アルカリマンガン乾電池
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アルカリ・マンガン乾電池(アルカリ・マンガンかんでんち)は、一次電池の一種で、正極に二酸化マンガンと黒鉛の粉末、負極に亜鉛、水酸化カリウムの電解液に塩化亜鉛などを用いた乾電池である。単にアルカリ乾電池ともよばれる。
アルカリ・マンガン乾電池は電解液が水溶液であるため、使用時でなくても亜鉛の自己放電と水素発生反応が同時に進行する。
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[編集] サイズ
円筒形(単1形~単5形)、角型(006P)など、各種の形状が生産されている。
[編集] 用途
マンガン乾電池に比べ高いエネルギー密度を持ち、モータ駆動用、ストロボなど連続的に大きな電流が流れる各種携帯機器に使用されているが、内部抵抗が比較的大きいため、デジタルカメラなどのように短時間に大きな電力を消費するような機器には向かない(ただし、乾電池でデジタルカメラを使う場合には、消費電力からエネルギー密度の小さいマンガン乾電池では対応できないため、エネルギー密度の大きいアルカリ乾電池を使わざるを得ない)。
また、時計やリモコンなどのように、微弱な電力を長期間にわたって消費するような機器や、懐中電灯のように長期にわたって保管されるような用途にはマンガン乾電池が適している。
最近はアルカリマンガン乾電池に代わり、オキシライド乾電池のようにデジタルカメラに適した電池が開発されている。
[編集] 電圧
[編集] 歴史
1959年、アメリカのエバレディ・バッテリー(現 エナジャイザー・ホールディングス (en:Energizer Holdings)) のカナダ人ルイス・アリー (en:Lewis Urry) が開発し、1964年に松下電器産業から発売された。
[編集] メーカー
開発元のエナジャイザー・ホールディングスは現在Energizerなどの商品名でアルカリ乾電池を販売している。またデュラセル (en:Duracell) もアメリカで広いシェアを持つ。日本では松下電器産業、ソニー(ソニーエナジーテック)、東芝(東芝電池)、FDK(旧 富士電気化学)、富士フイルム、日立マクセルなどが広いシェアを持つ。