福岡県立柏陵高等学校
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福岡県立柏陵高等学校(ふくおかけんりつはくりょうこうとうがっこう)は、日本の福岡県福岡市南区にある共学の県立高等学校である。普通科、環境科学コースを設置している。
アーチェリー部が毎年全国大会に出場するほどの活躍をみせている。
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[編集] 沿革
- 1982年11月1日 全日制課程普通科高校として設立準備室長に前田和慶、他2名発令
- 12月22日 第6学区新設学校名を「福岡県立柏陵高等学校」に決定
- 1983年1月1日 福岡県立柏陵高等学校設立初代校長前田和慶
- 3月10日 第1回入学者選抜学力検査を福岡大学高宮校舎で実施
- 3月29日 第1期工事竣工(普通教室15、特別教室、体育館、部室、バックネット)
- 4月6日 開校式・第1回入学式(6学級270名)校旗・校歌披露
- 11月1日 創立1周年記念式典(以後例年実施)
- 1984年1月27日 第2期工事竣工(普通教室6、コモンスペース、視聴覚教室、合併講義室、昇降口)
- 1月29日 職員室移転(1階普通教室から3階合併講義室へ)
- 1月31日 図書室完成
- 1985年3月25日 第3期工事竣工(普通教室9、管理棟、芸術の特別教室)
- 4月8日 生徒総数26学級1142名
- 1986年2月10日 武道場竣工(柔道場、剣道場)
- 3月17日 アーチェリー場竣工
- 3月31日 正門・国旗掲揚台竣工
- 1987年2月2日 校内食堂施設竣工(4月20日食堂オープン)
- 1988年3月29日 校舎増設工事竣工(普通教室3)旧環境棟
- 3月31日 運動場・法面整備工事竣工、トレーニング室工事竣工
- 1989年3月31日 水泳プール新設工事竣工(9コース)
- 1991年2月28日 自転車置き場増築工事竣工
- 1997年4月8日環境科学コース設立
- 2002年11月創立20周年を迎える
[編集] 校訓
進取 創造 敬愛
[編集] 主な進路
大学:専門学校:就職でこれらの割合は7:2:1である。
主な大学の進学先は福岡大学、西南学院大学、久留米大学、九州産業大学などであり、稀にいわゆる難関大学への進学者が出る。短大や看護学校などへの進学者も比較的多く、芸術系や体育系の進路へ進む者もいるなど、進学先は幅広い。 就職では自衛隊、JR西日本など。
[編集] トピックス
- 校章は南十字星、万年筆の筆先、柏の葉を合体させたものである。柏は学校所在地「柏原」に因み、校名の一部でもある。
- 2000年度前後までは環境科学コース1クラス、理系2クラス、文系8クラスという分布であった。
- 国内的に珍しい環境科学コースでは、生物探究や環境論など独自のカリキュラムが組まれ、学校周辺の山や川でのフィールドワークも行われている。2年次には屋久島研修、釧路湿原・知床研修などの旅行研修も組まれている。成果は福岡県環境教育学会などでの発表等に還元される。
- 2006年に第7回全国高校生自然環境サミットの主催校となった。
- 学内に楷樹という、学問の木とされる珍しい木が植えられており、秋には真っ赤に紅葉したのち落葉する。
- 理系クラスは数年に一度、男クラとなる。
- アーチェリー部が強く、個人全国制覇選手や世界ジュニア代表選手を輩出している。その他の運動部も総じて県立高校の中では戦績の良い方といえる。放送部や合唱部などの文化部も盛ん。
- 制服は黒ではなくスクールカラーの紫紺のような色である。
[編集] エピソード
- 開校当時は男女交際禁止など県内の高校でも校則が極めて厳しく、学校外からも批判が出るほどであった。下校中に職員によって男女が一緒に帰っている所を発見された場合は、職員がすぐさま追いかけその場で取り押さえて道路上であっても二人とも正座させられ説教が始まっていたという。
- 開校以来長年、男子には制帽の着用が義務付けられていたが、平成13年度から森下教頭(当時教諭)の意見などにより任意着用に変更され現在では事実上廃止されている。
- 校舎が坂を登った高台かつ山の麓にあるため下界との温度差が-2・3度あるのではとの声が聞かれる。アーチェリー場の温度計によると冬季には氷点下になる。その代わり景色は良い方で、裏山からは福岡の街並を臨むことができる。
- 校門までの長い登り坂は「柏陵坂」(通称)と呼ばれており、登校時にこの坂の途中で自転車を降りることは、特に男子生徒や運動部生の間でタブー視されている面がある。
- 下校の際、柏陵坂は自転車に乗って下ってはならず、押して帰らなければならない。これは以前、柏陵坂で小学生と柏陵校生による自転車衝突事故がおき、事故を起こした生徒が申し出なかった為、衝突した小学生に対する誠意を示すという意味で行っている。いつまで続けるかは不明である。
- 自転車で下っていた時代には、カッパを着た生徒の下校の集団が下っている様が「シロアリだ」と揶揄されていたことがあった。
- 学校の近くに西鉄バスの柏原営業所があるため、柏原営業所ゆきの西鉄バスの終着表示が「柏陵高校」とされている場合がある。
- 最近は朝や長期休暇時の課外授業を活発に行うようになっている。
- 学校近くを流れる川のホタルを再生させる取り組みに関わったことがあるらしい。
- 校内には「柏陵虫」(通称)と呼ばれる虫がいるとの噂があり、刺されると大きく腫れるという。
- 過去に一度、福岡県代表として全国高等学校クイズ選手権に出場した生徒がいる。
- 開校してすぐのころは、通学のバスは、朝夕の桧原営業所の往復のみだった、また、当時、雪が降ると柏陵坂が凍結し
とてもじゃないが登れる状態でなく、タクシーの運転手から乗車拒否をされたこともある。