ソウルエッジ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ソウルエッジ(Soul Edge)は、1996年にナムコ(現・バンダイナムコゲームス)がアーケードゲームとして発売した3D武器格闘ゲーム。及び、この作品においての最重要アイテム(武器)の名称。
16世紀の世界各地を舞台に、伝説の剣『ソウルエッジ』を巡る10人の戦士の戦いを描き、後年『ソウルシリーズ』と呼ばれる一連の作品群の先鞭を付ける事となった。
1996年12月20日にはプレイステーション版が発売された。
目次 |
[編集] 基本システム
基本操作は1レバーと4ボタンで、ボタンは4つのうち1つがガード、他は縦斬り・横斬り・蹴りとなっている。ガードは通常のガードの他、タイミング良く行うことで相手の攻撃をはじいて反撃することが可能(ガードインパクト)。
業務用3D格闘ゲームでは初めて手前や奥にに移動して攻撃を避ける「軸移動」を導入している(家庭用を含めると闘神伝が初)。しかし、手前に避けるにはレバーを下二回、奥に避けるにはレバーを下上と交互に入力、とまだ操作方法は垢抜けないものだった。
武器攻撃同士がかち合うとつばぜり合いが発生し、押したボタンによって3すくみで優劣が決まる。
攻撃をガードすると武器にダメージがたまり、ゲージとして表示されている。ゲージがなくなると武器が弾き飛ばされ、そのラウンドは素手で戦うことになる。また、一定量ゲージを消費することで強力なクリティカルエッジを繰り出すことができる。
ナムコにおいて本作と双璧を成す3D対戦格闘ゲーム『鉄拳』シリーズとは違い、コンボが少なく(アーケード版の前期バージョンでは空中コンボが存在しなかった)、読み合い重視の対戦となっている。
[編集] ソウルシリーズ
2006年現在、『ソウルエッジ』(以下“エッジ”)という名称を使用した作品は本作以降はリリースされていないが、1998年以降、ナムコ(バンダイナムコゲームス)から定期的にシリーズ作がリリースされている対戦格闘ゲーム『ソウルキャリバー』(以下“キャリバー”)はストーリー上『エッジ』の直接的続編であり、ゲームシステムも『エッジ』とほぼ共通のものが採用されている。よって本作も現在では『キャリバー』シリーズに組み込まれた形で扱われ、『エッジ』『キャリバー』全てを含めて“ソウルシリーズ”と呼ばれるのが一般的となっている。
[編集] ソウルシリーズ作品一覧
- ソウルエッジ
- ソウルキャリバー
- ソウルキャリバーII
- ソウルキャリバーIII
[編集] 登場キャラクター
この作品の登場キャラクターは全てがそれぞれの理由でソウルエッジを追い求めている。
- 御剣平四郎(みつるぎ へいしろう)[Heishiro Mitsurugi](声:森川智之(アーケード版)、高木渉(プレイステーション版))
- 成美那(ソン・ミナ)[Seung Mina](声:椎名へきる(アーケード版)、宮村優子(プレイステーション版))
- 多喜(タキ)[Taki](声:瀧本富士子)
- 李龍(リ・ロン)[Li Long](声:山野井仁)
- ヴォルド[Voldo]
- キャッチコピー『奈落の番人』。イタリア人(ナポリ王国)。亡き主の宝物殿を守る番人。主の最後の願いであったソウルエッジを求める。武器は両手に持ったカタール(ジャマダハル)。
- ソフィーティア・アレクサンドル[Sophitia Alexandra](声:根谷美智子)
- ジークフリート・シュタウフェン[Siegfried Schtauffen](声:檜山修之)
- ロック[Rock](声:長嶝高士)
- 黄星京(ファン・ソンギョン)[Hwang Sungkyung](声:森川智之(アーケード版)、高木渉(プレイステーション版))
- キャッチコピー『乱世の英雄』。朝鮮人。成美那の父の剣術道場の愛弟子。武器は中国式の長剣、青嵐。元々は韓国版ソウルエッジの御剣の代替キャラであった。
- セルバンテス・デ・レオン[Cervantes de Leon](声:長嶝高士)
- ソウルエッジ[SoulEdge]
- キャッチコピー『究極の邪剣』。邪剣ソウルエッジの意思が具現化した存在で、本作の最終ボス。武器は自分自身。プレイステーション版でのみ、特定の条件を満たすことで使用が可能。
[編集] Ver.2について
Ver.1は難易度が高く、特に最後の敵はあまりに強くし過ぎてしまったため、ユーザーから「クリアできない」と言う苦情があったようである(製作スタッフがサウンドトラックのライナーノーツでこのことについて言及している)。
Ver.2では難易度を低くし、全キャラ浮かせ技の追加(空中コンボの要素が追加)、Ver.1では使用できなかった黄やセルバンテスを選択可能にしたなど、多くの修正がなされている。なお、Ver.2はゲーム画面上は「Ver.β」となっている。
[編集] プレイステーション版追加要素
- オープニングムービー
- ソウルエッジの世界を表現した美麗なムービーが追加された。
- エッジマスターモード
- 世界地図に表示される各地を転戦して対戦開始前に表示される「リングアウトで倒せ!」といった条件を満たすように敵に勝つと、攻撃力や重量といったパラメーターが通常とは違う武器が入手できる。武器のコレクションを増やして最終的にはそれぞれのキャラの最強武器を入手することが目的だが、プレイヤーの訓練用モードでもある。
- マルチエンディング
- アーケードモードのエンディングをポリゴンキャラによる動画に変更。エンディング中に特定の操作をすることによってエンディングの内容が変化する。(アーケード版のエンディングはエッジマスターモードをクリアすることによって見ることができる)
- BGM
- 「ORIGINAL VERSION(アーケード版)」、「ARRANGE VERSION(アーケード版のアレンジ)」、「KHAN SUPER SESSION」の三種類のBGMから選択可能。
その他、バランスの修正や家庭用の追加衣装、練習モード、一定条件で使える隠れキャラ(美那の父、『成漢明(ソン・ハンミョン)[Seung Han Myong]』など)などが追加されている。