平方数
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平方数(へいほうすう)とは、狭義には別の自然数の二乗(平方)になっているような自然数のことである。四角数(しかくすう)とは、正方形(四角形)の形にものを並べた時に、そこに列ぶ総数に合致する数のこと。表現が異なるが、実際には二つの概念は一致する。定義より最小の平方数は12=1 であり、平方数は無限にある。1以外の平方数は合成数であり、約数を奇数個持つ。
十六(16)は、一つの辺に四つ並べた時に、該当するので、「平方数」の一つである。
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例:1, 4, 9, 16, 25, 36, 49, 64, 81, 100, 121, 144, 169, 196, 225, 256, 289, 324, 361, 400…
n 番目の平方数 N は、式 N = n2 で表すことができる。これはまた 1 から 2n - 1 までの n 個の奇数の和に等しい。
1からn 番目の平方数 N までの和は である。
ラグランジュの四平方定理(四平方数定理):すべての自然数は、高々 4 個の四角数の和で表せる。
n2と(n+1)2の間に必ず素数があるかは、証明されていない。だが、素数であるか2個の素数の積である数が存在することは、1975年に陳景潤によって証明されている。
平方数は、完全数でありえないことが分かっている。
フィボナッチ数のうち平方数であるのは 1 と 144 のみといわれている。
平方数は2つの連続した三角数の和として表わされる。
1万、1億、1兆などの数は 104n = (102n)2 と表わされるので全て平方数である。
[編集] 参考文献
Chen, J. R. "On the Distribution of Almost Primes in an Interval." Sci. Sinica 18, 611-627, 1975.