カーズ (映画)
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『カーズ』(Cars)はピクサーによる2006年7月に公開された長編アニメーション映画作品。2001年より制作開始され、当初はRoute 66というタイトルで制作されていたが、1960年代に同名のテレビドラマがあったことから、作品名を現在の物に変える。
当初、2005年の冬に公開予定であったが日付がずれ込み現在の公開予定日となった。日本では公開がスタジオジブリ製作の『ゲド戦記』と重なったこともあり、興行収入は前作『Mr.インクレディブル』の半分程度の22億円と厳しい結果となった。
配給はディズニー。ディズニー・ピクサー間の契約とその契約更新の破綻に伴い、ディズニー配給としては最後のピクサー制作作品になる予定であったが、ディズニーによるピクサーの買収により上記の事態は回避された。なお、この作品コンテンツの商用利用権に関しては、全てディズニー関連会社が有している。
この作品には人間は登場せず、登場する車たちも、トイストーリーのような現実世界で人が作った人工物が動き出すようなものではなく、車というより車に似た別次元的な生物である。これは『チョロQ』シリーズを元にしたものである。
2006年11月8日、DVDが発売された。
目次 |
[編集] スタッフ
- 監督:ジョン・ラセター
- 脚本:ジョン・ラセター
- 音楽:ランディ・ニューマン
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
ピストン・カップ決勝レース「ダイナコ400」で初の新人優勝を狙うライトニング・マックィーン。しかし自分を含む3台が同着となり、1週間後にカリフォルニアで決着をつけることになる。しかしその移動中、トラブルが起こりルート66沿いの田舎町・「ラジエーター・スプリングス」に迷い込み道路を壊してしまい、裁判の結果マックィーンは道路舗装をさせられる羽目になる。最初は一刻も早く町を出ようとあせっていたが、住人達と触れ合い、町の歴史やドックの真実を知るにつれ、様々なことに気づいていく。
[編集] 登場人物と声の出演
- この物語の主人公。「ピストンカップ」史上初の新人チャンピオンを狙うレーサー。しかし、身勝手な行動に周囲から反感を買っているため、親友がいない。クルーチーフやクルーを何人(?)も解雇し続けている。車体についているゼッケンは「95」。
[編集] ラジエーター・スプリングスの住民たち
- メーター - ラリー・ザ・ケーブル・ガイ/山口智充(DonDokoDon)
- 元々は水色だったが全身傷とさびだらけ、ライト、ボンネットフードといった一部のパーツも欠けてしまった中型レッカー。得意技はバックで高速走行すること。トラクター転がしが趣味。
- 車体は2002年型ポルシェ911カレラ。小さな町の敏腕弁護士兼「コージー・コーン・モーテル(民宿)」のオーナー。都会での生活が嫌になった彼女は、偶然辿りついたこの地の雄大な渓谷に恋をし、ラジエーター・スプリングスへと移住する。
- 車体は1951年型ハドソンホーネット。診療所の医者(修理工場の整備士)兼町の裁判官。町一番の信用を得ている彼の正体は、ピストンカップで3連続の優勝を誇る伝説のレーサーであった。しかし彼は過去のある出来事がきっかけとなりレーシングカーを毛嫌いし、町の住人に自分の正体を明かしていない。
- グイド - グロード・カローニ/デニーロ・デ・ジローラモ
- 靴屋(タイヤ販売店)の腕利きピットクルー(店員)。小柄のフォークリフトだが、手先が器用で迅速な作業が自慢である。彼も大のフェラーリ・ファン。
- 車体は1949年型マーキュリー・ポリス・クルーザー。ラジエーター・スプリングスの保安官。町の道路を壊したマックィーンが脱走しないか、常に眼を光らせている。
- 車体は1959年型シボレー・インパラ。カスタムペイントを施す「ラモーンズ・ボディペイント」経営者。彼の技術はピカ一で、「メタルペイントのカリスマ」的存在で、客を満足させていたが、この町に客が来なくなってからは、自分自身の車体のペイントが日課になってしまっている。
- ラジエーター・スプリングスの住民の憩いの場である喫茶店(ガソリンスタンド)「フローズV8カフェ」のママ。ラモーンの妻でもある。この町では一番面倒見がよく、信頼度も高い。車体は1950年代のショー・カーで、かつては全米キャラバンのイベントガールとして活躍していた。
- リジー - キャサリン・ヘルモンド/森ひろ子
- 車体は1923年型のT型フォード。この町で生まれ育ち、土産物の店を経営。今は亡きスタンレーと付き合っていたらしい。老人だがかなり気が若い。
- 大柄な消防車だが繊細。なにかあるとすぐ消防署に隠れてしまう。お花が大好き。
[編集] ピストンカップに登場するキャスト
- ストリップ・ウェザース(キング) - リチャード・ぺティ/岩崎ひろし
- 1970年型プリマス・スーパーバード。「ピストン・カップ」で最多優勝を誇る、伝説的なレーサー。チームワークを第一に考え、周りへの感謝や配慮も忘れない。今シーズンで引退を表明。車体についているゼッケンは「43」、スポンサーはダイナコ石油。既婚者。
- キングに勝てぬまま万年2位のベテラン。野心を内に秘め、レースでは車体をぶつける姑息な手を使う。車体についているゼッケンは「86」、スポンサーは銀行。ヒゲ型フロントグリルが特徴で、彼をサポートするピットクルーもチックに倣い「ヒゲ」を付けている。
- マックィーンの移動トレーラーを牽引するトラック。マックィーンが本音を打ち明ける数少ない相手である。車体は1985年式マック・スーパーライナー。トレーラーと合体した巨体で、しつこく付きまとう報道陣を追い払う。マックィーンと同じ塗装で、ゼッケン「95」を付けている。
- マックィーンのレースのためにいろいろ手配をして、その見返りとして10パーセントをマックィーンの報酬から受け取っているエージェント。業界人ぽい口調でマックィーンをしきりに“ヨイショ”するが、彼の意見はほとんど聞かず、話す内容は一方的。電話で会話するのみで表には出てこない。
- ボブ・カトラス - ボブ・コスタス/赤坂泰彦
- ダレル・カートリップ - ダレル・ウォルトリップ/福澤朗
- 「ピストンカップ」の解説者。かなりテンションが高い。
- ミア - リンジー・コリンズ/吉田仁美
- ティア - エリサ・ナイト/吉田仁美
- マックィーンの熱狂的ファンである双子の小型スポーツカー。車体は1990年式マツダ MX-5ミアータ。立入禁止エリアぎりぎりまでマックィーンを追っかける。かなりのミーハーで一時期チックのファンに乗り換えた。
[編集] その他
- 「ライトニング・マックィーン」の名前は2002年に亡くなったアニメーターのグレン・マックィーンの名前を使っている。スタッフみんながグレンの死の直前、彼に「カーズの主役にあなたの名前を使うから」と約束を交わしたという。
- 英語版では新旧の名レーサーが吹き替えを担当しており、ミハエル・シューマッハもフェラーリ役で出演している。
- エンディングでは、NG集はないが、その後のラジエーター・スプリングスで、メーターが曲に合わせて踊るものや、錆だらけのフレッドが脇に貼り付けたステッカーが曲内のルート66の地名とリンクしていたり、過去のディズ二ーピクサーの映画の車版 (パロディー映画)が流れているのが見られる。(例:モンスターズ・インクのサリーとマイクの足がキャタピラになってる等)。
- マックがハイウェイを移動していく最中、電線に短編「フォー・ザ・バーズ」の小鳥達が止まっているのが一瞬見える。
- ピストンカップの優勝決定戦、休業中の看板を出している場所の中に「EMERYVILLE」があったが、ここはピクサースタジオの現住所。
- 劇場公開前の予告編で走るマックィーンの車体のゼッケンは「57」
- DVDのメイン・メニューに時々出てくる「ダイナコ400」のロゴをクリックすると、車バージョンの短編「バウンディン」が見られる。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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