トランクス
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トランクス (trunks, classic boxer) は、男性用下着の一種。一部では「トラパン」「トラ」の略称で呼ばれ、柄がプリントされていることから柄パン(がら-)と呼ばれることがある。
[編集] 概要
ブリーフとは異なって体にフィットせず、伸縮性がない場合が多い。しかし、近年では「動きやすい」、「軽い」などの理由に着用者が増えている。多くの場合は綿製であるが、綿でなくブリーフと同様に伸縮性のあるニットトランクスもあり、他にも化学繊維を使用したもの、高級なものでは絹製の商品もある。 以前は成人男性の着用が主で、従来、ブリーフのイメージが強かった思春期かそれ以前の少年や幼児でも、最近では着用者が増えている。早い方では、2・3歳から穿く者もおり、サイズが小さい方では身長90cm・100cm・110cm向けの製品が販売されている。このため成人のみならず、児童や幼児でもブリーフの採用者は年々減少している。 最近では、俗にバミューダパンツと呼ばれるものもある。これはイギリス領バミューダ諸島の住民が着用するバミューダショーツと同様に膝丈(いわゆるバミューダ丈)であることに由来する。ただし、一般にバミューダパンツあるいはバミューダショーツと呼ばれる衣類は上衣であるため、注意が必要である。
[編集] 構造
他の種類の下着であるブリーフなどよりイメージは派手で、下着にはないカラーの柄のプリントがあることが多い。その為、皮脂・汗・糞・尿などの汚物による汚れが目立ちにくい。
柄の種類はチェック柄、キャラクター柄、プリント柄、先染め柄、模様柄、ストライプの6種類がある。柄のスタイルは総柄とパネル柄の2種類に分けられる。基本的に、総柄のほうが多く、プリント・ブランド物などで多く見かける。パネル柄はキャラクター物のみに存在し、前後(局部とおしりの部分)2種類別々のプリントがされている。柄の例としては、バック部分若しくはフロント部分に大きくキャラクターなどがプリントされたり、バックに小さくマーク、文字やロゴマークなどのワンポイントがプリントされているものがある。
トランクスには2種類の形があり、ジョギングパンツ型、短パン型(ボックス型とも呼ばれる)に分けられる。ジョギングパンツ型がほとんどで、子供用のトランクスはほとんどがこの形に統一されている。太ももの横部分に丸みを持ったスリットと、裾の部分にラインがあるのが特徴である。(パネル柄の場合、柄とは別に単色が使用される。)短パン型はその名の通り短パン(半ズボン)の形をしているタイプである。子供用にはあまり見られないが、大人用に多く使われているタイプで、多くは排尿時に陰茎を出すための前開き穴があり、横と裾の部分にラインがない。ジョギングパンツ型の方にも前開き穴があるものが大半であり、子供用のトランクスに関しては半数ぐらいは前閉じであるが、大人用は大半が前開きであり、キャラクター物など以外では、非常に希少にしか前閉じ型は現存しない。 スポーツ用に特に機能性を重視して作られたものを、サポーター、あるいはスポーツトランクスと呼ぶ。
主なブランドはヘインズ、ケーパ、GAP(ギャップ)、コンバース、ユニクロ、BVDなどがあり、日本の主なメーカー・販売業者には、オグラン、グンゼ、バンダイなどが存在する。
[編集] その他
トランクスは女性や子供を中心に、下着以外にも部屋着としても使われていることがある。
父親や、友人の影響でトランクスを着用する少年が増えており、これが短パン(半ズボン)の着用が困難になる大きな要因になっている。また、ハーフパンツと同様に価値観を伴った衣類であり、トランクスを採用している少年は、ブリーフを採用している者を揶揄するか、敬遠する場合がある。