小田急電鉄の車両検修施設
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小田急電鉄の車両検修施設(おだきゅうでんてつのしゃりょうけんしゅうしせつ)では、小田急電鉄が検査・修理等の作業を行う施設について記す。
目次 |
[編集] 概要
現在、小田急電鉄において稼動している検修施設は次に掲げるとおりである。
- 大野工場
- 喜多見検車区
- 喜多見検車区唐木田出張所(旧、経堂検車区唐木田出張所)
- 海老名検車区
- 海老名検車区大野出張所
尚、かつて、小田急電鉄が業務を行っていた検修施設は次に掲げるとおりである。
- 経堂検車区(経堂車庫・経堂工場)
- 経堂検車区新原町田出張所
- 経堂検車区小田原出張所
- 経堂検車区片瀬江ノ島出張所
- 相武台工場
- 足柄車庫
[編集] 現在使用されている検修施設
[編集] 大野工場
神奈川県相模原市東林間1丁目1番18号に1962年10月に開設された。敷地面積は、33,382平方メートルである。全般検査および重要部検査が行われている。2000年11月に「ISO14001」を取得した。尚、本工場開設に伴い、経堂工場および相武台工場は閉鎖された。現在、大野工場には、「検査職場」、「機械職場」、「電機職場」があり、事務所内にはスタッフ部門として「環境総務」、「資材」がある。
運営の一部は小田急車両工業が行っている。
[編集] 喜多見検車区
東京都世田谷区に1994年3月に、複々線化事業の一環として開設された。同時に、従来、経堂検車区の出張所であった唐木田出張所は、本区の所属となった。また、小田急電鉄の前身である「小田原急行鉄道」の車両を復元した小田原急行1形電車や2200形2201-2202、ロマンスカー3100形NSE、2600形2670、9000形9001が保存されている。尚、本検車区の屋上部分は、世田谷区の区立公園となっている。
- 敷地面積 68300平方メートル
- 収容能力 約150両
- 所属車両 5000形、5200形、ロマンスカー7000形LSE、ロマンスカー10000形HiSE、ロマンスカー20000形RSE、ロマンスカー30000形EXE、ロマンスカー50000形VSE
業務の一部は小田急車両工業が行う。
[編集] 喜多見検車区唐木田出張所
東京都多摩市に1990年3月に、小田急多摩線の唐木田駅延伸にあわせて、開設された。当初は、「経堂検車区唐木田出張所」であったが、1994年3月から「喜多見検車区唐木田出張所」となった。
- 敷地面積 43271平方メートル
- 収容能力 約130両
[編集] 海老名検車区
神奈川県海老名市に1972年12月18日に、将来の在籍車両数増加を見込み、開設された。また、ロマンスカー3000形SE・SSEが保存されており、毎年10月中旬には「ファミリー鉄道展」が行われ、一般客も入ることが可能である。
喜多見検車区同様、業務の一部を小田急車両工業が行う。
[編集] 海老名検車区大野出張所
神奈川県相模原市に1954年9月に「大野検車区」として開設されたが、2002年に大半の業務を海老名検車区に移管、「海老名検車区大野出張所」となる。
- 敷地面積 24647平方メートル
- 収容能力 約170両
[編集] その他
このほか、相武台前駅に約80両の車両留置スペースが、足柄駅に約60両の留置スペースがある。(後に詳細有。)
[編集] かつて使用されていた検修施設
[編集] 経堂検車区(経堂車庫・経堂工場)
1927年の小田急小田原線開業と同時に開設された。当初は、「経堂車庫」と称したが、1940年に「経堂工場」と改称され、1950年に「経堂検車区」に改称されている。主に、「電車」の検査を担当した。しかし、在籍車両数の増加に伴い、工場が狭くなったため、1962年に大野工場を開設し、業務縮小が行われた。1994年3月に、複々線化工事に伴い、喜多見検車区が設置され、本区は廃止された。
経堂駅の新宿より北側にあったが、線路を挟んだ南側にもいくつかの留置線があった。
経堂駅の新宿駅方面に設置されている留置線はこの名残である。
[編集] 相武台工場
1927年の小田急小田原線開業と同時に開設された。主に「電気機関車」と「貨車」の仕業検査を担当した。しかし、在籍車両数の増加に伴い、工場が狭くなったため、1962年に大野工場を開設し、廃止された。現在の相武台前駅の留置線は、本工場の名残である。
[編集] 足柄車庫
1927年の小田急開業と同時に開設された。現在の足柄駅の留置線は、本車庫の名残である。
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