蓮華温泉
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蓮華温泉(れんげおんせん)は、新潟県糸魚川市(旧国越後国)にある温泉。自家発電の温泉宿のため、21時には消灯される。宿泊者は懐中電灯を持参したほうが良い。日帰り入浴も可能。
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[編集] アクセス
夏休み中は増発されるがシーズンオフは2往復。またJR北陸本線糸魚川駅からの直行バスも1往復だけある。バスが走らない時期もあり、そのような時期は自家用車・タクシー・徒歩等でしか行けなくなる。6月頃までは残雪により道路も閉鎖されており、徒歩でしか行けない。
[編集] 泉質
- 単純酸性泉
- 重炭酸土類泉
- 酸性石膏泉
[編集] 温泉街
日本秘湯を守る会加盟の「蓮華温泉ロッジ」だけが営業している一軒宿の秘湯。温泉街は存在しない。
例年3月下旬~10月20日だけの営業。期間外は閉鎖される。白馬岳への登山基地でもある。本館と別館があり、本館は食堂・売店と相部屋、内湯があり、別館は個室向けの部屋がある。
蓮華温泉ロッジは本来山小屋であるため、個室であっても部屋にテレビがなかったり、食事が豪華ではない、浴衣などがないなどの点を理解して宿泊する必要がある。また、最混雑期は相部屋でしか宿泊できない場合がある。
[編集] 浴場
蓮華温泉には内湯である「総湯」と4ヶ所の露天風呂があるが、3種類の泉質が混在する。露天風呂はロッジから山道を5分から10分ほど歩いた場所に散在している。
- 内湯
- 総湯
- 単純酸性泉
- ロッジの建物の中の内湯。秘湯とは思えないほど近代的に改築されている。
- 露天風呂
(どの露天風呂にも更衣室の類は一切ない)
- 仙気の湯
- 単純酸性泉
- 蓮華温泉を代表する露天風呂。高台に位置し展望が良く、湯船も露天風呂の中では一番広い。元は「疝気の湯」と記した。疝気とは下腹部が痛む病気。それに効くという意味。
- 黄金湯
- 重炭酸土類泉
- ロッジから一番近い露天風呂。林間に位置し展望はあまりないが、湯量も豊富。黄色っぽい湯の色をしているのでこの名がある。
- 薬師湯
- 酸性石膏泉
- 一番高台にある露天風呂。少々小ぶりの石組の湯船。行き止まりの場所にあるため、女性の貸しきり状態になることがある。
- 三国一の湯
かつては「新黄金の湯」と「蒸湯」というのもあり、「蓮華七湯」と総称した。
夜、露天風呂に入るには懐中電灯が必要となる。露天風呂に夜入り、懐中電灯を消すと天候が良ければ満天の星が望める。
[編集] 歴史
上杉謙信の発見と伝えられる歴史を持つ。温泉名の由来は、白馬岳の越中・越後側の名称・蓮華岳による。 かつては猟師や樵に愛用され、やがて不便な山奥ながら湯治場として発展する。
1894年には日本アルプスを世界に紹介したイギリス人宣教師・ウォルター・ウェストンもこの温泉に宿泊して白馬岳に登っている。
平岩駅から順次延伸されていった自動車道が、ようやく蓮華温泉まで到達したのは1976年のことである。それまでは、車道の終点のバス停から延々と歩く登山者だけの温泉だった。