写真甲子園
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写真甲子園(しゃしんこうしえん)とは、全国の高等学校の写真部やサークルを対象にして行われる写真大会。「全国高等学校写真選手権大会」が正式名称だが、一般には「写真甲子園」で知られている。
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[編集] 初戦
各学校は、自由にテーマを設定し撮影した組写真を主催者に提出。全国8地域ブロックから、選抜校を選考し、本戦北海道に招待する地区代表校が決定される。これが初戦である。
初戦では4枚から8枚までの組写真をテーマに沿って作り上げる。 初戦突破を目指し、数万にも及ぶカットを撮る学校もありとても力のある作品になる。 第9回大会まではテーマが決められていたが、第10回記念大会より自由となる。
[編集] Tシャツ
代表になった選手には、大会マスコットのワンポイントプリントが入っている真っ白なTシャツを一人3枚配られる。大会用Tシャツをそのまま着るのも良いが、選手達のオリジナリティ溢れる感覚でカラフルに染めたり、文字を入れたりと加工することも可能だ。ここからすでに大会は始まっている。
[編集] 選手村
選手村として使われているのがキトウシ森林公園家族旅行村にあるケビンだ。ここに大会期間中は泊まることになる。普段は夏休みなど、家族連れに利用されている。 ちょっと歩いたところにはキトウシ高原ホテル(トロン温泉)もあり利用することが出来るが、大抵は作戦会議などで時間が無く、ケビンで入浴することが多い。
本戦大会は、北海道を舞台に行われ、各校は3名1組の団体戦で、主催3町内の大雪山国立公園一帯の決められた幾つかのステージ内にて組写真を創る。 第12回大会からはデジタル一眼レフカメラを使用し、熱戦を繰り広げている。
[編集] 審査
審査は、1st審査会と2nd審査会の2回、公開で行われる。この2回の合計得点で順位が決まる。 審査方法は、「心」「技」「眼」の3項目に分けて作品を審査。審査会では各校2校ずつのプレゼンテーションが行われ、審査員に講評を頂く。このプレゼンテーションも重要で、作品の内容、制作意図、また手紙を書くようにして発表したり、詩やパフォーマンスなど、各学校独自のスタイルでの発表も可能であり、作品をより良く見せるためには重要な場面である。 審査の結果、優勝校及び各賞が決定される。また、審査の模様はインターネットで中継されている。
1st審査会での審査委員の講評により、純粋でナイーブな高校生の感性を刺激し、後半のステージで若い力が真価を発揮されるところが見どころである。審査での、審査委員のコメントは必見である。 2nd審査会では、1st審査会で審査員の評価が振るわなかった代表校が審査委員をあっと驚かす作品を仕上げることもある。
[編集] 表彰式
表彰式には優勝校の作品と校歌が流れる。 大会後の交流会ではモモンガ米が配られる。野球の甲子園では土を持って帰るのだが、写真甲子園では地元東川でとれた米を「モモンガ米」として選手の思い出として持って帰ることが出来る。
また選手は、期間中着ていたTシャツに寄せ書きを行っている。これは決められたイベントではないのだが、必ずと言っていいほどみんなが行っていることだ。真っ白なTシャツがペンで真っ黒になるまでみんなから寄せ書きを貰う。これも良い思い出になる。
[編集] 大会を支えるサポーター
この大会では、地元高校生と東川の人々がサポーターとして参加、司会進行、記録、食事などで大会を盛り上げてくれる。また最終日に流される思い出のスライドも、毎年参加選手達を感動させてくれる。 写真甲子園公式ホームページでは掲示板も用意されていて、参加した選手や、これから大会を目指す高校生たちの交流の場として利用されている。 月刊カメラマン、CAPA等雑誌にも毎年取り上げられている。 また、写真甲子園オフィシャルホームページには写真甲子園最新情報や、募集要項など最新の情報を得ることが出来る。
[編集] 大会OB・OGの進路
大会OB・OGの進路は、写真を本格的に学ぶ者や、就職する者、写真以外の道に進む者と多様である。
大会期間中は必ず雨が降るというジンクスもあるとか無いとか。
[編集] 歴代の成績
優 勝 | 準優勝 | |
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1994 第1回 | 愛光高等学校 | 筑紫台高等学校 |
1995 第2回 | 函館白百合学園高等学校 | 愛媛県立大洲農業高等学校 |
1996 第3回 | 大阪府立大手前高等学校・定時制課程 | 函館白百合学園高等学校 |
1997 第4回 | 東京学芸大付属大泉校舎 | 大阪市立工芸高等学校 |
1998 第5回 | 岩手県立盛岡北高等学校 | 北海道札幌北高等学校 |
1999 第6回 | 新潟県立十日町総合高等学校 | 八代白百合学園高等学校 |
2000 第7回 | 北海道札幌厚別高等学校 | 大阪市立工芸高等学校 |
2001 第8回 | 秋田県立横手高等学校 | 大阪市立工芸高等学校 |
2002 第9回 | 青森県立青森南高等学校 | 鳥取県立鳥取聾学校 |
2003 第10回 | 沖縄県立真和志高等学校 | 八代白百合学園高等学校 |
2004 第11回 | 青森県立青森南高等学校 | 沖縄県立真和志高等学校 |
2005 第12回 | 北海道旭川工業高等学校 | 岩手県立盛岡北高等学校 |
2006 第13回 | 沖縄県立真和志高等学校 | 青森県立青森南高等学校 |
[編集] 歴代審査委員
立木義浩 審査委員長(初戦、本戦)
竹田津実 2005年 ゲスト審査委員
榎並悦子 2005年 本戦ゲスト審査委員
[編集] 主催
写真甲子園実行委員会 (構成団体)北海道東川町・美瑛町・上富良野町・東川町写真の町実行委員会・北海道新聞社
[編集] 後援
文部科学省/北海道/北海道教育委員会/(社)全国高等学校文化連盟/北海道高等学校文化連盟/北海道町村会/ (財)北海道市町村振興協会/はまなす財団/(財)北海道文化財団/日本郵政公社 北海道支社
[編集] 特別協賛
キヤノン/キヤノンマーケティングジャパン/富士フイルムイメージング
[編集] 協賛
北海道環境福祉専門学校(東川町)/旭川福祉専門学校(東川町)/北海道録画センターオーラス研究所/ NTTドコモ北海道旭川支店/東芝ソリューション
[編集] 協力
アサヒカメラ編集部/カメラマン編集部/CAPA編集部/コマーシャル・フォト編集部/日本カメラ編集部/ 日本フォトコンテスト編集部