聖霊
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聖霊(せいれい)とは、キリスト教の三位一体である神の三つの位格(ペルソナ)の内のひとつで、特にカトリック教会、東方諸教会、プロテスタント教会での名称である。キリスト教の正典のうち、『旧約聖書』ではヘブライ語「ルーアハ」、『新約聖書』ではギリシャ語πνευμα(プネウマ)の漢訳聖書からの用語である。
- 東方正教会に属する日本ハリストス正教会では「聖霊」に相当する位格について、漢字の示す「陽」的な意味から「
聖神 」を訳語として採用している。聖神(せいしん)または神聖神(かみせいしん)の他にも、祝文(祈祷文)のなかでは「聖なる常生のもの」など様々に呼ばれている。「陰」的な意味の「霊」は、幽霊など愛の交わりとは対極に居る者を想起させるので、訳語としての一般性通用性は「聖霊」が非常に高いものの、「聖神」の訳語がより妥当なものに思われる。英語の「spiritual」に相当する訳語として「属神的(ぞくしんてき)」という訳語さえ生み出された。「霊」については「我が賎しき霊(たましい)」など、アダムの罪に因る弱さの内に居る人間の、内に見えざるものを指す場合で別の使われ方をしている。
カトリック教会と東方正教会の間での聖神/聖霊の捉え方の根本的な違いについては、フィリオクェ問題を参照。
[編集] ルーアハ
ルーアハは、聖書の中には火の柱、燃える藪、霊的な息吹 (ギリシア語、Pneuma) といって神秘的な秘蹟の記述があり、そのうちの霊的な息吹、「風はいずこより来たりて、いずこへ行くかを知らず。されど、風の吹くところいのちが生まれる」というふうにそっけなく訳されたりしているが、この「風」が元のヘブライ語では、ルーアハである。また、『創世記』の中、天地創造においてエロヒム(エールの複数形)が天と地を分けた際、地の水面をおおっていたのもルーアハ、ヤーヴェ・エロヒムがアダムの体に鼻からいれたのもルーアハである。
霊的な息吹、気、空気、精神、霊、そして「聖霊」とも訳され定訳はない。
[編集] 関連項目
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