アナログ回路
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アナログ回路(アナログかいろ)は、アナログ電気信号を取り扱う電子回路である。アナログとは、連続した入力信号の変化に対して出力信号の状態も連続的に変化する回路である。連続した入力信号の変化に対して、有限個の出力信号の状態しか認めない回路はデジタル回路と呼ぶ。
アナログとデジタルの違いを説明する例として、時計がしばしば挙げられる。指針が文字盤のどの位置を指しているかで時刻を読み取る形式の時計はアナログ、液晶や発光ダイオードの点灯/非点灯で数字(時刻)を表す形式の時計はデジタルの概念に例えられる。
[編集] アナログ回路の特徴
アナログ回路はデジタル回路と比較して次のような特徴がある。
- 雑音や干渉など外部要因に弱い。
- 素子ばらつきの影響を受けやすい。
- 回路が単純な分,複雑な処理はできない。
信号処理の観点からは,アナログ量のまま処理を行うのは困難なため処理のデジタル化が進んでいる。 しかし,現実世界との接点では必ずアナログ量の入出力が必要となるため,いかに与えられたアナログ量の情報を失わずにデジタル量に変換するか,あるいはいかにデジタル量の情報を失わずに目的のアナログ量に変換するかが,アナログ回路に対する要求である。
また,デジタル回路も物理的に見ればアナログ回路の一部といえること,また近年ではアナログ回路と同様の原因により誤動作などを起こすことがあるため、専らデジタル回路を扱う場合においても、最低限のアナログ回路の知識・技術は必要とされる。