東郷神社
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東郷神社(とうごうじんじゃ)は、日本海海戦でロシアバルチック艦隊を破った元帥海軍大将の東郷平八郎を祭神とする神社である。
日本各地に神社が建立されているが、東京都渋谷区の東郷神社が高名である。
鋼などの鉄工業関係者や、東郷の強運と勝運にあやかろうとする受験生やギャンブル愛好者の参拝が多い。境内で授与されている勝守と言うお守りにはZ旗が刺繍してある。ほかにも東郷ビール(オランダ製ビールに日本の会社が東郷のラペルを付けているプライベートビール)など東郷ゆかりのグッズなども販売されている。
ただし、東郷自身は死後自分が神として祭られることを嫌がっており乃木希典を祀る乃木神社建立の後、自身を祭る神社設立の計画の話を聞いて「わしはまだ生きておる!」と激怒、強く止めて欲しいと懇願したとされる。
[編集] 東京の東郷神社
東郷神社 | |
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東郷神社拝殿 |
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所在地 | 東京都渋谷区神宮前一丁目5番3号 |
位置 | -- |
主祭神 | 東郷平八郎命 |
社格等 | 府社・別表神社 |
創建 | 昭和15年(1940年) |
本殿の様式 | -- |
例祭 | 5月28日 |
主な神事 | -- |
東京の東郷神社は、東京都渋谷区神宮前一丁目にある。
東郷が昭和9年(1934年)5月30日に亡くなると、全国から海軍省に東郷を顕彰する神社の創建の要望と献金が相次いだ。当時の海軍大臣大角岑生が財団法人東郷元帥記念会を設立し、寄せられた献金によって神社の創建が計画された。昭和12年9月に地鎮祭、昭和15年5月27日(海軍記念日)に御鎮座祭が行なわれ、同時に府社に列格した。昭和20年には別格官幣社への昇格がほぼ決まりかけていたが、東京大空襲によって社殿が焼失し、昇格は断念された。社殿は昭和39年に再建された。
境内隣地には原宿東郷記念館・東郷文化センターが設置されているが、いずれも東京放送の関連企業が経営している。
[編集] 福岡の東郷神社
東郷神社 | |
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所在地 | 福岡県福津市渡1815番地1 |
位置 | -- |
主祭神 | 東郷平八郎命 |
社格等 | -- |
創建 | -- |
本殿の様式 | -- |
例祭 | -- |
主な神事 | -- |
福岡の東郷神社は、福岡県福津市(旧宗像郡津屋崎町)の、日本海海戦の戦場である玄界灘を一望する大峰山上にある。
福岡の東郷神社は、東郷の偉業に感銘した津屋崎町出身の獣医師安部正弘の提唱により、1922年に計画され、東郷の没後創建された。
東郷が英語が得意だったということで、この神社のおみくじは英語で書かれている。境内の宝物館には、戦艦三笠の模型や東郷の書簡などが展示されている。山頂には戦艦三笠の艦橋を模した日本海海戦記念碑が建っており、その周辺は東郷公園(大峰山自然公園)として整備されている。