名取川
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名取川 | |
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河口(名取市閖上、2005年3月) |
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延長 | 55 km |
水源の標高 | 1366 m |
平均流量 | 16.3 m³/s |
流域面積 | 967 km² |
水源 | 大東岳(仙台市) |
河口 | 仙台湾(仙台市、名取市) |
流域 | 宮城県仙台市、名取市、村田町 |
名取川(なとりがわ)は、奥羽山脈から東に流れて仙台平野を経て太平洋に注ぐ川である。宮城県の仙台市と名取市を流れる。宮城県中南部を流れる名取川水系の本流で、一級河川名取川水系の本流。長さ55km、流域面積939km²(仙台河川国道事務所による)。
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[編集] 地理
奥羽山脈の大東岳(標高1366m)に発し概ね東流。上流域は渓谷で、二口温泉がある。秋保大滝を経てからは川にそって馬場、長袋、境野、湯元と細長い盆地が数珠繋ぎに連なる。秋保温泉はそのうちの湯元にある。仙台市の山田で仙台平野に出る。広瀬川をあわせ、平野を流れて仙台湾に注ぐ。河口付近で貞山運河と連絡し、北に井戸浦に通じる。もとは南の閖上漁港と広浦にも通じていたが、今では漁港が海に出口を設けたため遮断された。
流域の大部分は仙台市南部と名取市だが、支流の坪沼川が村田町北東部の菅生を流れるのでそこも入る。名取川水系に含められる貞山運河を入れれば岩沼市も流域になる。
上・中流部の秋保温泉は、仙台市から近く人気が高い温泉地である。山がちな中流部の東側、平野部でも西側は、仙台の郊外として宅地化が進んでいる。海に近くなると水田が広がる。河口の閖上漁港(ゆりあげ、名取市)は、中世以来の歴史を持つ港町である。
上・中流にそって秋保街道(二口街道)があり、宮城県道62号仙台山寺線にあたる。秋保街道は秋保温泉の東で笹谷街道に接続し、山田まで名取川沿いに通じる。国道286号にあたる。仙台南部道路はこれと一部並行して仙台市の茂庭から仁木まで東西に走る。