松任谷正隆
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松任谷 正隆(まつとうや まさたか、男性、1951年11月19日-)は日本のアレンジャー、作曲家、音楽プロデューサー、雲母社社長、自動車評論家。東京都生まれ、世田谷区岡本在住。慶應義塾高等学校、慶應義塾大学文学部卒。ニックネームは「マンタ」、「遊眠亭主」。血液型はA型。
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[編集] 略歴
- 1973年に細野晴臣、鈴木茂、林立夫と「キャラメル・ママ」を結成。その後キャラメル・ママのメンバーを中心にティン・パン・アレイに移行。
- 1976年11月29日、横浜山手教会にて荒井由実と結婚し、彼女は「松任谷由実」となる。
- 1986年には音楽学校「マイカ・ミュージック・ラボラトリー」を開校し、校長を務める。
- 慶應義塾の応援歌は松任谷正隆作曲、松本隆作詞。
- 二科展絵画部会員・会友の松任谷國子・千鶴姉妹は従姉妹に当たる。
- エフエム東京の松任谷玉子も親族。
- 時をかける少女に、仏壇の写真として出演。
- 自他共に認めるカーマニアで、特にプジョーなどのフランス車がお気に入りである。過去にはランドローバー社のレンジローバーを所有していた他、現在では同社のディフェンダー、プジョー・106など、数台を所有している。1984年10月よりテレビ朝日系「CAR GRAPHIC TV」のキャスターを務める他、日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員も務めている。また、日本自動車ジャーナリスト協会の会員でもある。「前オーナーが松任谷正隆」の車を所有するのが中古車オーナーのちょっとしたステータスになっている。
- 2004年のNHK紅白歌合戦ではゆずのゲスト演奏者(ピアノ)として出演した。
[編集] 出演番組
[編集] 司会
[編集] ドラマ
- 風の鳴る国境 明子と早苗(1982年、TBS)
- 新・事件 ドクター・ストップ(1982年、NHK総合)
- 松本清張の霧の旗(1983年、日本テレビ)
- エノケン-私が愛した喜劇王(1983年、TBS)
- 愛を売る娘たち(1984年、読売テレビ)
- 義父のいる風景(1999年、TBS)
[編集] 映画
[編集] 音楽監督
[編集] 映画
[編集] ドラマ
[編集] ソロアルバム
- 夜の旅人(1977年)
[編集] 作曲 / 編曲
- アグネス・チャン - 『3つの銅貨』、『やさしさ知らず』(作曲・編曲) 『アゲイン』、『雨の色』、『グッドナイト・ミス・ロンリー』(編曲)
- 朝比奈マリア - 『昼下がり』、『ペパーミントの風』、『ママにだけ言えない』(編曲)
- アン・ルイス - 『甘い予感』(編曲)
- 石川セリ - 『朝焼けが消える前に』、『霧の桟橋』、『手のひらの東京タワー』、『なんとなく・・・』、『はなびら』、『ひとり芝居』(編曲)
- 石川ひとみ - 『いつわり』、『彼をかえして』、『にわか雨』、『パープル・ミステリー』、『まちぶせ』(編曲)
- 伊藤美奈子
- 稲垣潤一 - 『愛は腕の中で』、『オーシャン・ブルー』(編曲)
- 今井麻起子
- 岩崎宏美 - 『ひまわり』、『名前のない花』(作曲・編曲)、『恋待草』(編曲)
- イルカ - 『君は悲しみの』、『…そして今も』『なごり雪』(編曲)
- 内海和子 - 『風はエンドレス・ストーリー』『そんなふうに見つめないで』(作曲)『とっておきのビーフシチュー』、『波の上の小さな太陽』、『もう君の名前も呼べない』(編曲)
- 宇都美慶子 - 『月灯りに抱かれて』、『南の島に憧れて』(作曲)
- emme
- 遠藤久美子 - 『夢ロケッツ』(編曲)
- 及川恒平
- 大賀埜々
- 大友裕子
- 岡田有希子 - 『おしゃれな雨音』、『あなたを忘れる魔法があれば』、『流星の高原』、『十月の人魚』(作曲・編曲)
『花鳥図』、『哀しい予感』、『Summer Beach』、『Sweet Planet』、『ストライプのジェラシー』、『Bien』、『二人だけのセレモニー』、『二人のブルー・トレイン』、『ペナル、ティ』、『星と夜と恋人たち』、『ポップ・アップ・リセエンヌ』、『水色プリンセス-水の精-』、『みずうみ』『目をさまして、Darling』、『森のフェアリー』、『Love Fair』、『Lady Joker』、『流星の高原』、『ロンサム・シーズン』(編曲) - 尾崎亜美 - 『うわさの男』、『追いかけてきたけれど』、『影絵の街』、『風の中』、『偶然』、『さよならを言うために』、『サンライト』、『太陽のひとりごと』、『旅』、『遠くの光が・・・・・・』、『届かない春』、『とまり木』、『涙の雨』、『Bye Bye Mr.Random』、『初恋の通り雨』、『Booming Cracker』、『冬のポスター』、『マイ・ピュア・レディ』、『冥想』、『夢子とかげろう』、『私は何色』、『私を呼んで』(編曲)
- 門あさ美 - 『月下美人』、『すねてご機嫌』、『Nice Middle』、『Blue Moon』、『Lonely Lonely』(編曲)
- 金井夕子 - 『サマープレイス・サマーラブ』、『シャイニーグッドバイ』、『夏物語 サマーストーリー』、『八月のフィナーレ』、『氷海』(作曲・編曲)
- GARO
- 川村ゆうこ - 『風になりたい』(編曲)
- 来生たかお
- 桑名将大
- 木之内みどり - 『兄貴ごめんね』、『いじっぱりな私』、『学生通り』、『グッド・フィーリング』、『氷いちごの頃』、『さくら貝の秘密』(編曲)
- 木村佳乃 - 『あしたは…』、『雨の日はふたりで』、『girl』、『クリスマス・イヴは泣かないで』、『恋する日曜日』、『Calling in the rain』、『Sweetest Song』、『空飛ぶ自転車』、『Mysterious Woman』、『Like a Dolphin』、『Lullaby For Grandmother~黄色いバラをあなたへ~』(作詞・作曲・編曲) 『Golden Town』(作曲・編曲)
- 桐ヶ谷仁
- 熊谷幸子 - 『Hi Hi High』(作詞・編曲) 『嵐のカーニバル』『VOCE E EU #1』、『VOCE E EU #2』、『君と約束した場所』、『好きと言わないで』、『Song For You』、『SAIL AWAY』、『それを恋と呼ぶの』、『Bahia~バイーア~』、『バイブレーション』、『光の鐘を鳴らせ』、『YOU』『love…』(編曲)
- 小泉今日子 - 『教会の前で』、『NUDIST』(編曲)
- 小坂忠
- 小林麻美 - 『シフォンの囁き』、『幻の魚たち』(編曲)
- サーカス - 『ビューティフル・シーズン』(編曲)
- 斉藤由貴 - 『青春』(編曲)
- 坂上香織 - 『Summer Kissは海辺で…』(作曲・編曲) 『砂時計』(編曲)
- THE ROMANCING PLANTS
- 柴田恭兵 - 『これからはふたり』(作曲)
- 白石まるみ - 『A Little Fall』、『6月のまばたき』(作曲) 『オリオン座のむこう』(作曲・編曲) 恋人がいても(編曲)
- 障子久美
- 杉真理
- 須藤薫 - 『PRETENDER』(作曲・編曲) 『THE BLACK HOLE』、『さよならはエスカレーターで』、『セカンド・ラブ』(編曲)
- 高田みづえ - 『かりそめ雲母雲』、『絹の雨』(作曲・編曲)
- 田原俊彦 - 『銀河の神話』(編曲)
- 寺岡呼人
- 中島みゆき - 『あわせ鏡』、『B.G.M.』、『夜曲』、『友情』(編曲)
- 中村雅俊 - 『恋人よおやすみ』、『こんな悲しい夜には』、『日時計』、『優しさの街角』(編曲)
- 新田恵利 - 『夕陽と風とメロディ』、『夜風のウィンクムーン』(作曲・編曲) 『遅い流星』『Only Lonely Boy』、『ボビーに片想い』(編曲)
- ハイ・ファイ・セット - 『グランド・キャニオン』、『荒涼』、『十円木馬』、『星のストレンジャー』(作曲・編曲)『朝陽の中で微笑んで』、『幸せになるため』、『ジュ・マンニュイ』、『スカイ・レストラン』、『冷たい雨』、『土曜の夜は羽田に来るの』、『ファッショナブル・ラバー』、『フェアウェル・パーティ』、『星降る真夜中』、『真夜中の面影』(編曲)
- 萩尾みどり - 『大連慕情』、『ためらい』(編曲)
- BUZZ
- はたあすみ
- 林紀恵 - 『投げキッス飛行』(編曲)
- 原田知世 - 『ずっとそばに』、『ダンデライオン~遅咲きのたんぽぽ』、『時をかける少女』、『守ってあげたい』(編曲)
- 光GENJI - 『銀の風』、『涙の輝き』(作曲)
- 平原綾香 - 『晩夏(ひとりの季節)』(編曲)
- 廣重綾 - 『光る道』、『まだ見ぬ人』、『私というREASON』(作曲・編曲) 『You are you』(編曲)
- 広谷順子 - 『朝もやの中で』、『キミの赤いほっぺにチューしちゃお』、『恋歌』、『古都めぐり』、『Summer Moonlight』、『過ぎ去って行くもの』、『Snow Fall』、『その愛に』、『天使のひとりごと』、『遠い情景』、『Last Scene…さよなら』(編曲)
- 藤真利子 - 『ウィスパー・トゥ・ミー』(作曲) 『ADDIOと言って』、『アブナイ彼』、『砂に捨てた恋』、『戯れの6月』、『謎のボーイフレンド』、『ハロウィーン怪事件』、『BIG FAT MAMMA』、『素敵なMIO』、『憂うつな午前5時』(編曲)
- Pocket Biscuits - 『ポケビのうた』(編曲)
- 堀川まゆみ - 『楡(エルム)通りの少女』、『ガラスの街』、『コーク壜の手紙』、『ソング・フォー・ジェニー』、『ダディー』、『光と影』、『陽はまた昇る』、『もうすぐSteady』、『ラスト・フレイズ』、『レモン感覚』(作曲・編曲) 『風の中の栗毛』『熱帯性低気圧』(編曲)
- 松田聖子 - 『赤いスイートピー』、『蒼いフォトグラフ』、『硝子のプリズム』、『小麦色のマーメイド』、『制服』、『渚のバルコニー』、『瞳はダイアモンド』、『秘密の花園』、『ピンクのモーツァルト』、『ボン・ボヤージュ』、『マドラス・チェックの恋人』、『Rock'n Rouge』(編曲)
- 松原みき - 『バレリーナ』(作曲) 『Twinkle Twinkle Starlight-三日月形の犬をもとめて-』、『夕焼けの時間です』(作曲・編曲) 『気まぐれうさぎ-Run Rabbit Run-』、『Hello Walls』、『Rainy Day Woman』(編曲)
- 真璃子 - 『虹色の花』(作曲)
- 三浦友和 - 『イリュージョン』、『囁きゲーム』、『渚めぐり』、『薄暮』、『ふりむけば愛』、『ほほえみの扉』(編曲)
- 水野きみこ - 『ハイヒールDreamin'』(編曲)
- 森尾由美 - 『昨日 あなたを ふったのは』、『ごめんなさい・愛してる』、『だんだんジェラシー』、『ちょっとフランス』、『夢 チャイナドール』(編曲)
- 薬師丸ひろ子 - 『Woman~"Wの悲劇"より』、『かぐやの里』、『哀しみの種』、『寒椿、咲いた』、『冬のバラ』、『紫の花火』、『ローズ・ティーはいかが?』(編曲)
- 山下久美子 - 『鏡よ…かがみ』、『からっぽ』、『貿易風に流されて』、『ワンダフルcha-cha』(作曲・編曲) 『恋のミッドナイト・D.J.』、『サイレント・ナイト』、『次の駅に着いたら』、『ハードボイルドエッグズグラタン』、『パズルロード』、『バスルームから愛をこめて』、『メイド・イン・ジャパン』(編曲)
- 山瀬まみ - 『今夜はフェアリーテール』、『メロンのためいき』(編曲)
- 山本コウタローとウィークエンド - 『最後のバカンス』(編曲)
- 山本達彦 - 『アゲイン』、『ある日この夏~Two Way Summer』、『時に残されて』、『バースデイ』、『夢は波に乗って』
- ゆず - 『栄光の架橋』、『GOING HOME』、『桜木町』(編曲)
- 吉田拓郎 - 『明日の前に』、『明日に向かって走れ』、『英雄』、『隠恋慕』、『風の街』、『悲しいのは』、『君の街に行くよ』、『午前0時の街』、『サマーピープル』、『素敵なのは夜』、『冷たい雨が降っている』、『どうしてこんなに悲しいんだろう』、『となりの町のお嬢さん』、『流れる』、『一つの出来事』『ひとり想えば』、『白夜』、『僕の車』、『舞姫』、『まるで大理石のように』、『水無し川』、『無題』、『我が身可愛いく』『我が家』(編曲)
- 麗美 - 『愛にDESPERATE』、『思い出よりたしかに…』『鏡の迷路』、『風は明日へ』、『哀しみのバスジャーニー』、『君の友達でいたいから』、『CARRY ON』、『霧雨で見えない』『恋の一時間は孤独の千年』、『国際線』、『こごえる心』、『残暑』、『すぐそばにいるの』、『青春のリグレット』、『空が一面海に見えた日』、『Time Travelers』、『だって』、『時のめぐりあい』、『どんなふうに』、『何もいらないから』、『虹の朝 風の空』、『ノーサイド』、『花びらの舞う坂道』、『パンジーとトパーズのネックレス』、『ひとちがい』、『星のクライマー』、『ポニーテイル』、『MOMMY HURRICANE』、『真夜中のシンフォニー』、『Ring!』(編曲)
- レモントリー - 『まぎれなく恋』(編曲)
他多数
編曲の特徴としては、従来用いられなかったような楽器を積極的に使うという点がある。例えば、ストリングと管楽器を用いた最初期の編曲家である。特に、フルートとハープの使用に特徴がある。また、コーラスも積極的に盛り込んでいる。その結果、松任谷由実(荒井由実)の作品にコーラスで参加することで注目されたアーティストも多い。全体としての作品のまとまりに優れるというよりも、部分的なフレーズに記憶に残るような著しい特色があることが多い。
また、流行に敏感で、外国曲の特徴のある編曲を応用することもしばしばあり、一部の作品については、オリジナリティを疑問視する声もないではない。
なお、松任谷由実の作品の選別(レコード・CDに収録するかどうか)については、昔から、きわめて厳しいようであり、かなりの作品が「お蔵入り」となっているらしい。特に、シャンソン風とラテン風の作品については、辛いとする話もある。
松任谷正隆の編曲の影響を大きく受けている編曲家としては、新川博と武部聡志を挙げることができる。
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マイカ・ミュージック・ラボラトリー http://www.mica-ml.co.jp/