薙刀術
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薙刀術（なぎなたじゅつ）は日本固有の長柄武器である平安時代から伝わる薙刀を使用する武術である。
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[編集] 薙刀
薙刀は通常柄の長さは7尺、刃は1尺程度であり、刀に柄をつけたものから発達したため、鍔があり、柄の断面も楕円形を呈している。銘をつける場合は女性の名をつける。
類似の武器に、長巻がある。
[編集] 名称
初期の頃は「奈木奈多」と表記したり「長刀」の字が当てられていたが、長い刀を意味する「長刀」（ちょうとう）と区別するため、人馬を薙ぐ刀とし、「薙刀」と書かれるようになった。薙ぐは横にはらって切る意味。ただし、武術の世界では依然として「長刀」の使用例が多かった。
[編集] 種類
薙刀の種類には小薙刀、蛭巻（ひるまき）薙刀、両刃薙刀など多数。しかし単にサイズのみで分類するときは、大薙刀（大きなものは3mにも達する）と小薙刀（元来の種で1m前後）の2種類のみ。男用の薙刀を静御前にちなんで静型、女用の薙刀を巴御前にちなんで巴型という。静型の方が反りが少ない。巴型は反りが大きいので、少ない力で切り付けやすい。
[編集] 大薙刀
大太刀は神社に奉納されたが、大薙刀はほとんど残存していない。
- 日光東照宮
- 刃長 65.9cm 反り 3.0cm 茎長 77.7cm
- 外部リンク大薙刀
- 刃長 65.9cm 反り 3.0cm 茎長 77.7cm
- 千葉県立総南博物館
- 刃長 80cm
- 外部リンク大薙刀
- 刃長 80cm
- 南アルプス市の加賀美・法善寺
- 長さ4尺6寸、身幅1寸5分、厚さ4分半
- 外部リンク大薙刀銘備州長船兼光一振
- 長さ4尺6寸、身幅1寸5分、厚さ4分半
[編集] 歴史
中国から古代に伝わった剣（つるぎ）が刀剣すなわち日本刀になったのちに、戦場での主武器が騎馬での弓射から、徒歩での戦いが主となったときに生まれた。奈良時代から平安時代にかけて寺院の守護のために僧兵の武器として威力を発揮。鎌倉時代末から室町時代にかけて、戦場の主武器になった。しかしながら、応仁の乱頃より戦いの主流が歩兵（足軽）による密集戦に変わり、やがて槍にとってかわられた。 江戸時代には女子の武芸として、おんな薙刀専門流派も出現し、明治に撃剣興行では人気を博した。大正から戦後にかけて、主に女性の武道となり、「なぎなた」として現代も競技が盛んである。 なお、おとこ薙刀術についても多くの流派に併伝されて、今なお稽古されている。
[編集] 流派
[編集] 薙刀術の流派
[編集] 流派の表武器術以外に薙刀術があるもの
- 天真正伝香取神道流
- 馬庭念流
- 天道流
- 竹内流
- 外部リンク備中伝長刀
- 荒木流
- 立身流
- 外部リンク立身流長刀
- 宝蔵院流（槍術のみ現存。薙刀術は現存せず）
- 駒川改心流剣術
- 心月無想柳流（小薙刀術）
- 無辺流
- 心形刀流（枕刀術と称す）
- 水鴎流
- 北辰一刀流剣術（剣術のみ現存。薙刀術は現存せず？）
- 根岸流（手裏剣術のみ現存。薙刀術は現存せず？）
- 本心鏡知流
- 法神流
[編集] 伝統芸能
武術以外に、能や棒の手、太刀振り、ささら踊りなどの伝統芸能においても薙刀の形が採り入れられた。
[編集] 外部リンク
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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