内丹術
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内丹術(ないたんじゅつ)とは、中国の錬金術である煉丹術で実際に炉などで丹(水銀)を使う方法を外丹とし、人体内で呼吸法により息をふいごとし気を丹田でを練って仙丹にし服用して不老不死の仙人となる道教の修行法である。
仙丹である内丹を錬養(煉養)するにあたって、 運動ではなく座るなどの静功で、異性と直接性交しない清修で、意識の「性」と肉体の「命」をともに修行する性命双修をおこなう修行法である。なお男女でそれぞれ男丹・女丹と修行法などが異なっている。
また文息、武息などの呼吸により気をめぐらし小周天、大周天などで練って丹とするという。
基本的には結跏趺坐で脊柱を上へ伸ばし、「命門」(経絡を参照)を開き、 臍下に手を重ね置くスタイルを取る
(この際、内視(半眼微笑で丹田を内側から見下ろす)や男性は左手を、女性は右手を上に重ねておく、 という細かい要訣がある)。
本来では意念を使わず、入静状態の中で僅かに丹田を診る(聞く)のみだが、 近代にはイメージ等を使って功を早める方法をとる流派が多く誕生している。 しかしてイメージ等を使う場合は偏差になる可能性が多く、伝統的流派では否定されている。