シャーマニズム
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シャーマニズム(Shamanism)は、シャーマン(巫師)の能力により成立している宗教。北方および中央アジアに見られる。シャーマンはツングース語「šaman」に由来し、トランス状態に入って霊と交信する現象を起こすとされる。J・G・フレーザーでは霊媒(medium)、予言者(prophet)、見者(seer)、呪師(socceller)とされていたがその多くはシャーマンに分類される。この現象自体や現象に基づく思想をシャーマニズムと呼ぶこともある(エリアーデなど)。
広義には地域を問わず同様の宗教、現象、思想を総合してシャーマニズムと呼ぶ。宗教学者エリアーデは著書『シャーマニズム』で「エクスタシーのテクニック」をシャーマニズムの第一の定義としている。一般に、シベリアから朝鮮半島にかけて盛んで、特に朝鮮半島では外来宗教もシャーマニズム化させて受容する。アニミズムを伴うことが多く、実際の宗教形態においてはシャーマニズムのみが存在するということはほとんどない。
日本においても、邪馬台国女王の卑弥呼が用いたという「鬼道」もシャーマニズムと言われている。
[編集] 代表例
[編集] 関連事項
[編集] 参考文献
- ミルチア・エリアーデ『シャーマニズム 上』堀 一郎訳、筑摩書房、2004年4月、ISBN 4480088377
- ミルチア・エリアーデ『シャーマニズム 下』堀 一郎訳、筑摩書房、2004年4月、ISBN 4480088385
- 佐々木宏幹「祭司の誕生-神道の成立をめぐって」 歴史読本臨時増刊『よみがえる神道の謎』 新人物往来社 1989年