安全牌・危険牌
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安全牌(あんぜんぱい), 危険牌(きけんはい)とは、麻雀における用語のひとつ。
聴牌している他者に和了(ロン)されないことが確実な牌を安全牌と呼ぶ。通称、安牌(アンパイ)。
逆に、他者の和了牌となっている可能性が高い牌を危険牌と呼ぶ。
転じて一般社会でも安全策を行なう事を安全牌を切ると表現する事もある。
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[編集] 安全牌
[編集] 確実な安全牌
いずれも聴牌者にとっては振聴となるため、これらの牌を捨ててもアガられることは絶対にない。
なお、立直者が2人、3人と増えてくると、全員に対する安全牌(国際安全牌)も限られてくるため、聴牌どころかオリるのも困難である。この場合、場の状況から安全と見込まれる牌を捨てたり、安そうな立直者に故意に振り込んで、その局を終わらせる(差し込み)のも一つの手である。
また、3.の応用として、自分の直前の手番に捨てられた牌も確実な安全牌である。捨てた者にとっては現物牌となるし、ほかの2人にとっても非山越しであるため、アガることができないからである。これを利用して、直前の捨牌と同じ牌を捨てることを合わせ打ちといい、振り込み回避の基本テクニックとされている。
[編集] 安全である可能性が高い牌
以下にあげるものは、聴牌者が両面待ちであることを前提として推測されるものである。よって、カンチャン待ちなどに対して放銃する可能性もあるので注意されたい。
- スジ牌
- 現物牌につながる塔子の両面待ちは振聴となるため、捨牌の左右に2間飛ばした牌は通りやすいと考えられる。
- たとえば、を捨てている者に対するとのような牌。
- ただし、これを逆用してスジ牌をカンチャンなどで待つ戦術(引っ掛け)もあるため、これ単独では安全牌の予測法としての信頼度は低めである。
- ノーチャンス牌
- 自分から見える牌、すなわち、自分の手持ちの牌、全員の捨て牌、全員の副露牌、ドラ表示牌の中に、同じものが4枚ある場合、その牌を壁といい、これを使用した搭子は誰も持っていないということを利用した予測法。
- たとえば、自分からが4枚見えているとする。この場合、他家がの搭子で待っていることはありえないためは比較的安全であると予想できる(に対してはの搭子による待ちがありえるため安全とは言い切れない)。同様に、、もありえないため、も比較的安全と予想できる。
- 字牌の壁
- 自分から4枚見えている字牌は聴牌者が持っていることはありえないため、国士無双以外にあたる可能性はない。ただし、ヤオ九牌がほとんど捨てられていないなど、国士無双狙いの可能性がある場合は注意が必要。また、3枚見えている字牌も単騎待ちでない限りあたらないので比較的安全と考えられる。
[編集] 危険牌
- 包牌
- 初牌
- 裏スジ、またぎスジ
- 捨牌の両隣の牌に対するスジ牌で、捨牌をまたぐように伸びるスジをまたぎスジ、逆側に伸びるスジを裏スジという。
- カンチャンから両面待ちに切り替えた際などに、捨牌に対するこれらがあたり牌となる。このような好形に切り替えて聴牌するケースも多いため、リーチ時の手出し牌に対しては特に注意が必要。
- ドラそば牌
- ドラを有効活用するために、ドラを受け入れる待ちを残すケースがある。
- ドラスジ牌
- ドラを両面待ちしているのであれば、必然的にそのスジ牌も危険となる。
- 間4間(あいだ4けん)
- 暗刻、槓子スジ
- 雀士によっては、オタ風牌、ドラ牌
- その他 場の状況から捨てづらい牌