チャクラ
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チャクラ(cakra चक्र)は、サンスクリットで「車輪・円」を意味する語。
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[編集] ヨーガでの用法
ヒンドゥー教のヨーガでは、人体の頭部、胸部、腹部で、輪または回転する車輪のように光っているように感じられる箇所を言う。数は6または7箇所と言われるが、それとは別に8箇所あるという説もあるなど、一定ではない。画像では光る蓮華で表現される。
- ムーラーダーラ(Mooladhara)・チャクラ:会陰
- スヴァーディシュターナ(Swadhisthana)・チャクラ:陰部
- マニプーラ(Manipura)・チャクラ:腹部
- アナーハタ(Anahata)・チャクラ:胸
- ヴィシュダ(Vishuddhi)・チャクラ:喉
- アージュニャー(Ajna)・チャクラ:眉の間。インド人が眉間に付けるビンディの箇所。
- サハスラーラ(sahasrAra)・チャクラ:頭頂。(sahasraは千、Araは花弁。6箇所の場合、含まれない。一説に千手観音の千手千眼はこのチャクラのことという。)
他にシュリー・チャクラなどがある。 簡易的には背骨の基底部から数えて第1チャクラ、第2チャクラ・・・という呼び方もする。
[編集] 西洋への伝播
ヨーガの伝播と共にチャクラの概念も伝播した。数は7箇所で内臓の各部に充てられるようになった。また、その振動の周波数などを解明したとする研究者もいる。他の行法である煉丹術、近代西洋儀式魔術などにも概念が取り入れられた。
[編集] フィクションでのチャクラ
以下は、夢枕獏の小説「キマイラ・吼」シリーズに登場するチャクラ。
- アグニ
- 仙骨にあり鬼骨などとも呼ばれ、この一つのチャクラで、7つのチャクラを合わせたよりも更に大きな力を持つとされ、生命進化の根元を司るとも言われる。あまりに強大な力を持つゆえに、このチャクラを開眼させたまま放っておくと人は獣や鬼に変じてしまうなどという話もあるが、現代のヨーガ実践者でそれを開眼させた者はおらず、眉唾的なものではある。ただ、古代中国に赤須子(せきしゅし)がそのチャクラを開眼させてしまい、獣(的なもの)に変じた赤須子が村人を数十人喰い殺し、見かねた老子が赤須子を封じたという記録が唯一残っている。
- ソーマ
- 月のチャクラなどとも呼ばれ、アグニチャクラの開眼により暴走を始めた肉体(生命力)を統べ得る唯一のチャクラと言われるが、アグニチャクラの存在自体が定かでないため、更にその存在は疑問視されることがある。ソーマの身体上の位置を、頭頂の更に上(要するに虚空)と主張している。これは人間の身体を肉体だけでなく、エーテル体なども含めた上での見解である。
[編集] 関連項目
- 経絡
- 如意輪観音(手にチンタマニ(Cintamani cakra チンタ=如意、マニ=宝珠)とチャクラ(法輪、チャクラムが変化したものという)を持つため中国仏教では如意輪と訳した。)
- NARUTO
- 天上天下
- ブレンパワード