東洋水産
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種類 | 株式会社 |
市場情報 | |
本社所在地 | 東京都港区港南2-13-40 |
設立 | 1953年3月 |
業種 | 製造業 |
事業内容 | 加工食品事業、水産事業、冷凍・冷蔵事業 |
代表者 | 代表取締役会長 深川清司 代表取締役社長 堤 殷 |
資本金 | 189億6952万円(2006年3月31日現在) |
売上高 | 単体2185億5800万円、連結3256億7900万円(2006年3月期) |
総資産 | 単体1714億4800万円、連結2233億0600万円(2006年3月31日現在) |
従業員数 | 1531人(2006年3月31日現在) |
決算期 | 毎年3月31日 |
関係する人物 | 森和夫(創業者・相談役) |
外部リンク | http://www.maruchan.co.jp/ |
東洋水産株式会社(とうようすいさん、Toyo Suisan Co., Ltd.)は、日本の食品加工会社。本社所在地は、東京都港区港南2-13-40。「マルちゃん」のブランドで親しまれている。東証1部上場企業(銘柄コード2875)。モットーは「やる気」と「誠意」。
目次 |
[編集] 概説
1953年3月に横須賀水産株式会社として築地市場で創業。1956年7月に現在の社名に変更。
当初は水産物の輸出と加工食品(魚肉ハム・魚肉ソーセージなど)の製造・販売が主体であったが、1962年から「マルちゃん」ブランドにてインスタントラーメンの製造・販売を開始。
以降、インスタントの冷やしラーメンや天ぷらそば(カップ・袋麺ともに)、即席ワンタンなど個性的な商品も登場させ、チルド・レトルト食品なども製造・販売している。ちなみに、ラーメンのシェアは、東日本で高く、西日本では低めである(日清食品が関西系であるため)。特に、北海道では高いシェアを誇る。ライバルの日清食品と比較すると中華麺よりも和風麺のほうが得意のようである。
1972年にはアメリカに現地法人・Maruchan Inc.を設立。1976年より現地生産した即席麺を北米大陸で販売しており、同地では日清食品と激しいトップシェア争いを演じている。
また1986年頃からはメキシコにもMaruchan Inc.から即席麺の輸出を開始し、1994年に発生したメキシコ・ペソの大暴落によりライバル企業が撤退する中で販売を継続したことから、同地で大きなシェアを獲得するに至った。2006年現在、メキシコでの即席麺に占める同社のシェアは約85%となり、更に「『マルちゃん』が『早くに~する』と言った動詞とまでなっている」とロサンゼルスタイムズが一面で伝えるほど、現地では知名度の高いブランドとなっている。
福神漬で有名な酒悦が、関連会社となっている。
[編集] マルちゃん誕生の経緯
創業時は築地市場での屋号として丸の中に社名の読みの頭文字「と」のマークを使用していた。 しばらくはこれを社のコーポレートマーク兼ブランドマークとしていたが、幅広い層に親しまれるように現在のハッピースマイルフェイスである「マルちゃん」マークを考案した。 マルちゃんの名前の意味は、最初の屋号の呼び方をもじったもの。「丸と → マルト → マルトちゃん → マルちゃん」
[編集] 主な食品(2006年10月現在)
- マルちゃん赤いきつねシリーズ
- マルちゃんホットヌードルシリーズ
- 昔ながらのソース焼きそば(北海道、東北、信越は終売)
- マルちゃんでかまるシリーズ
- マルちゃんでか一シリーズ
- マルちゃん麺づくりシリーズ
- マルちゃん「匠」シリーズ(プレミアム系カップラーメン)
- やきそば弁当シリーズ(北海道限定。最近では一部の地方でも限定販売されることがある)
- 激めん ワンタンメン(北海道・東北・関東限定)
- マルちゃん焼そばバゴォーン(東北・信越限定。ただし、最近関東のセブンイレブンで販売されているのが確認されている)
- 袋入り即席麺(チルド麺は除く)
- マルちゃんみそ・しお・しょうゆ(北海道・東北・静岡限定)
- マルちゃんカレーうどん(1966年発売、2006年には40周年記念パッケージで発売された)
- マルちゃん天ぷらそば
- マルちゃんワンタン
- ハイラーメン(静岡限定)
- 屋台十八番(みそ・しお・しょうゆ)(北海道限定)
- 屋台十八番生味(みそ・しお・しょうゆ)(東北限定)
- 昔ながらの中華そばシリーズ(北海道・東北は除く)
- ダブルラーメン(北海道限定)
- マルちゃん焼そば(静岡限定)
- やきっぺ(北海道限定)
- 加工食品
- 魚肉ソーセージ
- パック入り米飯
- 冷凍食品
[編集] 関連人物 (過去のものも含む)
- 武田鉄矢(CM出演:「赤いきつね」、「緑のたぬき」)
- 柳沢慎吾(CM出演:「でかまる」シリーズ)
- 三橋美智也(CM出演:「激めん」 発売当時「ミッチー」という愛称でラフなスタイルで登場し、話題となった。)
- 小野真弓(CM出演:「赤いきつね」シリーズ)
- ふかわりょう(CM出演:「赤いきつね」シリーズ)
- ジョーダンズ(CM出演:「赤いきつね」シリーズ)
- TIM(CM出演:「赤いきつね」シリーズ)
- ドランクドラゴン(CM出演:「赤いきつね」シリーズ)
- 眞鍋かをり(CM出演:「赤いきつね」シリーズ)
- アンタッチャブル(CM出演:「赤いきつね」シリーズ)
- 藤原竜也(CM出演:マルちゃん「匠」シリーズ)
- 鈴木蘭々(CM出演:「ホットヌードル」シリーズ)
- 菅野美穂(CM出演:「ホットヌードル」シリーズ)
- 江角マキコ(CM出演:「ホットヌードル」シリーズ)
- 新庄剛志(CM出演:「ホットヌードル」シリーズ)
- ウッチャンナンチャン(CM出演:「麺づくり」シリーズ)
- 上川隆也(CM出演:「麺づくり」シリーズ)
- 沢村一樹(CM出演:「麺づくり」シリーズ)
- TRF(CM出演:「麺づくり」シリーズ)
- 波田陽区(CM出演:「昔ながらのソースやきそば」、東北/信越地区では「焼そばバゴォーン」、北海道地区では「やきそば弁当」も)
- 石原良純(CM出演:「昔ながらのソースやきそば」、東北/信越地区では「焼そばバゴォーン」、北海道地区では「やきそば弁当」も)
- 細川たかし(CM出演:マルちゃん「みそ」「塩」「しょうゆ」ラーメン)
- 吉幾三(CM出演:東北限定袋入りラーメン「とっておき」シリーズ、東北限定カップ麺「麺遊記」シリーズ(天ぷらうどん「天竺」、チャーシュー麺「猪八戒」))
- 森迫永依(CM出演:「屋台十八番」シリーズ)
- ちびまる子ちゃん(架空人物)(CM出演:「屋台十八番」シリーズ)
- ドミンゴ・マルティネス(元プロ野球選手、西武ライオンズ→読売ジャイアンツ)(西武時代、西武球場での公式戦に限りホームランが出ると「マルちゃん賞」としてファンに抽選で「赤いきつね」などがプレゼントされた)
[編集] その他の情報
- 日本生活協同組合連合会との協同開発により、どんぶり型カップ麺の「きつねうどん」および「天ぷらそば」を製造、全国の生協へ供給している。多くの協同開発製品と異なり、「マルちゃん」のロゴが明記されているのが特徴。内容は「赤いきつね」および「緑のたぬき」とほぼ同様。カップに、環境ホルモンの恐れがある物質の溶出を防ぐPETコーティングがされている。この「きつねうどん」の一部は、関連会社の「酒悦」の工場で生産されている。
- 同じく日本生活協同組合連合会との協同開発により、コープブランドの「しょうゆラーメン」「みそラーメン」「しおラーメン」を製造、全国の生協へ供給している。こちらには、「マルちゃん」のロゴはない。通常5食パックでの販売で、製造者として東洋水産の名が記されている。一般の袋入りインスタントラーメンよりやや量が少なめ(調理に要する熱湯は通常500mlだが、この製品は450ml)で、5食パックの通常価格が200円未満という安価な価格設定となっている。
- 北海道のコンビニエンスストア・セイコーマートオリジナルのカップラーメンを、札幌工場で生産している(しょうゆ・みそは2006年3月13日から、しおは2006年4月17日から販売)。
[編集] モデル小説
高杉良の『燃ゆるとき』(実業之日本社、1990年)(新潮文庫、1993年)は、同社とその創業者である森和夫をモデルにした実名小説である。その続編『ザ エクセレントカンパニー~新・燃ゆるとき』(毎日新聞社、2003年)(角川文庫、2005年)では、東邦水産の高木遼太郎社長となっている。
高杉良は、森和夫の強い勧めで東京オリンピックの招致に尽力したフレッド和田勇をモデルとした『祖国へ、熱き心を』(世界文化社、1990年)(講談社文庫、1992年)を執筆した。
[編集] 外部リンク
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