エアトランセ

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エアトランセは、2005年3月13日に運航を開始した日本のコミューター航空会社。

社名	株式会社エアトランセ (airtransse Inc.)
現体制	2004年8月
社長	江村林香
前身企業	はあと航空、エアァシェンペクス
就航	2005年3月13日
本社住所	北海道函館市高松町511番地函館空港内
従業員数	約100名　（フリーペーパー　ダテパーより）http://airtransse.com/images/fp_dateper_0612.jpg
資本金	8億円(2006年11月HP記載)
航空会社コード	TSQ / --
無線呼出名称（コールサイン）	AIRTRA(エアトラ）
拠点空港	函館空港

[編集] 概要

1997年に前身企業が設立され、資金不足等から就航が何度も延期され、2004年8月に国内航空会社初の女性社長を迎え資本と経営陣を刷新し2004年10月、会社名を「エアトランセ」に変更。2005年3月、函館＝帯広間で就航を開始した。

[編集] 就航まで

群馬県前橋市に本社を置く医療機器製造販売会社、「シェンペクス」の『はあと航空事業部』として発足。2001年3月時点では「はあと航空として2002年4月から帯広起点に2路線で就航予定」と発表していた。2001年5月、『はあと航空』として法人設立。のち「エアァシェンペクス」に社名変更。2002年中の就航を目標に準備していたが、資金不足等から就航が何度も延期された。2004年1月30日に定期航空運送事業が許可され6月にはドルニエDo228により帯広＝函館間の運行開始予定とされていたが、ドルニエDo228の機種変更を理由に再び就航を延期していた。

2004年7月、旧社長は会社譲渡を決断。航空関係業界に相談するもすべて断られた。

観光ハイヤー事業をおこなっていた江村林香に事業売却の話が持ちかけられ、2004年8月、江村は日本国内航空会社で初の女性社長に就任。スカイマークエアラインズ（現スカイマーク）設立に携わった澤田秀雄を顧問に迎えた。社長の夫、中山淑惇も他の事業をおこないながらもエアトランセ取締役に名を連ねている。2004年8月に資本・経営陣の交代を発表、2004年10月に会社名を「エアァシェンペクス」から「エアトランセ」に変更。旧親会社のシェンペクスは2006年 3月30日に自身の民事再生法適用の申し立てをおこなっている。就航以前には東京都港区虎ノ門2-10-1新日鉱ビルに本社を置いていたこともある。

『北海道内の空飛ぶバス』として、レイセオンエアクラフト社製ビーチクラフト1900D一機を使用し、2005年3月13日に1日2往復、片道運賃2万5000円（片道割引運賃2万円、現在はどさんこ割という地域住民割引がある）で函館＝帯広間の就航を開始。陸路で6時間を要する函館＝帯広間を約1時間で結んだ。

[編集] 経営状況

2005年1月時点で、資本金は2億750万円、株主構成は（有）秀インター（澤田秀雄の関連会社）16%、（株）ニッシン16%、佐々木博将15.2%、江村林香8.0%、横山充洋（旧はあと航空・旧エアァシェンペクス社長・旧オーナー）6.1%、才式祐久（エアトランセ取締役・ホテルサンルート札幌社長）3.2%、中山淑惇（エアトランセ副社長　管理本部長）1.6%、滝本哲史（エアトランセ監査役）1.6%、その他32.3%。3月末決算。

2005年10月1日には新千歳空港経由の運行を開始し、函館＝新千歳、新千歳＝帯広の路線が追加された。函館＝帯広を新千歳を経由することにより、函館＝帯広の乗客は新千歳で降りず機内で待機する『バス方式』を採用。2006年4月1日より北海道エアシステムが撤退した函館＝女満別、同年6月20日より新千歳＝女満別の運航を開始。

2006年9月29日、新千歳＝帯広線の冬季運休を発表。12月1日から3月31日までとしているが、再開は未定となっている。他の交通機関との比較において帯広空港から一歩出た後のアクセスの悪さの点が利用者低迷の原因と社長の会見でも指摘されている。

[編集] 使用機材

レイセオンエアクラフト社製双発プロペラターボプロップ機、ビーチクラフト1900Dを3機使用。定員は全て18名。座席は中央通路をはさみ通路両側に1列づつの2列。一号機JA016Aは白地に赤のストライプライン。2005年12月24日就航の二号機JA017Aは機体の上部四分の三がオレンジ(エアトランセ社イメージカラー)、下部が白のツートンカラー。一号機、二号機はマイク・ストーン(Mike Stone)によるリペイント。2006年10月、クリスチャン・ラッセンのイルカの絵を機体に描いた三号機が就航。自社整備をおこなっており、一等航空整備士6名、二等航空整備士7名を要している。

就航以前は、フェアチャイルド・メトロ、ドルニエDo228と変遷をたどり、新経営体制下で現在のビーチクラフト1900Dを選択している。

[編集] 運航路線

函館空港 - とかち帯広空港、新千歳空港、女満別空港
新千歳空港 - 女満別空港

新千歳空港 - とかち帯広空港便が冬季運休となっているが、2007年度以降は夏期も含めて再開は未定となっている。

[編集] マーケティング活動

エアトランセ友の会
飛行機ウエディング
ミスエアトランセ

[編集] 運航不備

予備機を保有しない中でダイヤ運航しているため、定期整備による計画運休や機材故障による欠航が大手エアラインに比較して多く発生しており、ビジネス利用など確実な運航を求める客への信頼に欠ける点は否めない。今後は信頼感の回復が課題となっており、2006年10月より3機体制になってからは現在のところ計画運休や欠航は減っている。

2006年4月6日帯広空港にて離陸許可のないまま離陸のための滑走を400メートルおこなっていたが離陸には至っていない。このときの乗客は4名と報道されている。
2006年5月1日天候不良に伴う乗員シフトの変更で、新たな機長の手当てが付かず函館＝帯広便を欠航。乗客2名が影響を受けた。この時点で操縦士9名、機長3名での3班体制と報道されている。