(肉)に関する噂。 ハンバーガーがビーフ100%をうたい、値段が高いイメージ※のある牛肉を使用しているわりに安く感じられることから、後の絶えない都市伝説である。
※後述するが、牛肉が値段が高いというのがそもそもの誤解である。
目次 |
[編集] 噂の例
- 某社のハンバーガーの肉にはミミズが混ぜられている。
- 某社のハンバーガーの肉にはネコの肉が混ぜられている(『ニャンバーガー』と呼ばれる)。
- 某社のハンバーガーの肉にはカンガルーの肉が混ぜられている。
- 某社のハンバーガーの肉は実はネズミの肉である。
「発祥は米CBSの60 Minutesや、トークショーにおけるCEOの発言である」などと主張され、「南米で食用のミミズを養殖して輸入している」「食べているとミミズの残骸が出てきて、店員に言うと口止め料として五万円貰った」などとまことしやかに囁かれている。
[編集] 反論
これらの噂は、
- ミミズ肉に見えた物は十分にミンチされてない牛の血管である(ウシの血管はとても太いため、その存在を知らなければゴムパイプかミミズに見えてもおかしくない。)
- 食用ミミズの肉は栄養豊富で高価。使用すればそれだけで6ドルになる。
- ミミズの肉を調理する為にはドロ抜きや細かい下ごしらえが必要になり、牛肉よりもコストが高くなる。
- ミミズ農家などというものは存在しない
- 明らかにネコやミミズより牛の方がコスト安で、量も手に入る
- 牛は舌からしっぽまで全て「牛肉」であり、ボックスミートの規格に沿ってカットしていると大量のクズ肉が発生する。それらは文字通りクズ扱いなのでとても安い。
- カンガルーの肉を使用すればオーストラリアからの輸送費だけで莫大なコストがかかる
- 実際に必要な量のカンガルーの輸入実績がない
などといった説明で明快に否定されている。
詰まるところ、現代の牛肉はアメリカやオーストラリアなどの広大な農場で「大量生産」されているので、なまじミミズなどを使うよりも安く供給できるうえ、現在の畜肉の主流は全てボックスミートである為、それらの規格に沿わない大量のクズ肉が発生しており、それらはクズ扱いなので驚くほど安価に供給できるのである。(なお、日本の主要なハンバーガーチェーンではオーストラリア産の牛肉=オージービーフを使用している。)
また、大手ハンバーガーショップの商品が安いのは、トレイに敷かれる広告も一因にある。
ミミズ肉の噂が発生した原因として、機械から出てくるひき肉の通称が「ミミズ」で、それが誤解されたのではという説がある。また、1965年にアメリカで公開されたホラー映画『THE WORM EATERS』が日本で公開された際、インパクトを強くしたいという理由から『ミミズバーガー』という邦題にした為、その映画の内容やタイトルが誤解されて噂として広がったという説もある。
[編集] 豆知識
ミミズの肉は軟骨がなく、栄養豊富と考えられている。また、食用ミミズなるものも存在しており、薬用や健康食品の一部として使用もされている。例)ルンブルクスルベルス
怪演で有名な俳優の平幹二朗がTVドラマの一シーンとしてミミズの入ったハンバーガーを食べるシーンがある。もちろん挽肉をミミズに見えるよう、撮影用にフェイクした可能性もある(この件について本人が後日コメントするようなことも特になかったようである)が、実写で「ミミズハンバーガーを食べる男」の役を演じたことは事実である。