ヤマニンゼファー
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性別 | 牡 |
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毛色 | 鹿毛 |
品種 | サラブレッド |
生誕 | 1988年5月27日 |
死没 | - |
父 | ニホンピロウイナー |
母 | ヤマニンポリシー |
生産 | 錦岡牧場 |
生国 | 日本(北海道新冠町) |
馬主 | 土井宏二 →土井肇 |
調教師 | 栗田博憲(美浦) |
競走成績 | 20戦8勝 |
獲得賞金 | 5億8080万円 |
ヤマニンゼファーは日本の競走馬である。安田記念連覇などマイル戦線を中心に活躍したが、2000mの天皇賞(秋)も制すなど中距離にも対応した。柴田善臣、田中勝春、田原成貴、横山典弘らが跨った。名前の由来はたまたま洗面所にあった整髪剤「ゼファー」より。
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[編集] 略歴
北海道新冠で出生したヤマニンゼファーは、1991年の4歳(当時)3月と遅いデビュー。16頭立ての12番人気であったが、後方から一気に追い込んで快勝した。次の条件戦も勝ち、挑んだGIIIクリスタルカップでカリスタグローリの3着。秋になり、再び条件戦を走って、当時年末開催だったGIスプリンターズステークスでダイイチルビーの7着。この年は2つの重賞競走に挑戦するも、デビュー戦も含めた3勝はすべてダート競走の条件戦であった。
翌1992年は、準オープン戦を2戦目で勝ちあがり重賞路線へ進む。久々に挑戦した重賞競走GII京王杯スプリングカップでダイナマイトダディの3着、そしてGI安田記念に挑んだ。さすがにここまでの勝ち鞍が全てダートの1200mだったこともあり、11番人気と注目はされていなかったが、見事に優勝を飾る。父ニホンピロウイナーとの父子2代制覇、重賞ならびにGI競走初制覇となる。さらに自身の芝競走における初勝利でもあった。ちなみにこれは現在に至るまで、田中勝春が制した唯一の中央GIである。同年の秋競馬、GIIIセントウルステークスはマイスーパーマンの2着、安田記念同様に父子2代制覇を狙ったGIマイルチャンピオンシップはダイタクヘリオスの5着、前年の雪辱戦スプリンターズステークスは、直線で抜け出し勝ったかと思われたところ、ニシノフラワーの鬼脚に屈し2着と勝ちきれなかった。
1993年緒戦のGIIマイラーズカップはニシノフラワーにまたしても敗れ2着。自身にとっては最後の関西への輸送競馬となった(この馬を管理した栗田博憲調教師は、ヤマニンゼファーは輸送競馬が苦手だったと後に語っている)。中1週で挑んだGII中山記念では、初経験の1800mをムービースターの4着。そして次走、昨年3着の京王杯スプリングカップで約1年ぶりに勝つと、その勢いでこの年外国馬に開放された安田記念を昨年に続いて快勝。ちなみに安田記念連覇はグレード制になってからは史上初であった。
1993年後半はマイルチャンピオンシップ勝利による春秋マイル戦制覇ではなく、父ニホンピロウイナーが3着に敗れたGI天皇賞(秋)を目標にする。GII毎日王冠ではシンコウラブリイの6着に敗れ、挑む事となった秋の天皇賞。初経験の2000mの競馬、前走毎日王冠での敗戦により人気は低かったが、それを裏切るかのようにセキテイリュウオーとの叩き合いの末、ハナ差で勝利する。その後は引退レースとして前2年敗れているスプリンターズステークスに挑む。しかし、よりによって本格化した生粋のスプリンター・サクラバクシンオーと相手が悪く、2着に敗れた。
そして1993年の最優秀古馬牡馬(当時は5歳以上)、最優秀短距離馬、最優秀父内国産馬の勲章を手に引退、北海道レックススタッドに繋養され種牡馬生活に入る。なお、同年のタイトルを2つ取ったにもかかわらず、年度代表馬の座はGI一勝のビワハヤヒデになったことで、選考に異議を唱えるファンも少なくなかった。それだけ勝ち方の凄さが印象付けられるエピソードともいえよう。
現在までに目立つような繁殖成績はまだ残せていないが、代表産駒としては武蔵野ステークスを勝ったサンフォードシチーがおり、この馬は第1回ジャパンカップダートでも2着と気を吐いた。
[編集] 主な勝ち鞍
- 1992年 安田記念
- 1993年 京王杯スプリングカップ、安田記念、天皇賞(秋)
[編集] 代表産駒
- サンフォードシチー(GIII武蔵野ステークス、GIジャパンカップダート2着)
- ヒゼンホクショー(東京オータムジャンプ)
- エフテービルサド(OP忘れな草賞)
- ラムジェットシチー(OP福島民報杯)
ほか
[編集] 血統表
ヤマニンゼファーの血統 ハビタット系(ファラリス系)/アウトブリード | |||
父
ニホンピロウイナー 1980 黒鹿毛 |
*スティールハート Steel Heart 1972 鹿毛 |
Habitat | Sir Gaylord |
Little Hut | |||
A.1. | Abernant | ||
Asti Spumante | |||
ニホンピロエバート 1974 鹿毛 |
*チャイナロック China Rock |
Rockefella | |
May Wong | |||
ライトフレーム | *ライジングフレーム | ||
グリンライト | |||
母
ヤマニンポリシー 1981 鹿毛 |
Blushing Groom 1974 栗毛 |
Red God | Nasrullah |
Spring Run | |||
Runaway Bride | Wild Risk | ||
Aimee | |||
ヤマホウユウ 1968 黒鹿毛 |
*ガーサント Guersant |
Bubbles | |
Montagnana | |||
ミスタルマエ | ハクリョウ | ||
*バドミントン F-No.1-m |
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