計算流体力学研究所
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種類 | 株式会社(非上場) |
略称 | 流体研、iCFD |
本社所在地 | 152-0011 東京都目黒区原町一丁目16番5号 |
設立 | 1985年11月 |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | 受託解析及びソフトウェア販売、他 |
代表者 | 桑原陽子(取締役社長) |
資本金 | 5,000万円(2006年4月1日現在) |
従業員数 | 9名(2006年4月1日現在) |
関係する人物 | 桑原邦郎(取締役、CEO) |
外部リンク | www.icfd.co.jp/ |
株式会社計算流体力学研究所(読み:かぶしきがいしゃけいさんりゅうたいりきがくけんきゅうじょ、英称:Institute of Computational Fluid Dynamics)は、東京都目黒区原町一丁目16番5号に本社を置く、流体力学に関わるコンサルティング、受託解析、およびソフトウェア開発を主な業務内容とする、情報サービス会社である。
主観の入りやすいk-ε乱流モデル等を用いることなく、流体を支配するナビエ-ストークス方程式を物理的に正しく解く流体解析手法に特長があり、その精密さと再現性の高さは、特に自動車の設計や気象解析の分野で高く評価されているという。
1985年に、当時の東京大学宇宙科学研究所(現:宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部)に所属していた、計算流体力学の第一人者である桑原邦郎博士が創業し、計算流体力学研究所の高度な技術の源流に立つと同時に、今日まで実質的な経営の主導権を有している。
目次 |
[編集] 沿革
- 1985年11月 桑原邦郎博士が東京都目黒区の自宅で創業
- 1987年5月 最初のスーパーコンピュータ(富士通製 FACOM VP200)を導入、以後順次台数を増やし、ピーク時にはNEC、日立製作所など合計7台のスーパーコンピュータを保有する
- 1990年 NHKスペシャル「銀河宇宙オデッセイ」のCGを制作
- 1990年代 日本のほとんどの自動車メーカーが、計算流体力学研究所に自社の研究員を駐在させる
- 1990年代末 スーパーコンピュータがパソコンに置き換わる
[編集] エピソード
- 創業当時、閑静な住宅地にスーパーコンピュータが次々と運び込まれたことを米国の情報機関が聞きつけ、「極秘に核兵器の開発をしているのではないか」と疑われた。実際、当時の流体研の計算能力は、米国の軍事研究機関を凌いでいた。
- 創業資金は、数10億円の父親の遺産が転がり込んできたもの。桑原家は目黒区の大地主であった。目黒区内のいくつかの小中学校の敷地は、桑原家の寄付によるものだという。
- スーパーコンピュータは最盛期で7台がフル稼働していたが、その頃の流体研の電気代は、なんと月額2,000万円を超えていた。
「週刊東洋経済」2003年2月22日号pp.66-67に、詳細が記載されている。
[編集] 関連項目
- 桑原邦郎(創業者、取締役、CEO)
- 流体力学
- スーパーコンピュータ