白馬岳
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標高 | 2,932.2 m | |||
位置 | 北緯36度45分19.1秒 東経137度45分42.3秒 |
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所在地 | 長野県北安曇郡白馬村、富山県黒部市 | |||
山系 | 飛騨山脈(後立山連峰) | |||
種類 | -- | |||
初登頂 | -- |
白馬岳(しろうまだけ)は標高2,932mの北アルプス北部の山。南に続く後立山連峰とともに、南北に伸びる稜線の両側の傾斜が著しく異なる非対称山稜が発達している特徴的な山容を持つ。
東側の谷筋には冬季の膨大な積雪と周囲の山塊からの雪崩が集積した日本最大の雪渓である白馬大雪渓がある。雪渓の上部は夏期には日本有数のお花畑が広がる。また鑓ヶ岳中腹の標高2100メートル地点には、日本有数の高所にある温泉である白馬鑓温泉があり、白馬大池の北麓には蓮華温泉がある。
雪渓、お花畑、岩場、山の温泉とさまざまに楽しめる要素があり、交通の便も比較的良いことから、夏季にはたくさんの登山者が訪れて混雑する。なお、山頂直下に位置する白馬山荘は日本最大の収容人員を誇る山小屋である。夏期の登山者の大半は大雪渓を経由して登るため、夏休みの時期には大雪渓上は長蛇の列となることが多い。しかし、雪渓上は数年ごとに落石事故によって死傷者が出ているので、注意が必要である。(最近では、2005年8月11日に大規模な土砂崩れによって死者が出ている)
日本百名山の一つ。
目次 |
[編集] 名前の由来・読み
もともと白馬岳を中心とする山は「蓮華岳(山)」と呼ばれていた。今でも北に連なり新潟県の最高峰である小蓮華山や蓮華温泉にその名残が見られる。白馬岳の名前の由来は春になると雪解けで岩が露出し黒い「代掻き馬」の形が現れることから、「代掻き馬」→「代馬」→「しろうま」となったものである。「白馬」は当て字であるから「はくば」と読むのは本来は誤りだが、現在では白馬村・白馬駅・白馬山荘・村営白馬岳頂上宿舎等は「はくば」と読むのが正式名称とされており、この山を「はくば」と呼ぶことは、地元の村民を中心に一般化しており、一部の登山者やスキーヤーでも「はくば」と読む人がいる。地元で「白馬」を「はくば」と読むことは古くから行われていたようで、白馬山荘をはじめとする白馬連峰一帯の山小屋を経営している株式会社白馬館は、1890年(明治23年)に現在の白馬駅前にあたる場所に登山者向けの旅館「白馬館」を建設し、1905年(明治38年)には現在の白馬山荘の位置に山小屋「白馬小屋」を設置しているが、当時からすでに「はくば」と読ませていた。
[編集] 主な登山道
- 猿倉-白馬尻-白馬岳(大雪渓ルート)
- 猿倉-白馬鑓温泉-鑓ヶ岳
- 栂池-白馬乗鞍岳-白馬大池
- 蓮華温泉-白馬大池
- 蓮華温泉-三国境-白馬岳
- 欅平-祖母谷温泉-清水岳-白馬岳
- 唐松岳方面-鑓ヶ岳-杓子岳-白馬岳-小蓮華岳-白馬大池
- 白馬岳-雪倉岳-朝日岳
[編集] 交通
- 大雪渓・白馬鑓温泉
- 白馬大池
- 欅平
[編集] 周辺の山
白馬岳、杓子岳、鑓ヶ岳を「白馬三山」という。
[編集] 近隣の山小屋
2大チェーンによる大規模な山小屋経営が行われていることが特徴である。
株式会社 白馬館系
村営系