谷沢川
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谷沢川・等々力渓谷 (東京都世田谷区等々力) |
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水系 | 多摩川水系 | |||
延長 | 3.7 km | |||
水源の標高 | -- m | |||
平均流量 | -- m³/s | |||
流域面積 | 5.7 km² | |||
水源 | 東京都世田谷区桜丘 | |||
河口 | 多摩川左岸 (東京都世田谷区玉堤地先) |
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流域 | 東京都世田谷区 |
谷沢川(やざわがわ)は、東京都世田谷区を流れる多摩川水系の一級河川である。
また、谷沢川の最南端に位置しており東京23区唯一の渓谷として知られる等々力渓谷(とどろきけいこく)についても本項で記す。
目次 |
[編集] 地理
武蔵野台地の南端部に位置する東京都世田谷区桜丘五丁目付近の湧水を源流とし、上用賀地内の複数の湧水を合流して中町、上野毛周辺を経由して等々力付近の国分寺崖線を流下し、野毛付近で丸子川(六郷用水)と交差、玉堤で多摩川に合流する。
また、仙川の水を同区岡本三丁目で取水し、生物濾過した上で用賀まで送り、本川に導入する施設が造られた。水源からの水に仙川からの水が加わり、この水が谷沢川と等々力渓谷の生態系を支えている。
[編集] 歴史
かつて豊かな森林であった武蔵野台地に沿って流下する本川も、近年の急速な宅地化に伴い水源の森は姿を消し、さらに生活排水が混入し、水量の減少と汚染が課題になっていた。
一方、下流部には等々力渓谷があり、周囲は急斜面になっているために宅地開発を免れ、かつての豊かな森の面影が残るこの周囲には比較的豊かな生態系が残されていた。東京都区部では唯一の渓谷として、平成11年には東京都名勝に指定され、その環境が保全されるとともに、渓谷沿いに散策道が整備された。
また中町より上流の流路は、大正~昭和初期の玉川全円耕地整理によって人為的に変更された。以前の流れは上野毛付近を過ぎて東急大井町線の線路をくぐった後、現在のように等々力渓谷を流れることなく等々力駅東側で東急大井町線の線路を再びくぐり、九品仏川を経由して呑川に合流していたと考えられている。江戸時代に水利を巡る争いから人為的に流路が変更されたとも言われている。
[編集] 等々力渓谷
谷沢川が等々力付近の国分寺崖線を流下する際に削り形成した渓谷で、台地面との標高差は 10m ほどである。周辺で宅地化が進んだ今もなお森林が残り、斜面の各所より湧水が見られる。
現在は東京都指定名勝となっており、渓谷沿いに歩道が造られ、等々力駅付近より多摩川合流点付近までの概ね 1kmを散策できるようになっている。夏は周囲より涼しく、近隣住民に憩いの場を提供している。
[編集] 等々力渓谷で見られる野鳥
急斜面に比較的豊かな森林が残っており、下記の野鳥を含めた動植物の生態系を支えている。なお、全域が鳥獣保護区に指定されている。
[編集] 名所・旧跡・施設
- ゴルフ橋
- 等々力渓谷横穴古墳
- 椎児大師堂
- 稲荷堂
- 不動の滝
- 等々力不動尊
- 等々力児童遊園
- 弁天堂明王台