ポーラテレビ小説

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ポーラテレビ小説は、TBSテレビ系列で12:40～13:00に放送された昼の帯ドラマ番組で1968年～1986年に放送された。再放送は翌日（金曜日放送分は翌週月曜日）朝の8:10～8:30に行われた（このときCMはなし）。

TBSの12:45～13:00までの枠で婦人ニュースをポーラ化粧品1社で提供していたその枠をドラマ枠に変更を要請したが、ポーラ化粧品側が今までの数倍も経費がかかることに難色を示し交渉は難航した。視聴時間帯が、主婦を中心とした女性であることを強調し、ポーラのスポンサー継続を取り付けた。開始2年後に平均視聴率が10％に達し、さらに5年後には15％を超える勢いとなった。

タイトル通りポーラ化粧品本舗のみの提供で、NHK朝の連続テレビ小説（時間帯がちょうど朝・昼とも重複した）と同じように女性を主人公に扱った物語が多く放送された。NHKの連続テレビ小説と同様に新人女優の登竜門として、このシリーズから女優の中田喜子、岡江久美子、名取裕子、樋口可南子、かとうかずこ、宮崎美子や、後にテレビキャスターとして活躍する浜尾朱美などを輩出した。特に「文子とはつ」は、藤真利子、香野百合子のダブルヒロインとして、育ちの違う乳姉妹がたどる女の半生を木曽を舞台に描き、視聴率が20％を超える作品となった。

しかし、1983年度のNHKの連続テレビ小説「おしん」の驚異的な視聴率のせいもあってか、1984年3月で朝8:10~8:30の再放送を廃止、そして1985年1~3月放送の第34作「夢かける女」をもってポーラ化粧品がスポンサーを降りた。これ以降は複数社提供となったため、タイトルも単に「テレビ小説」とされた。また、ポーラ化粧品の撤退以降、新人女優の登竜門的要素も薄れ視聴率も低下、1986年6～9月の第40作「恋とオムレツ」をもって18年の幕を閉じる。

ちなみに朝8：10からの再放送枠がスタートしたのが1972年の4月であるが、これはモーニングジャンボが視聴率低迷を理由にモーニングジャンボJNNニュースショーとモーニングジャンボ奥様8時半ですに分割された際8時から8時30分まで空白が生まれてしまいその穴埋めとして設定されたのだが番組自体は20分でまだ余りが生ずる事となった。この結果生まれたのが8時の空である。

2006年現在、CS放送のTBSチャンネルで3回分連続で再放送中（現在再放送されている作品は1977年制作名取裕子主演の「おゆき」である。当時は女子大生でこの作品で女優デビューしている。）。

[編集] 沿革

1968年～1986年

連続テレビ小説（NHK）の方式に倣って、1年を4~9月までの上半期と10月~翌年3月までの下半期に分けて放映していた。なお末期の1984年下半期（「一度は有る事」）以降は3ヶ月単位（1クール）に縮小された。

[編集] 放送時間

本放送と再放送の時間帯はNHKの連続テレビ小説のちょうど逆となっている。

[編集] 本放送

月～土 12:40～13:00　後は月～金 12:40～13:00へ変更

[編集] 再放送

月～土 8:10～8:30　後に金曜日までの放映に、1984年3月まで

[編集] 歴代連続テレビ小説

第1作「三人の母」(主演：加藤治子)
第2作「パンとあこがれ」(主演：宇都宮雅代)
第3作「安ベエの海」(主演：木内みどり)
第4作「オランダおいね」(主演：丘みつ子)
第5作「花もめん」(主演：梶三和子)
第6作「お登勢」(主演：音無美紀子)
第7作「ひまわりの道」(主演：佐野アツ子)
第8作「原生花園　アンラコロの歌」(主演：泉晶子)
第9作「吉井川」(主演：本阿弥周子)
第10作「薩摩おごじょ」(主演：小林亜紀子)
第11作「愛子」(主演：杉田景子)
第12作「やつちゃば育ち」(主演：中田喜子)
第13作「わたしは燁」、(主演：萩尾みどり)
第14作「お美津」(主演：岡江久美子)
第15作「加奈子」(主演：遥くらら)
第16作「絹の家」(主演：岡まゆみ)
第17作「さかなちゃん」(主演：五十嵐めぐみ)
第18作「おゆき」(主演：名取裕子)
第19作「文子とはつ」主演：藤真利子、香野百合子)
第20作「夫婦ようそろ」、(主演：山本みどり)
第21作「こおろぎ橋」(主演：樋口可南子)
第22作「からっ風と涙」(主演：木村弓美)
第23作「おりん」(主演：佐藤万理)
第24作「マリーの桜」(主演：かとうかずこ)
第25作「元気です!」(主演：宮崎美子)
第26作「発車オーライ」(主演：高橋恵子)
第27作「愛をひとつまみ」(主演：沖直美)
第28作「女・かけこみ寺」(主演：根本りつ子)
第29作「白き牡丹に」(主演：賀来千香子)
第30作「おゆう」(主演：浜尾朱美)
第31作「千春子」(主演：永光基乃)※この作品を最後に朝の再放送を取り止め
第32作「あなた」(主演：藤真利子)
第33作「一度は有る事」(主演：白川由美)※この作品以降、放送期間が3ヶ月単位に変更
第34作「夢かける女」(主演：松原千明)※この作品を最後にポーラ化粧品が撤退
第35作「五度半さん」(主演：南果歩)
第36作「愛の風、吹く」(主演：安田成美)
第37作「幸せ探し」(主演：麻生祐未)
第38作「朝の夢」(主演：田中理佐)
第39作「夢恋し」(主演：南夕子)
第40作「恋とオムレツ」(主演：高山典子)※最終作品

[編集] ネット局

北海道放送
青森放送(日本テレビ系)→青森テレビ(当時NETテレビ系・途中からTBS系へ移行)
岩手放送
東北放送
秋田放送(日本テレビ系)
山形放送(日本テレビ系)
福島テレビ(当時TBS系とフジテレビ系＝FNSのみ加盟＝とのクロスネット)→テレビユー福島（TUFでのポーラ提供期間は４ヶ月間のみ）
東京放送
新潟放送
信越放送
山梨放送(日本テレビ系)→テレビ山梨
静岡放送
北日本放送(日本テレビ系)
北陸放送
福井放送(日本テレビ系、現在はNNN・ANN加盟のクロスネット)
中部日本放送
朝日放送→毎日放送(腸捻転解消によりネットチェンジ)
山陰放送＆日本海テレビ(日本テレビ系)→山陰放送(相互乗り入れにより一本化)
山陽放送
中国放送
山口放送(日本テレビ系)→テレビ山口(当時TBS系とフジテレビ系＝FNSのみ加盟＝とのクロスネット)
四国放送(日本テレビ系)
南海放送(日本テレビ系)
高知放送(日本テレビ系)→テレビ高知
RKB毎日放送
長崎放送
大分放送
熊本放送
宮崎放送
南日本放送
琉球放送

[編集] 備考

朝日放送と毎日放送のチャンネル切り替え時、放送していた「わたしは燁」の最終回の放送は、本放送を朝日放送が、翌週の月曜日の朝の再放送を毎日放送が放送することとなった。
TBS系列以外でも青森放送、秋田放送、山形放送、山梨放送、北日本放送、福井放送、日本海テレビ、山口放送、四国放送、高知放送、南海放送でも(いずれも日本テレビ系)、局や時期によってだが月～土8:10～8:30のみ放送されていた。これはTBSの朝の情報番組「おはよう720」や「朝のホットライン」をネットしていた関係による。