Write once, run anywhere
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"Write once, run anywhere" (WORA、「一度(プログラムを)書けば、どこでも実行できる」)は、Write once, run everywhere (WORE) とも書かれ、Java言語がクロスプラットホーム開発に有利であると言ってサン・マイクロシステムズが作り出したスローガンである。理想的には、Javaソフトウェアは全てのシステムの上で開発・コンパイルでき、標準バイトコードを得ることができる。そのバイトコードはJVM(Java仮想機械)を持つ全てのシステムで動作する。JVMなりJavaインタプリタを、チップやデバイス、ソフトウェアパッケージに組み込むのは業界標準的な手法として一般的になっている。
これは例えば、パーソナルコンピュータで開発したコードが何らの調整なしに、Java実行環境を持つ携帯電話やルータや汎用機で走るということである。そこで「一度書いてしまえば、どこでも走る」のである。プラットフォームやオペレーティング・システム (OS) 毎に違う版のプログラムを書く必要がなくなり、プログラマの負担が減る。
JVMが広い範囲のOS向けに書かれたことが、売りとなった。例えば、Microsoft Windows、OS/2、Linux、Solaris、NetWare、HP-UX、Mac OSなどである。開発者からすれば、OSとシステムアーキテクチャの組み合わせ毎にソフトウェアを再コンパイルするより、Javaが提供する抽象化されたレイヤの方が便利だった。しかしながら、多くのJava開発者は次のようなジョークを飛ばしている: 「<一度書いてしまえば、どこでも実行できる>というのは、実際には<一度書いてしまっても、そこら中でデバッグしなければいけない (Write once, debug everywhere) >という意味なのさ」