ニルヴァーナ (バンド)
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ニルヴァーナ (Nirvana)
- 1960年代イギリスのサイケデリックバンド。"Rainbow Chaser" の曲で知られる。ニルヴァーナ (英バンド)を参照。
- 1990年代を代表するアメリカのバンド。以下で詳述。
ニルヴァーナ | |
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ニルヴァーナ(1992年) |
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出身地 | アメリカ合衆国、シアトル |
活動期間 | 1987年-1994年 |
ジャンル | グランジ オルタナティブ・ロック |
レーベル | ゲフィン サブ・ポップ |
メンバー | カート・コバーン クリス・ノヴォセリック デイブ・グロール |
旧メンバー | アーロン・バークハード デイル・クローバー デイブ・フォスター チャド・チャニング ジェイソン・エヴァーマン ダン・ピーターズ パット・スメア |
ニルヴァーナ (Nirvana) はグランジを代表するアメリカのバンド。ジェネレーションXと呼ばれる世代の圧倒的な支持を受けた。ニルヴァーナは仏教用語で涅槃という意味である。メンバーはカート・コバーン(Kurt Cobain(※カート・コベインが正しい読み), ボーカル、ギター)、クリス・ノヴォセリック(Krist Novoselic, ベース)、デイブ・グロール(Dave Grohl, ドラム)の3人。1987年にニルヴァーナと名乗りシアトルを拠点として活動していたが、1994年4月5日、カート・コバーンが自宅で自殺したことで事実上の解散となる。
メンバー全員(カート、クリス、デイブ)の両親が離婚している事でも知られている。
目次 |
来歴
メンバーの中でドラムはなかなか固定されず、アーロン・バークハード(Aaron Burkhart, ドラム)は結成時のドラマーであった。デイル・クローバー(Dale Crover, ドラム)は最初のデモテープ収録時のドラマーである。 デモの中の数曲(Floyd The Barber, Paper Cuts, そして後のリリースでは Downer)はニルヴァーナの最初のアルバムである『ブリーチ - BLEACH - 』に収録された。 インディーズ・レーベルであるサブ・ポップと契約を結んで作成されたこの最初のアルバム『ブリーチ - BLEACH - 』ではデイルとアーロンに代わりチャド・チャニング(Chad Channing, ドラム)が演奏している。収録の際には606ドル17セントのスタジオ代をジェイソン・エバーマン(Jason Everman, 2nd ギター)に肩代わりしてもらっている。ツアー中のトラブルのためツアー後、バンドはジェイソン・エバーマンを解雇し、更に秘密裏にドラムの代わりを探し始めた。
ゲフィン・レコードよりリリースされた2ndアルバム『ネヴァーマインド - NEVERMIND - 』はアルバム・チャート1位を記録、MTVではシングル「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット - Smells Like Teen Spirit - 」が繰り返し流され、バンドと当時のロックシーン両方の流れに大きな影響を与えた。幼児が水中を裸で泳ぎ、紙幣に釣られるという印象的なジャケットも特徴で、パロディや服のデザインとしての使用も多い。
カートのヘロイン中毒という問題を抱えていたバンドは一時活動麻痺の状態となり、1992年にコンピレーションアルバムである『インセスティサイド - Incesticide - 』を発表することとなった。続く1993年にはニューアルバム『イン・ユーテロ - IN UTERO - 』を発表している。予想された程の売れ行きではなかったがアメリカとイギリスのチャートのトップに輝くなど依然商業的な成功を収めた。
しかしながら、巨大な成功から来る重圧に耐えられなくなり次第にドラッグにのめりこんでいったカート・コバーンは、自殺未遂や奇行が目立つようになり、ついには1994年4月5日にシアトルの自宅にてショットガンで頭を撃ち抜き、自殺。グランジ・ブームは急速に終焉を迎える。
カートの死後ライブ版を含む何枚かのアルバムがリリースされている。 ニルヴァーナの音楽の所有権に関しては多くの論争があった。2人の残ったメンバーであるグロールとノボセリックおよび妻のコートニー・ラヴはレア音源やリリースされていない曲の発表に関する問題で激しく議論した。2002年10月29日に法廷で決着がつき、ヒット曲やカート生前最後のレコーディング音源である未発表曲「You Know You're Right」を含むアルバム『ニルヴァーナ - Nirvana - 』が発表された。
ニルヴァーナの解散後、デイブ・グロールはフー・ファイターズ (Foo Fighters) を結成し、今なお第一線で活躍している。一方、クリス・ノボセリックはスウィート75 (Sweet 75)、アイズ・アドリフト (Eyes Adrift) というバンドを結成したが、近年は政治・執筆活動に専念している。
2006年(日本公開)、カート・コバーンをモチーフとした映画「ラスト・デイズ」が公開された。
メンバー
最終的な顔ぶれ
- カート・コバーンは、双極性障害と診断されるなど様々な問題を抱えていたことが知られている。ちなみに、『ネヴァーマインド - NEVERMIND - 』に収録されている「リチウム - lithium - 」は双極性障害の治療薬である炭酸リチウムに関する歌である。
- 1992年にはホールのコートニー・ラヴと結婚、妊娠していたコートニーのヘロイン使用の疑惑のためにマスコミに追い回されることとなった。
- 1994年頃より躁鬱状態は悪化し自殺未遂や奇行が目立つようになった。自殺のおそれがあるために入院していた病院を4月1日に脱走。カート・コバーンは1994年4月5日にシアトルの自宅にてショットガンで頭を撃ち抜き、自殺した。
- クリス・ノヴォセリック(Krist Novoselic, 1965年5月16日 - ) - bass (1987–1994)
- デイブ・グロール(Dave Grohl, 1969年1月14日 - ) - drums (1990–1994)
元メンバー
- アーロン・バークハード(Aaron Burckhard) - drums (1987–1988)
- デイル・クローバー(Dale Crover) - drums (1987–1988, 1990)
- デイブ・フォスター(Dave Foster) - drums (1988)
- チャド・チャニング(Chad Channing) - drums (1988–1990)
- ジェイソン・エヴァーマン(Jason Everman) - guitar (1989)
- ダン・ピーターズ(Dan Peters) - drums (1990)
- パット・スメア(Pat Smear) - guitar (1993–1994)
ディスコグラフィー
アルバム
オリジナルアルバム
ライブアルバム
- MTV・アンプラグド・イン・ニューヨーク - MTV Unplugged in New York (1994)
- フロム・ザ・マディ・バンクス・オブ・ウィシュカー - From the Muddy Banks of the WishkahYork (1995)
ベストアルバム
未発表曲&別テイク集
- ホルモウニング - Hormoaning (1992) (日本とオーストラリアのみ)
- インセスティサイド - Incesticide (1992)
- ウィズ・ザ・ライツ・アウト - With the Lights out (2004)
- スリヴァー - Sliver (2005)
ニルヴァーナ |
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カート・コバーン - クリス・ノヴォセリック - デイブ・グロール |
オリジナルアルバム: ブリーチ - ネヴァーマインド - イン・ユーテロ |
ライブアルバム: MTV・アンプラグド・イン・ニューヨーク - フロム・ザ・マディ・バンクス・オブ・ウィシュカー |
ベストアルバム: ニルヴァーナ |
未発表&別テイク集: ホルモウニング - インセスティサイド - ウィズ・ザ・ライツ・アウト - スリヴァー |
楽曲: 「スメルズ・ライク・ティーンスピリット」 |
元メンバー: パット・スメア - アーロン・バークハード - デイル・クローバー - デイブ・フォスター - チャド・チャニング - ジェイソン・エバーマン - ダン・ピーターズ |