村山地方
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村山地方(むらやまちほう)とは、山形県の山形盆地を中心とした地域のこと。14市町が属し、行政面では村山総合支庁が管轄している。2005年国勢調査による村山地方の人口は57万7104人で、山形県全体(121万6116人)の47.5%占める。
村山地方には、南部の山形市を中心とした山形都市圏と、北部の東根市を中心とした東根都市圏の2つの都市圏があるが、県庁所在地で、且つ、商業の中心地である山形市を中心に、村山地方全体で一体的な広域都市圏を形成している。
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[編集] 地理
- 旧村山郡一帯に相当する地域名称であり、日常的な生活圏の名称として定着している。
- 古代の最上郡は、後の最上郡と村山郡の双方を包含していた。886年(仁和2年)、最上郡は北の最上郡と南の村山郡の南北2郡に分割された。
- 奥羽山脈と、朝日山地や出羽山地に囲まれた地域で、最上川の中流部と寒河江川、須川の流域にあたる山形盆地とその周辺の丘陵地、山地。
- 扇状地や自然堤防上では、水はけの良さを利用して果樹栽培が盛んに行われている。主な分布地は、東根市の乱川扇状地、寒河江市の寒河江川扇状地、天童市の立合川扇状地、最上川沿いの自然堤防。主な栽培果樹はさくらんぼやブドウなど。その他の低地や中山間地では、稲作も盛んに行われている。
[編集] 気候
- 内陸性で比較的雨量が少なく、1日の温度変化や、季節の温度変化が大きい。冬の季節風の影響で、積雪量が多い地域である。しかし、同じく内陸部に位置する最上地方や置賜地方、福島県の会津地方と比べると、西部に位置する朝日山地の影響で、積雪量が比較的少ない。但し、奥羽山脈を越えた太平洋側の地域と比べると、積雪量は多い。なお、北部の尾花沢市周辺や西部の朝日山地周辺は国内有数の豪雪地帯となっている。
[編集] 文化
- 江戸時代に、最上川の舟運で商人が伝えた、上方の文化が残されている。特に、当時の交易品だった古雛が、古い民家に多く保存されている。山形市など、城下町を基礎とした都市が点在する。
- 東北では最大級である慈恩寺を初め、立石寺(山寺)などの巨刹古刹が多く残されている。
[編集] 都市圏
一般的な都市圏の定義については都市圏を参照のこと。
[編集] 山形都市圏および東根都市圏の変遷
都市雇用圏(10%通勤圏)の人口は、山形都市圏が約48万人、東根都市圏が約7万人(2000年国勢調査基準)。以下の14市町は、村山地方を構成する全ての自治体であり、村山総合支庁が管轄している。
自治体 ('80-'00) |
1980年 | 1990年 | 1995年 | 2000年 | 自治体 (現在) |
---|---|---|---|---|---|
大石田町 | - | - | - | - | 大石田町 |
尾花沢市 | - | - | - | - | 尾花沢市 |
村山市 | - | 東根都市圏 7万4318人 |
東根都市圏 7万3714人 |
東根都市圏 7万4364人 |
村山市 |
東根市 | 東根都市圏 4万0559人 |
東根市 | |||
朝日町 | - | - | - | 山形都市圏 47万5546人 |
朝日町 |
河北町 | - | - | 山形都市圏 46万4103人 |
河北町 | |
西川町 | 山形都市圏 41万5965人 |
山形都市圏 43万2463人 |
西川町 | ||
大江町 | 大江町 | ||||
寒河江市 | 寒河江市 | ||||
山辺町 | 山辺町 | ||||
中山町 | 中山町 | ||||
天童市 | 天童市 | ||||
山形市 | 山形市 | ||||
上山市 | 上山市 |
- ※山形都市圏、および東根都市圏の10%通勤圏に入っていない町村は、各統計年の欄で灰色かつ「-」で示す。
[編集] 仙山圏
蔵王連峰を挟んで仙台都市圏との交流が盛んであるため、村山地方と仙台都市圏で「仙山圏」と呼ばれる地域圏を形成している。また、山形市・仙台市・福島市の三県都合同のプロジェクトも行われている(→仙台経済圏)。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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