奈良北団地
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奈良北団地(ならきただんち)は、神奈川県横浜市青葉区奈良町2913番地(青葉区奈良町字大田平2913番地)にある住宅団地。日本住宅公団(現在の都市再生機構)によって公団住宅の大量供給期に建てられた団地のひとつで、1971年(昭和46年)9月に第一次入居開始した。
同時期に近隣で分譲された戸建住宅地の玉川学園台団地や小田急学園奈良団地とあわせて小規模なニュータウンのような雰囲気を持っている。団地敷地の東端(1号棟裏)〜南端(13・14号棟裏)は東京都(町田市)との都県境である。
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[編集] 構成
高層(8階・11階建て)7棟と中層(4階・5階建て)11棟で構成され、総戸数は1627戸。 一部の高層棟は高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)に指定されている。
- 高層(1~7号棟)
- 1号棟(11階建て)
郵便局・医院がある。1号棟前に広場があり、祭りなどの際に利用される。かつて広場では定期的にお茶や味噌などの露店が出たりしていた。 - 2号棟(11階建て)
集会所、団地管理事務所がある。 - 3号棟(8階建て)
- 4号棟・5号棟(11階建て)
別の棟だが隣り合っており、通路が接続されている。 - 6号棟(8階建て)
- 7号棟(8階建て)
- 1号棟(11階建て)
- 中層(8~18号棟、4・5階建て)
高層棟のうち3棟(3号棟・6号棟・7号棟)は、地上階・中3階・中6階をエレベータで結んでおり各住戸へは地上もしくは廊下から階段を利用する。 団地内公園のほか、街区公園が近隣の住宅地などに設置されている。高層エリアの公園(3号棟前公園)には幼児用の「ちびっこプール」がある。
[編集] 現況
築年数が相当経過しており、同時期に建設された他の公団住宅同様、近年は設備等のリニューアル工事や耐震補強工事などが行われている。また、当初は植栽等が多くあったが、自家用車の増加とともに緑地の一部を削り駐車場とした。同様の理由で、当初からあった大駐車場に二階部分を設置し収容台数を増やしている。
同時期に大量入居した団地やニュータウンと同様に高齢者のみ世帯や独居高齢者が多いため、孤立や孤独死などといった問題を抱えている。高優賃に指定されていることも高齢者が多い要因のひとつと考えられている(近隣に暮らす子供が呼び寄せる、などがあるため)。
夏祭りなどのイベントが自治会により催されている。
[編集] 交通
- 小田急小田原線玉川学園前駅より徒歩15分
- 「センター前」または「奈良北団地」、「奈良北団地折返場」(横浜市営・東急バスのみ)バス停よりすぐ
- ※ 市営・東急・小田急バスともに行き先表示幕では「奈良北団地」となっているが、市営・東急バスはひとつ先の「奈良北団地折返場」が終着地である。
- 横浜高速鉄道こどもの国線こどもの国駅より、徒歩約15分
- 「こどもの国」「こどもの国入口」停留所より、市営バス(23・118系統)・東急バス(市43系統)・小田急バス(鶴07系統)の、奈良北団地行き乗車。
- 「こどもの国駅」停留所より、神奈中バス成04系統「(成瀬台経由)成瀬駅」行きに乗り約4分、成瀬台下車、徒歩7分
- 上記の成04系統を含め、成瀬台バス停も利用可能。徒歩約7分程度
丘の上にあるため、こどもの国駅・玉川学園前駅からの徒歩ではちょっとした山越えのようである。玉川学園前駅へのバス運行への要望があるが、過去には玉川学園地区の住人からの反対があったり、そもそも、都県境を越える路線となるため、実際に誰が(どこの事業者が)運行しどこを通るのかなどといった問題があることから、いまだ実現はしていない。
こどもの国線が通勤線化された際、市営バス23系統(中山駅・長津田駅・十日市場駅~奈良北団地折返場)の路線縮小(あるいは廃止)の計画があったが、これら駅周辺や横浜線沿線へ向かう利用者に不便を強いることなどから沿線住民の反対があり、この時は実施されなかった。ただし、今後行われる市営バス路線の再編に伴う減便等が予想されており、予断を許さない状況である。
[編集] 施設
[編集] 団地内
いずれも1号棟1階。
- 横浜奈良郵便局
- 奈良北歯科
- おかクリニック
[編集] 近隣
- 小田急ショッピングセンター
「センター前」バス停の「センター」とはここのことである。 - セブン-イレブン横浜奈良北団地前店
- スーパーマーケット三和奈良北店
当初は地元スーパーの「エイコー」があった。 - 東日本銀行奈良北支店
- 横浜市立奈良保育園
- 奈良幼稚園
- 横浜市立奈良小学校
- 緑協和病院
医療機関は他に個人開業の歯科や内科がいくつかある。 - 奈良川源流
奈良川は、恩田川(鶴見川)の支流 - 玉川学園
- 小田急線玉川学園前駅
- こどもの国
- 横浜高速鉄道こどもの国駅
- 奈良地区センター
- 緑山スタジオ・シティ
- 以前は小田急百貨店の社員寮と同社のバレーボールチームの体育館があった(現在はマンションが建っている)
- また、少し遠いが藤の台団地と山崎団地(いずれも町田市)は、住宅公団(当時)によって同時期に奈良北団地と同じデザインで開発された。