白血球
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白血球(はっけっきゅう、white blood cell、leukocyte)は、血液に含まれる細胞成分の一つである。 顆粒球、リンパ球、単球があり、外部から体内に侵入した異物の排除を役割とする造血幹細胞由来の細胞である。寿命は4~5日。
大きさは7から25µm。数は、正常血液1mm³あたり、4000から10000個(平均約7000)である。怪我などをした後に傷口から発生する膿は、この白血球の死骸である。
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[編集] 白血球の種類
[編集] 顆粒球
白血球の60%を占める。細胞質には殺菌作用を持つ顆粒が存在する。ギムザ染色による染色のされ方の違いによって好中球、好酸球、好塩基球の3分類に分けられる。
[編集] リンパ球
リンパ球(リンパきゅう)は、白血球のうち25%ほどを占める、比較的小さく細胞質の少ない白血球。抗体を使ってあらゆる異物に対して攻撃するほか、ウイルスなどの小さな異物に対しては、顆粒球ではなくリンパ球が中心となって対応する。NK細胞、B細胞(Bリンパ球)、T細胞(Tリンパ球)などの種類がある。体液性免疫、抗体産生に携わるのはB細胞で、細胞性免疫に携わるのはT細胞である。
[編集] 単球
単球(たんきゅう、monocyte)は白血球のうち3~8%を占める。白血球細胞の中で最も大きく豆型の核を持つ。単球は、感染に対する免疫の開始に重要であり、アメーバ運動を行って移動することができ、細菌などの異物を細胞内に取り込み、細胞内酵素を使って消化する。断片化した異物を、もともと細胞質内に持っていたクラスⅡMHC分子と結合させ、細胞表面に提示し、これをヘルパーT細胞が認識する。こうして免疫反応が開始される。また単球は血管外の組織にも移動でき、その場合はマクロファージ(大食細胞)と名前を変える。逆に言えば、単球とは血管内に存在しているマクロファージと言うことができる。
[編集] 白血球の核形の左方推移
白血球、特に好中球は正常では、末梢血中に桿状核球と分葉核球(2~3葉が多い)が認める。
感染症等の場合、免疫応答による好中球増加が見られるが、その初期の段階では桿状核球が増加し更に幼若な後骨髄球や骨髄球が末梢血に出現することがある。(出血性貧血や、医療行為による骨髄抑制などによる)汎血球減少からの回復期にも同様のことが起きる。このような一核細胞の増加を核の左方推移と呼ぶ。
上記は「造血の立ち上がり」にみられる一過性の左方推移の例であるが、骨髄異形成症候群や慢性骨髄性白血病などの場合は骨髄球-顆粒球系細胞の分化成熟能力自体に異常を生じているため、左方推移状態が持続する。
なお、逆に分葉核球の比率が増えた状態=右方推移は、悪性貧血などのときに起こる。