九州
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九州(きゅうしゅう)とは、本来は、西海道のうち筑前・筑後・肥前・肥後・豊前、豊後・日向・大隅・薩摩の9国の総称。九国(きゅうこく、くこく)とも呼んだ。
九州島と周辺の付属島からなるが、対馬・壱岐・奄美・琉球諸島は含まない。(ただし、奄美は明治になって大隅国に編入されたため、九州に含むとも言える)
西海(さいかい)、鎮西(ちんぜい)とも呼んだが、このばあい、対馬・壱岐を含めた西海道全体を指すことも多い。また、明確に対馬・壱岐を含め、九国二島、九州二島とも呼んだ。
廃藩置県・府県合併以降は、本来の九州に対馬・壱岐・奄美を加えた、福岡県・大分県・佐賀県・長崎県・熊本県・宮崎県・鹿児島県の7県を指すことが多い。さらに沖縄県を含め8県とすることもある。これらの意味では、九州地方と同義である。
付属島を含まない九州島の意味で使うこともある。
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[編集] 歴史
「九州」という呼び名・範囲に関連したもののみ
- 702年 - 唱更国(のちの薩摩国)が日向国から分離。
- 702年 - 種子島・屋久島に多褹国が置かれた。
- 713年 - 大隅国が日向国から分離。現在の9国がそろった。
- 824年 - 多褹国を大隅国に合併。この時点の国境が明治まで続く。
- 1609年 - 薩摩藩が琉球王国を占領。
- 1613年 - 奄美が薩摩藩に併合。
- 1871年 - 廃藩置県。
- 1872年 - 琉球王国を廃し、琉球藩を置いた。
- 1879年 - 奄美が大隅国に編入、大島郡となる。9国全てが現在の範囲となった。
- 1879年 - 沖縄藩を鹿児島県に編入、さらに沖縄県に分離。
- 1883年 - 佐賀県が長崎県より分離。現在の7県がそろった。
- 1945年 - 太平洋戦争終戦。沖縄は日本から分離され、奄美もアメリカ統治下におかれた。
- 1946年 - 奄美が公式に日本から分離された。
- 1952年 - サンフランシスコ講和条約。日本は奄美・沖縄の領有権を放棄。
- 1953年 - 奄美返還。鹿児島県の範囲が本来に戻った。
- 1973年 - 沖縄返還。
[編集] 九州島
九州島は、日本列島を構成する島の1つ。単に九州とも言う。九州本島、九州本土とも呼ぶ。古代には筑紫島・筑紫洲(つくししま)と呼ばれた。
日本の中で3番目に大きい島。世界全体の面積の大きい島でも第36位に入る。人口は1477万9000人(2003年)で、面積は3万9906.73 km²である。人口密度は370.34人/km²。