堀田正盛

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堀田正盛（ほったまさもり、慶長13年12月11日（1609年 1月16日） - 慶安4年4月20日（1651年 6月8日））は、江戸時代初期の大名、老中。名ははじめ正利。通称三四郎。出羽守、加賀守。堀田正吉の惣領（正吉の身分では、その跡取りを「嫡子」と称することは、この時代は許されない）。

母は稲葉正成が先妻との間に儲けた女子。稲葉正成の二度目の妻が春日局である為、封建的な家父長制度の下では、正盛は春日局の孫にあたると言える。弟に正茂。妻は酒井忠勝の娘（あぐり）。子に正信、安吉（脇坂安元養子となり播磨国龍野藩主）、そして後に大老となった正俊ら。

[編集] 出自

堀田氏は尾張国中島郡の国人で、斯波氏・織田氏に服属した幕下層であったことは確実。本能寺の変後は豊臣秀吉に臣従したが、「寛政重修諸家譜」などには、堀田氏が豊臣恩顧の家柄であったことを如実に書くことをためらったものと思われ、記述は乏しい。
堀田正貞の庶子・正秀は、前田利家に仕えた。その惣領の正吉は小早川秀秋の家臣となったが、小早川家が断絶した1602年から、幕府に召し抱えられた1605年までの3年間の正吉の足跡については、「寛政重修諸家譜」に記述がなく、伯父・堀田道空が重臣であった大坂城に居たとする説が有力である。
幕臣となった堀田正吉は700石の旗本であったが、豊臣秀頼家臣であった伯父の堀田道空を敵に回した大坂の陣での奮戦により、1000石に加増され、その家督を継いだのが正盛である。

堀田家のうち、堀田正吉を祖とする家は正盛の登場で江戸幕府の重鎮となったのだが、その出自を考察すると、関ヶ原の合戦後に徳川家に臣従したことは明白な家柄であり、およそ譜代大名の定義にあてはまらないのである。

[編集] 略歴

正盛は、継祖母春日局が乳母を務めた徳川家光が将軍となると、その近習に取り立てられ、瞬く間に出世していった。

寛永3年（1626年）には小姓組の番頭となる。この当時は、4000石～5000石級の旗本の任であったが、同年中に相模国及び、常陸国内にあった計5000石の領地に加えて、上野国内にも新恩5000石を与えれ、諸侯（譜代大名）となる。
同10年(1633年)3月23日に松平信綱らと共に六人衆（後の若年寄）に列せられた後は、相模国、常陸国、甲斐国にそれぞれ5千石を得て、1万5千石で城主格。

その後も家光に寵愛され、寛永12年(1635年)3月1日に老中に就任し、3万5千石をもって武蔵国川越藩主となり、はじめて城主となる。さらに寛永15年(1638年)3月8日、10万石となって信濃国松本藩に転封され老中の実務を免ぜられるが、身分は老中に準じたままであった。寛永19年(1642年)7月16日には下総国佐倉藩に転封、関東の要衝での11万石という大身となるものの、慶安4年(1651年)4月20日、家光の死去にともない、それに殉じた。享年44。