ネカマ

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ネカマとは、姿が見えず素性がわからないネットワーク社会の匿名性を利用して、男性が女性を装うこと及び装っている人を指す言葉。対語として逆のケースの「ネナベ」がある。

「ネットおかま」が略語化されて出来た言葉で、インターネット以前のパソコン通信時代から用いられている。

ネカマかそうでないかの線引きは個々人によって異なり、言葉遣いを変えたり自らを女性であると明言している場合のみを指す者もいれば、広義ではオンラインゲームのキャラやアバターといった自己の分身となるものに、女性のキャラクターを使用しているだけでネカマと呼ぶ者もいる。オンラインゲームにおけるネカマ自体に悪性はなく、ネカマを利用して男性ないし女性を騙す行為にまで発展しなければ、基本的に害はないとみられる。

ネット上で男性が女性を装う理由としては、以下のような点が挙げられる。

優しく(チヤホヤ)されたい

男性に対するよりも女性に対する場合の方が人当たりが良くなるという風潮に基づく。特にオンラインゲームにおいては、ゲーム内の通貨やアイテムを周囲のプレイヤーに貢いでもらう事を目的として行われる場合がある。

ロールプレイを楽しみたい

特定のキャラクターになりきる事に楽しみを見出す人もいる。架空の人物を作り出し、男性を騙すことを楽しむ者もいる。

見た目が可愛いキャラクターを選びたい

周囲の対応やなりきりプレイとは関係なく、単純に美的感覚の問題で使用する場合がある。

匿名の上に成り立っているネットワーク上で男女の判別に意味があるのかどうかはともかく、ネカマは一部の利用者には忌み嫌われている。しかし相手の積極的な協力がない状態で確実に判別する方法はなく、またネナベも存在することから、どの程度の利用者が現実の性と違う性を装っているかは結局のところわからない。近年は腐女子と定義される者が匿名掲示板等で理想の男性を演じる事も少なくない、一説ではネカマよりもネナベのほうが多いとされている。

また、“異性に強い憧れをもつ人”が、異性であることを疑似体験するためにネカマないしネナベをすることもある。他にも、性別の分布が片寄ったサイトや掲示板などで性別を明かす煩わしさや反発を避けるために、異性の文体を真似て性別を隠す場合もある。