ジョンの魂
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ジョンの魂 | ||
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ジョン・レノン の アルバム | ||
リリース | 1970年11月11日 | |
ジャンル | ロック | |
時間 | 38:19 | |
レーベル | アップル・レコード | |
プロデュース | ジョン・レノン、オノ・ヨーコ&フィル・スペクター | |
レビュー | ||
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ジョン・レノン 年表 | ||
平和の祈りをこめて (1969) |
ジョンの魂 (1970) |
イマジン (1971) |
ジョンの魂 (John Lennon/Plastic Ono Band) は、1970年に発表されたジョン・レノンのアルバム。これ以前にもジョン・レノン&オノ・ヨーコの名義でアルバムを発表していたが、本作はビートルズ解散後初めて発売されたジョン・レノンのソロ・アルバムである。全英8位、全米6位を獲得。
本作のレコーディング前に、ジョンとヨーコの二人はアーサー・ヤノフ博士による「プライマル・スクリーム」という精神治療を受けていた。プライマル・スクリームとは、人間心理の奥深くに潜む苦痛を呼び覚まし、幼少期の記憶にまで遡って、すべてを吐き出すという治療法である。これを体験したジョンは、学生の頃に母を失った記憶などが蘇り、大声を上げて泣き出したという。
そうした経緯もあり、この『ジョンの魂』はジョンの人間性が色濃く表れたパーソナルな作品である。「マザー」「悟り」「ゴッド」などは、そうした思いが溢れている。また、「労働階級の英雄」や「ウェル・ウェル・ウェル」のように、極めて政治的・社会的な楽曲も多い。こうした主義主張は、次作『イマジン』に受け継がれている。
ロック・スターの苦悩や感情をありのままに表現した最初期の作品とされ、発表当時から評論家などの評価も非常に高かった。数ある名盤ランキングなどでも、たびたび上位にランクインしている。
歌詞の内容は非常に深いものがあるが、サウンド面は実にシンプルなもの。レコーディングに参加したメンバーは、ジョンとヨーコの他に、リンゴ・スター(ドラムス)、クラウス・フォアマン(ベース)、ビリー・プレストン(ピアノで「ゴッド」のみ参加)、そしてフィル・スペクター(ピアノで「ラヴ」のみ参加)という面々。プロデュースもフィル・スペクターが担当している。
[編集] 収録曲
- All songs written by John Lennon
- マザー(母) Mother — (5:34)
- しっかりジョン Hold On — (1:52)
- 悟り I Found Out — (3:37)
- 労働階級の英雄 Working Class Hero — (3:48)
- 孤独 Isolation — (2:51)
- 思い出すんだ Remember — (4:33)
- ラヴ(愛) Love — (3:21)
- ウェル・ウェル・ウェル Well Well Well — (5:59)
- ぼくを見て Look At Me — (2:53)
- ゴッド(神) God — (4:09)
- 母の死 My Mummy's Dead — (0:50)
※2000年の再発売の際に追加されたボーナス・トラック。
- 12.パワー・トゥ・ザ・ピープル Power to the People — (3:22)
- 13.ドゥ・ジ・オズ Do the Oz — (3:07)
1971年に発売されたエリオット・スミス&エラスティック・オズ・バンドのシングル「God Save Us」のB面に収録されていた、レノンがリード・ヴォーカルをとる作品。