クロサギ (漫画)
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クロサギは、週刊ヤングサンデーに連載されている夏原武原案、黒丸による漫画作品。コミックスも発売されていて、現在までに11巻発売され、総売上げ300万部を越すヒットとなっている。 また、2006年4月~6月まで、TBSテレビ系列にて連続テレビドラマ化された(クロサギ (テレビドラマ)参照)。
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[編集] 作品
詐欺師には、人(カモ)を騙して金銭を巻き上げる白鷺(シロサギ)、異性(カモ)を餌とし、心と体を弄ぶ赤鷺(アカサギ)、人を喰わずシロサギ、アカサギのみを喰らう黒鷺(クロサギ)がいる。
本作は、父親がシロサギに嵌められて起こした一家心中で、ただ独り生き残った青年「黒崎」が、この世のシロサギを喰い尽くすため、詐欺師を騙し返す“クロサギ”となって立ち向かうサスペンス作品である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 登場人物
- 黒崎(くろさき)
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- 主人公。詐欺師のみをターゲットにする詐欺師(クロサギ)。アパートの大家でもある。21才。外見はごく普通の青年であるが、法律に精通し、かなりの演技力を備えている。仕事(詐欺相手)がないときは、いつも法律や話術、心理術の勉強を怠らない。
- 人に世話になることを嫌い、他人の好意によって物をもらうことは決してしない。
- 苗字は黒崎だが、今のところ名前は明かされていない。しかし、第1巻の第8話で、氷柱が黒崎とのアパートの賃貸契約書を確認する場面にて、貸主の欄に(黒崎高)まで書いてある。よって、フルネームは『黒崎高~』ということになる。
- 父親がチェーン店開業詐欺被害に遭い、一家心中の末、長男である黒崎だけが一命をとりとめるという過去を持つ。詐欺に遭った被害者(依頼人)から詐欺や詐欺師の情報を得て、それをもとに仕事を行うパターンが多い。依頼人はその情報の見返りとしてその詐欺での被害額分の金を受け取る(詐欺師から取り返してもらえる)。なお、ターゲットの詐欺師と会うときの変装としてメガネをかけることが多い。そして用いる偽名の多くに〜崎と、つくよう名乗る(たとえば島崎、剣崎、山崎ほか多数)。
- 生活力は低く、普段からジャンクフードあるいはカップラーメンしか食べず、かなりの甘党。
- お気に入りはチュッパチャプスのような棒付きアメで、箱ごとダース買いしている。
- アパート自体は本編より二年前、オーバーローン詐欺にあった人から譲り受けた(詐欺師から詐欺によってその人の借金を取り返した)。6畳1Kでシャワーつき。詐欺で稼いでいるため、家賃は最低限に設定されている。家賃の納入日は毎月25日。コミックス6巻巻末参照。
- アパートには野良猫の黒猫が居る。
- 免許証を沢山持っているが全部名前が違う。殆ど偽造で実際に免許を持っているかは不明。また、携帯電話も多く保有。部屋の中はごちゃごちゃで中に色々とあるが割れた写真立てに幼い頃の黒崎と一家が映っている。写真があるが黒崎の顔はマジックで黒く塗りつぶされている。割れた写真立ての隅の方にその時の新聞記事が挟まっている。
- 携帯電話を使用する際には、たいがい自動車を運転するときに使用するような、ハンズフリー用のイヤホンを携帯電話に接続して使っている。
- 吉川氷柱(よしかわつらら)
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- 検事志望の政和大学法学部生。黒崎に興味を持ち、好意を抱くようになる。黒崎と同じアパートに住む店子。
- 検事志望という立場と詐欺師である黒崎への好意で葛藤することになる。家賃が安いと言われている黒崎のアパートにいるが家賃を結構ためる。一応ヒロイン(のはず)。黒崎との関係は微妙。黒猫にえさをやって可愛がってるが黒崎には迷惑がられている。
- 母が働いた金を奪っていく父を微かに憎んでおり、悪い奴をやっつけたいという想いから検事になろうとする。根は生真面目な性格。優等生タイプ。かなり頑固な性格の持ち主でもある。
- コーヒー店でアルバイトしていて、仕事で店の常連の卸先である桂木のバーにコーヒーを届け、桂木と黒崎の関係を悟る。
- 三島ゆかり
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- 氷柱の友人。
- 美容品詐欺に遭う。その際黒崎により被害総額を取り返してもらい、やってることは悪いがいい人だと思うようになる。それ以来、旅行代理店詐欺など色々な依頼を黒崎に持ち込むようになる。
- 神志名将
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- 上野東署知能犯係のエリート警部補。詐欺事件に関して他の刑事よりも関心を示し、場合によっては管轄外の詐欺事件にも捜査に行くことがある。正義感が強いが、プライドが高く、黒崎に腹を立て暴力を振るうなど攻撃的な一面もある。
- 詐欺師である黒崎に対して敵意を抱いている。元の名は野添将であったが、あることをきっかけに神志名の姓に変わる。
- エリートであるが、叔父が詐欺師であり、自分の息子だけは影響がないようにと両親が戸籍を入れ替えたため実年齢と名前が一致しない。(そのことから詐欺を憎むようになった)それが影響でどんなに望んでも昇進が出来ない(若しくは昇進しにくい)。ある意味それが彼の強みとなっている。
- 白石陽一
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- 大企業のみをターゲットにする詐欺師。40代の紳士風の男性。長い期間をかけターゲットの企業の信頼を得て、詐欺にかけるという用意周到さを持つ。また時に黒崎を利用するほどの切れ者である。黒崎も一目置いている。桂木と知り合いでもある。
- 過去に父親が大企業に勤めていたが、マンション倒壊の責任をかぶせられたたあげくあっさりリストラされた上に、母親をマンション倒壊で亡くしている。このことから「大企業は社会に対して責任を持つ」を信条に、ターゲットを定めている。
- 桂木敏夫
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- 表向きはスナック「桂」のオーナー。その正体は詐欺師に情報等を提供する商売人(プランニングを行うこともある)であり、詐欺師たちの頂点に立つフィクサーである。黒崎から「親爺」と呼ばれている。黒崎にも詐欺師や詐欺被害者などのネタを(利用できそうな相手なら恩も)売る。黒崎とは仲間というわけではなく、利益をもたらす取引相手として、また自分の意にそぐわない詐欺師に制裁を下す為の刺客として利用しているに過ぎない。黒崎の父親を嵌めた詐欺のプランを立てた人物でもある。
- 料理が得意で大抵の切り方ができ、人間すらも料理できる。黒崎はここのバーでは酒はおろか水一滴すら頼まない。
- 顔にある傷は(おそらく)黒崎がつけたもの。
- 早瀬
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- 桂木の直属の部下。いわゆるボディガード。
- 裏世界のちょっとした顔役。黒崎が出過ぎた真似をしないように釘を刺したり、桂木の情報収集などもしている。たまに独断行動もするが、これも桂木のためである。
- 桂木の部下になったいきさつはまだ明かされていない。中国の裏社会でも顔が利き、日本人であるかどうかも不明。
- 御木本
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- 黒崎の父親をチェーン店開業詐欺にかけた直接の人物。かつて桂木の詐欺グループに所属していた。警察関係者まで動かす程の力を持つ。
- 黒崎にとっては敵だが、背後に桂木が居るためにたどり着こうにもたどり着けない。
[編集] 登場した詐欺・シロサギ一覧
※●はドラマ登場
- コミック1巻
- FILE.1 財団融資詐欺 あおば中小企業振興会 「新川」 ●
- FILE.2 美容品詐欺 株式会社ビャーティーセレナ 「美山」
- FILE.3 古美術商手形パクリ詐欺 イガラシ・リース 「五十嵐冨男」
- FILE.4 高級外車詐欺 ビーナス貿易 「澤田」
- コミック2巻
- FILE.5 就職詐欺 ワーキングリサーチ社代表 「赤川武夫」
- FILE.6 ベンチャー企業詐欺 大場証券・法人営業部 「白石陽一」 ●
- FILE.7 家賃詐欺 「香川道隆」 「藤見智」 ●
- コミック3巻
- FILE.8 資格詐欺 岸不動産・代表 (開業屋)企業安定化センター 「三田村」(口座屋)
- FILE.9 結婚詐欺 羽田美咲(アカサギ) ●
- FILE.10 バイト詐欺 テセロ自動車販売会社・ヨウロウカンパニー 「柴田厚」
- コミック4巻
- FILE.11 霊感商法詐欺 霊能力者 「鏡見理」 ●
- FILE.12 共済組合詐欺 いわいごと共済組合理事長 「佐高博」(本名 佐多博道) ●
- FILE.13 紹介屋詐欺 紹介屋 「川本栄一」
- コミック5巻
- FILE.14 宝石詐欺 宝石ブローカー 「清水忠幸」 ●
- FILE.15 ODA還流資金詐欺 御前 「西園寺公成」
- FILE.16 見本詐欺 ブティック外商担当 「村西忠弘」
- コミック6巻
- FILE.17 旅行代理店詐欺 スピントラベル取締役 「上岡英介」
- FILE.18 フランチャイズ・チェーン開業詐欺 レジェンドクリーン社長 「春日公義」 ●
- 特別読切 クロサギ外伝 不動産取得ローン詳説 立ノ原不動産社長 「立原真一」
- コミック7巻
- FILE.19 絵画販売詐欺 ギャラリー・オリンピア店長 「逢沢京子」
- FILE.20 ネット詐欺 桧商会代表 「桧山康弘」
- FILE.21 内職詐欺 通販会社『一途会』社長 「江守公雄」 ●
- コミック8巻
- FILE.22 身分詐称詐欺 練馬南税務署員他 「副島洋」 ●
- FILE.23 不動産詐欺 京創住宅・住宅事業部課長 「榊原正」 ●
- FILE.24 出張ホスト詐欺 竜宮城サービス代表 「船場幸二」
- コミック9巻
- FILE.25 募金詐欺 募金活動家(自称) 「大田原和麿」
- FILE.26 粉飾決算詐欺 経営コンサルタント(自称) 「望月」
- FILE.27 共犯詐欺 学生風の男 「坂下」
- コミック10巻
- FILE.28 トリック詐欺 箱天社長 「郷戸孝之」 ●
- FILE.29 巨額投資詐欺 SGG総代表 「久留間京介」
- コミック11巻
- FILE.30 訪問販売詐欺 グレイスアイテム販売員 「猪野村香」
- FILE.31 裁判詐欺 コキタ鉄鋼社長 「沼袋太一」、専務 「池川純夫」
- FILE.32 生命保険詐欺 元、保険調査員 「梅村幸平」、葛西総合病院院長 「葛西昭一」
[編集] テレビドラマ
2006年4月14日からTBSのFRIDAY DRAMA枠で放送された。詳しくはクロサギ (テレビドラマ)を参照。